お答えさせていただきます。
パブリシティー権や肖像権につきましては、これらを直接定めた規定というものは、御指摘のとおり、ございません。その代わりということではございますけれども、これまで判例におきまして、その法的権利性や内容、こういったものが権利として保護される場合の要件等々がややきれいにされてきたところでございます。
民法七百九条は、不法行為による損害賠償について、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」と定めておりまして、お尋ねのパブリシティー権や肖像権についても、御指摘のピンク・レディー事件に関する最高裁平成二十四年二月二日判決により、人格権に由来する権利として不法行為法上保護される権利であるということが認められているというところでございます。
そして、このピンク・レディー事件の最高裁判決では、パブリシティー権について、肖像等が商品の販売等を促進する顧客吸引力を有する場合に、このような顧客吸引力を排他的に利用する権利であるとした上で、この結論だけ申し上げれば、肖像等を無断で使用する行為は、肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し、商品等の差別化を図る目的で肖像等を商品に付し、あるいはこの肖像等を商品等の広告として使用するなど、こういった三つの場合を例示として挙げまして、専ら肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とすると言える場合にパブリシティー権を侵害するものとして不法行為法上違法となる旨判示をしているところでございます。
また、同最高裁判決は、肖像権についても、人の氏名、肖像等は個人の人格の象徴であるから、当該個人は、人格権に由来するものとして、これをみだりに利用されない権利を有すると判示しているところでございます。
なお、この肖像権に関しては、法廷内写真撮影事件に関する最高裁判所平成十七年十一月十日判決におきまして、容貌等の撮影について、ある者の容貌等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは、被撮影者の社会的地位、撮影された被撮影者の活動内容、撮影の場所、撮影の目的、撮影の態様、撮影の必要性等を総合考慮して、被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活受忍の限度を超えるものと言えるかどうかを判断して決すべきである旨判示したところでございます。
以上です。
77
横山信一(公明)
じゃ、三谷副大臣に伺いますけれども、この急速なAIの発展により、これまで想定されていなかったあらゆる人権侵害に対する懸念が広がっているわけですが、具体的にどのような被害が生じているか、また実態を調査する必要があると考えますけれども、いかがでしょうか。
この発言のページ
78
三谷英弘(自民)法務副大臣
お答えいたします。
本検討会は、先ほど大臣が答弁されましたとおり、生成AIによる肖像、声等の無断利用の事案に関しましてパブリシティー権等の侵害による民法上の不法行為の成否等の解釈について整理を行うこと等を目的とするものであり、今御指摘のありましたこの実態調査は必要性感じておりますけれども、それ、権利侵害の実態調査それ自体を目的とするものではございません。
もっとも、本検討会におきましては、生成AIによる肖像や声の権利の侵害の実態等についても知見を有する方々に委員として参加をいただいておりまして、そのような被害の実態等を踏まえた議論がされているものとい…
この発言のページ
79
横山信一(公明)
被害を訴えている方たちの声を聞くというのは大事でありますけれども、実態はどうなのかということもですね、まずは検討会を立ち上げてということですけれども、その実態調査も更に踏み込んでやっていただきたいというふうに思います。
今、答弁にもありましたパブリシティー権について伺っていきます。
このパブリシティー権は、氏名権や肖像権とともに人格権に由来するものとされますけれども、肖像等の有する商業的価値に着目してこれを保護する権利として、肖像権とは区別されているものであります。
我が国におけるこのパブリシティー権の権利性について初めて正面から判断を示したものと…
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- (上の発言)
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三谷英弘(自民)法務副大臣
お答えさせていただきます。
パブリシティー権や肖像権につきましては、これらを直接定めた規定というものは、御指摘のとおり、ございません。その代わりということではございますけれども、これまで判例におきまして、その法的権利性や内容、こういったものが権利として保護される場合の要件等々がややきれいにされてきたところでございます。
民法七百九条は、不法行為による損害賠償について、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」と定めておりまして、お尋ねのパブリシティー権や肖像権についても、御指摘のピンク・レディー事件に関する最高裁平成二十四年二月二日判決により、人格権に由来する権利として不法行為法上保護される権利であるということが認められているというところでございます。
そして、このピンク・レディー事件の最高裁判決では、パブリシティー権について、肖像等が商品の販売等を促進する顧客吸引力を有する場合に、このような顧客吸引力を排他的に利用する権利であるとした上で、この結論だけ申し上げれば、肖像等を無断で使用する行為は、肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し、商品等の差別化を図る目的で肖像等を商品に付し、あるいはこの肖像等を商品等の広告として使用するなど、こういった三つの場合を例示として挙げまして、専ら肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とすると言える場合にパブリシティー権を侵害するものとして不法行為法上違法となる旨判示をしているところでございます。
また、同最高裁判決は、肖像権についても、人の氏名、肖像等は個人の人格の象徴であるから、当該個人は、人格権に由来するものとして、これをみだりに利用されない権利を有すると判示しているところでございます。
なお、この肖像権に関しては、法廷内写真撮影事件に関する最高裁判所平成十七年十一月十日判決におきまして、容貌等の撮影について、ある者の容貌等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは、被撮影者の社会的地位、撮影された被撮影者の活動内容、撮影の場所、撮影の目的、撮影の態様、撮影の必要性等を総合考慮して、被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活受忍の限度を超えるものと言えるかどうかを判断して決すべきである旨判示したところでございます。
以上です。
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横山信一(公明)
次に、氏名や声の権利についても伺います。
これまで、裁判所で声の権利が明示されたことはありません。今回、検討会でも声についてこれから検討を始めるというふうに先ほど答弁がありましたけれども、声についても、氏名や肖像と同様に、その人物を識別する情報であり、顧客誘引力がある場合にはパブリシティー権の保護対象と考えられます。
昨今のAIによる声の複製、いわゆるAIボイスというふうに言っているそうでありますが、このAIボイスの問題を受け、日本俳優連合などは声の肖像権を訴えています。
憲法第二十一条の表現の自由ですけれども、この表現の自由は一律に無条件で保障さ…
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82
三谷英弘(自民)法務副大臣
お答え申し上げます。
個人は、氏名、肖像等の顧客吸引力を排他的に利用する権利、いわゆるパブリシティー権を有しているというふうに考えられておりますところ、御指摘のとおり、個人の声についてもこの権利の保護の対象となるというふうに考えられるところでございます。先ほどお示しいただきました検討会におきましては、こういった考え方について基本的には異論がなかったところでございます。
もっとも、本当に表現の自由との関係というものをしっかりと考えていかなければいけないというところでございまして、氏名や声に顧客吸引力を有するという者は、当然ながら、社会の耳目を集めるなど…
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横山信一(公明)
副大臣、ありがとうございます。多くの答弁をしていただいて、ありがとうございます。
非常に重要な観点で、今この声も割と比較的簡単に複製をすることができてしまうということになっていまして、私もいろいろな行事に参加すると、記念式典なんかで以前の町長の声を複製して町の紹介をされたりとかするのが、役所の人たちが作ったのを見てちょっと驚いたこともあるんですが、それほど割と手軽にできてしまうという現状があって、そういう意味では、こうしたパブリシティー権の考え方をしっかり整理しておくということは非常に重要であります。
一方で、経産省においては、このAI利活用に伴う事…
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