岩渕友 (日本共産党)

2026年7月7日・第221回国会 参議院 農林水産委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 173 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 183 発言)

日本共産党を代表し、本法案に反対の討論を行います。

二〇二四年から続く米の不足と高騰、いわゆる令和の米騒動は、長年にわたる低米価に苦しむ農家の苦境を放置する一方で、政府が米の生産や安定供給への責任を投げ捨て、市場に委ねてきたことが原因です。本来であれば、政府が米の需給と価格に全面的に責任を持ち、農家の生産と安定供給を支える政策に転換することが必要です。

ところが、本法案は逆に、主要食糧の需給と価格の安定と並列で書かれていた文言を、需給の安定を図り、これを通じて価格の安定化を図るに差し替えました。これでは、価格の安定はもはや結果論にすぎず、政府の役割ではないことを明記することになります。これまで政府が繰り返し強調してきた価格にはコミットしないという方針を、法によって固定化しようとするものです。そして、その需給の安定を実現する手段である生産調整を徹底して排除し、国、自治体の責務を情報提供だけに限定した上で、農家による需要に応じた生産を唯一の手段にしようとしています。

個々の農家が翌年の需給状況を正確に把握して作付けし、全体の生産量をコントロールすることなど不可能であり、需給の混乱と価格の乱高下は今後も発生することになります。そして、その責任は全て農家に押し付けられてしまいます。

また、現行の政府備蓄米は棚上げ備蓄であり、米のマーケットから完全に隔離されているのに対し、民間備蓄は、帳簿上の区分けがあったとしてもあくまで在庫でしかなく、需給のコントロールの手段とはなりません。まして、備蓄にMA米を使うことなど断じて許せません。

さらに、本法案は、生産者を含む米穀取扱事業者に、届出、帳簿作成、保存、取扱数量報告など、様々な義務を刑事罰をもって強制しています。政府の責任は次々と放棄し、事業者には刑事罰付きで従わせるなど、余りに非対称です。

主食の需給と価格の安定に責任を持とうとしない政府など要らないではないかと多くの農家が考えるのも無理はありません。米の価格や流通の市場任せを改め、ゆとりある生産の下、政府備蓄米を大きく増やして需給のコントロールを行うこと、そのためにも、農家が安心して生産できる米価を保障し、農村で暮らせる所得の補償を行うべきです。

以上より、本法案に反対します。

なお、修正案にも反対とし、討論とします。

前後のやりとり

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