日向信和文化庁次長

2026年6月16日・第221回国会 参議院 文教科学委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 98 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 124 発言)

お答えいたします。

戦時加算の対象となる著作物を国際的に網羅して把握することは困難であるため、正確な状況を示すデータは有しておりませんが、現在も対象となる著作物が存在することは承知をしております。

戦時加算は、サンフランシスコ平和条約に基づいて我が国に課せられている義務であり、戦時加算義務の法的な解消は同条約の権利義務の変更を要することから、同条約の権利義務を変更することは現実的に困難と承知をしております。

その上で、日本と関係国の政府との間で文書を交わし、戦時加算問題への対処のため、権利管理団体と権利者との間の対話を奨励すること、必要に応じてこれらの対話の進捗状況を把握したり、他の適切な措置を検討するため政府間で協議を行うことを確認をいたしました。政府としては、こうした経緯を踏まえ、権利管理団体等の民間主導の取組の進展を注視することが必要と考えております。

そのような民間主導の取組として、これまでのところ、具体的には、二〇〇七年に、著作権協会国際連合が同団体に加盟する海外の権利管理団体に対し、日本が保護期間を延長する場合に、会員である著作権者に対し、戦時加算の権利を行使しないよう働きかける旨の決議を行いました。この決議を受け、これまで、日本音楽著作権協会の働きかけ等を受け、十一か国十四団体から戦時加算を放棄することの同意を受けていると伺っております。こうした取組により、特に影響力のある米国の団体が戦時加算を放棄するなど、民間主導の取組は一定程度進展しているものと考えます。

政府としましては、必要に応じて相手国政府に対する働きかけを行うなど、こうした取組が更に進められるよう支援してまいりたいと考えております。

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