嘉田由紀子 (日本維新の会)

2026年4月21日・第221回国会 参議院 法務委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 88 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 153 発言)

ありがとうございます。

父母双方の尊重義務、八百十七条の十二と、これが今回の民法改正の一つの肝でもあります。三谷副大臣も議連の中でもいつも強調していただいております。

ただ、それがなかなか現場に伝わらない、その一つの仕組みというのは、私最近改めて理解をしたんですけど、今日も見坂さんおられますけど、私自身、知事時代に、例えば国土交通省で何か改変があったり予算があったら、すぐ都道府県から市区町村につながります。あるいは、厚労省でも法律の改変があったら厚労部局で受け止められます。でも、この法務の変化というのは受けるところがないんですね。もちろん、家庭裁判所あるいは地方裁判所ありますけど、知事二期八年の間に家庭裁判所さんとやり取りしたという経験がほとんどないんですね。ですから、それが実態です。

ということで、この今回の法律改正をいかに地域の自治体とつなぐかということで、一つ、今日、資料一として、埼玉県本庄市役所の吉田信解市長が四月一日に市長コラムを出していただいておりますので、ちょっと長くなります、二分ほど掛かりますけれども、読ませていただきます。

吉田市長は全国市長会の副会長もしておられます。まず、フォローさせていただきます。

「親の離婚後も子が両親とつながる社会へ」ということで、四月一日の市長ブログです。

令和八年四月一日から、離婚後の親権制度に共同親権という新しい選択肢が開かれました。これまで日本では、離婚後は父か母のどちらか一方が親権を持つ単独親権でした。今回の制度改正は、父母両方が責任を分かち合いながら子を育てていく道を開くものです。

世界に目を向ければ、離婚後も父母が共に子の養育に関わる仕組みは多くの国で整えられています。日本では長く議論が続きながらも、制度として形になるまでに時間が掛かりました。その間、離婚を契機に親子の関係が突然絶たれてしまうことへの課題も指摘されてきました。

この制度は親の権利を広げるためのものではありません。中心に置かれるべきなのは、あくまでも子です。子は父母どちらかの所有物ではなく、一人のかけがえのない存在です。子にとって父母はいずれも大切な存在であり、可能な限り両方の親とつながりながら成長していくことが望ましいという考え方に、私も強く共感しております。離婚によって夫婦の関係が終わっても、親子の関係まで断絶することが本当に子のためになるのか。社会として向き合うべき問いと思います。

もちろん、深刻な事態を抱える場合もあります。親から子への虐待や暴力がある場合は、子を守るために速やかに引き離すべきです。また、配偶者間の暴力も子にとって大きな心の傷となり得るものであり、決して軽視してはなりません。

同時に、どのような場合に親子を引き離すべきか、その判断は極めて慎重であるべきだと感じます。大人の対立の中で子の思いが置き去りにされることがあってはなりません。子がパパに会いたい、ママに会いたいと願う率直な気持ちに、社会は真剣に耳を傾ける必要があります。

守るべき子を守り、守られるべき親子のつながりは大切にする。その丁寧な見極めこそが制度の真価を決めます。子は家庭のみならず、社会全体で育てていくべきかけがえのない存在です。

今回の制度改正が、お子さんたちのより良い未来へつながるよう願ってやみません。

吉田信解市長のブログを全文公開させていただきましたけれども、本当にこういうふうに考えてくださる市長、村長さん、町村長さん、千七百四十一自治体が、皆さんがそう考えてくれたら、父母の分離の悲劇というのはなくなるものと思います。

既に、例えば大阪府大東市や東京都目黒区でも、離婚後の父母の人格尊重と協力義務を具体的に運用に落とし込む仕組みを先駆けて取り入れております。これは、それぞれのところで当事者やあるいは市議会議員たちがもう何年も何年も働きかけて、ようやく進み始めている先駆的な事例です。

また、神奈川県の寒川町では、本年四月より、子の住民票の住所変更時には父母双方の同意確認を、保育園の入退園の手続には両親の署名を義務化するなど、法改正に合わせた実効性のある運用を導入しております。

最後に、法務大臣に伺います。

家族の問題、民法の問題を家族問題につなげるには、まずは自治体とつながる必要があります。法務大臣、このような法務行政、その実効性を高めるために、自治体とのつながり、具体的にどう考えていただけるでしょうか。あらかじめ質問しておりますので、的確にお願いいたします。

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