御質問ありがとうございます。
松川委員のおっしゃるとおり、この表現の自由に関しては非常にいろいろ議論をさせていただいたところであります。
まず、本法案二条の罰則は、あくまでも国旗の損壊等として外形に表れた客観的な行為を処罰の対象とするものでありまして、個人の内心に立ち入って、その行為の基礎となった思想、信条を処罰するものではございません。その思想、信条に反する特定の行動も強いるものでもありませんから、思想及び良心の自由を保障する憲法十九条に違反するものではないと考えております。
また、表現の自由は基本的人権のうちでもとりわけ重要なものであると考えております。国旗を大切に思う国民感情の保護という社会全体の重要な利益の保護を図るため、本法案二条の罰則を設ける必要性が極めて高いこと、本法案二条の罰則は、国旗の損壊等の行為によってなされる表現の内容、すなわち伝達されるメッセージとは全く無関係に、その行動がもたらす弊害を防止するためのものにすぎず、表現の自由に対する制約の程度は小さいことなどから、本法案二条の罰則は必要かつ合理的な規制であり、表現の自由を保障する憲法二十一条一項に違反するものではないと考えております。
以上のように、本法案二条の罰則が、個人の内心に立ち入って規制を加えたり、表現の内容に着目して規制を加えたりするものではないことは、侮辱を加える目的といった主観的な要件ではなくて、人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により公然とという客観的な行為態様を構成要件とする規定や、今申し上げた方法に該当するかどうかの判断については、行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情に基づいて行う旨を定めている規定などの本法案の規定自体から明らかであると考えております。
なお、本法案は、以上を前提としつつ、なお入念的に、三条において、本法の適用に当たって、いやしくも国民の思想及び良心の自由や表現の自由等を不当に侵害することのないよう、いわゆる適用上の注意の規定を設けて、その万全を期すこととしております。
7
松川るい(自民)
ありがとうございます。
やはり現状のままでは、例えば自己所有の国旗について損壊を加える行為なんかは対象になっていないということで、国旗を大切に思う国民の感情というのを保護するには不足の部分があるのではないかという御指摘だと承りました。
あと、私は、やっぱり昔の時代と違ってSNSというのが非常に発達する中で、自己所有若しくは他所有にかかわらず、その行為が与えるインパクトというのは昔とは違う部分もあるのではないかというふうに思っております。
他方、G7の中一つ取っても、先進諸外国でも自国の国旗の損壊について処罰をしていない国もあるわけですね。ここについ…
この発言のページ
8
平沼正二郎(自民)
本法案の立案に当たっては、諸外国の立法例も調査をさせていただきました。その調査の結果、先進諸外国のうち、イギリスやカナダについては自国の国旗に関しても外国の国旗に関しても処罰規定を設けていない旨を確認をしております。このほか、アメリカ、フランス、中国では、自国の国旗の損壊等に対する処罰規定はありますけれども、他国の国旗の損壊等に関する処罰規定はございません。また、ドイツ、イタリア、韓国では、自国の国旗に関しても外国の国旗に関しても処罰規定が設けられております。
このため、少なくともG7諸国の中では、外国国旗の損壊が処罰対象になる一方で、自国国旗の損壊に…
この発言のページ
9
松川るい(自民)
大変分かりやすい御説明ありがとうございます。
非常にアンバランスだということであります。つまり、カナダやイギリスのように、自分の国の旗も保護していないけれども、そういう国というのはほかの国の、つまり外国の旗も保護していないと。一方で、自分の国の旗は保護するけれどもほかの国の、外国の旗は保護しないという中国なんかがあると。でも、外国の旗は保護するのに自分の国の旗は保護しないというのは日本だけだということが非常によく分かりました。やはり、このようなアンバランスな状態は解消して、国民の国家、国旗を大切に思う、国旗を大切に思う国民感情を保護するということは非常…
この発言のページ
- (上の発言)
10
平沼正二郎(自民)
御質問ありがとうございます。
松川委員のおっしゃるとおり、この表現の自由に関しては非常にいろいろ議論をさせていただいたところであります。
まず、本法案二条の罰則は、あくまでも国旗の損壊等として外形に表れた客観的な行為を処罰の対象とするものでありまして、個人の内心に立ち入って、その行為の基礎となった思想、信条を処罰するものではございません。その思想、信条に反する特定の行動も強いるものでもありませんから、思想及び良心の自由を保障する憲法十九条に違反するものではないと考えております。
また、表現の自由は基本的人権のうちでもとりわけ重要なものであると考えております。国旗を大切に思う国民感情の保護という社会全体の重要な利益の保護を図るため、本法案二条の罰則を設ける必要性が極めて高いこと、本法案二条の罰則は、国旗の損壊等の行為によってなされる表現の内容、すなわち伝達されるメッセージとは全く無関係に、その行動がもたらす弊害を防止するためのものにすぎず、表現の自由に対する制約の程度は小さいことなどから、本法案二条の罰則は必要かつ合理的な規制であり、表現の自由を保障する憲法二十一条一項に違反するものではないと考えております。
以上のように、本法案二条の罰則が、個人の内心に立ち入って規制を加えたり、表現の内容に着目して規制を加えたりするものではないことは、侮辱を加える目的といった主観的な要件ではなくて、人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法により公然とという客観的な行為態様を構成要件とする規定や、今申し上げた方法に該当するかどうかの判断については、行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情に基づいて行う旨を定めている規定などの本法案の規定自体から明らかであると考えております。
なお、本法案は、以上を前提としつつ、なお入念的に、三条において、本法の適用に当たって、いやしくも国民の思想及び良心の自由や表現の自由等を不当に侵害することのないよう、いわゆる適用上の注意の規定を設けて、その万全を期すこととしております。
11
松川るい(自民)
今の御説明で、内心には全く立ち入らず、外形のみ、客観状況のみを処罰の対象としているということは明らかになったと思いますし、また、私も拝見いたしましたけど、適用上の注意ということで、第三条で、表現の自由その他日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないように留意しなければならないという、この法の精神についても明らかにされているということは、私は重要なことだというふうに理解しました。
他方で、ただ、人に著しく不快又は嫌悪の情を催されるような方法によりというところにおいて、なお、どういうものが人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法なのか。公…
この発言のページ
12
平沼正二郎(自民)
ありがとうございます。御質問にお答えします。
本法案では、国旗損壊罪について、人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法を構成要件としております、委員御指摘のとおり。この点について、処罰対象が不明確なのではないかとの御指摘が衆議院の委員会質疑等でもあったところであります。
改めて説明いたしますと、ここに言う人に著しく不快又は嫌悪の情を催させる方法というのは、一般通常人から見てひどく快くないと感じさせ、又は不愉快に感じさせるような行為をいい、これに該当するかどうかについては、行為者自身やこれを見た者が現実に不快感や嫌悪感を覚えたか否かではなく、あく…
この発言のページ
13
松川るい(自民)
おっしゃるとおりだと思うんですね。
ストーカー規制法とかほかの法律でも同様の、要するに一般人の感覚に照らして著しく不快であるかどうかということが基準になっていたりするのはあるわけでありまして、およそ法が、何でしょう、の基になるものは、コモンセンスというものを、その常識にベースにするということは間々あることでありまして、そこをもって不明確だというのは私も違うと思っています。
ただ、国旗というのを扱ってどうかというのは今回が初めてですので、同時にやはり、例えばお子様ランチの旗とか、それは分かりやすい例だと思いますけれども、どういうのが駄目でどういうのがい…
この発言のページ