安野貴博 (チームみらい)

2026年4月21日・第221回国会 参議院 総務委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 82 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 103 発言)

チームみらいの安野貴博でございます。

本日は、急速に進展しておりますAIのサイバーセキュリティーの能力についてお伺いしたいと思います。

本年の四月の七日、米国のアンソロピック社がクロード・ミュトスと呼ばれる新たなAIモデルを発表いたしました。クロード・ミュトスは、普通に皆さんが使っておられるような主要なOSであるとか主要なブラウザーにおいて、数千件規模のゼロデー脆弱性、すなわち、これまで公表されていなかった未知の脆弱性を発見したというふうに公表されております。これはある意味、人間のセキュリティーの専門家の実力にAIが追い付いた、又は追い越したのではないかというふうに言われております。

これ、数千件の未公表の穴があると、例えばシステムの破壊であるとか改ざん、あるいは機密へのアクセスなど、様々な攻撃ができてしまいます。これを危惧してアンソロピック社は、現時点でその最高レベルであると言われているミュトスと呼ばれるモデルへのアクセスを一般に公開はせずに、IT業界や金融業界など特定少数のアメリカ企業に対してのみこれを公開するということになりました。

また、先週、四月十五日には、オープンAIが防衛的なサイバーセキュリティーの業務向けに調整を加えましたGPT5・4のサイバーというモデルを発表いたしました。これもクロード・ミュトスの発表に呼応する形であると言われております。

これらの出来事は、AIが攻撃にも防御にも使われ得るもろ刃の剣としてサイバーセキュリティーの前提を大きく変えていくような出来事だと考えております。

私は、ここから考えるべきこと、二つあるのではないかと思っています。

まず第一に、このようなAIモデルを保有している、あるいはアクセスできる国家や企業と、そうでない国家や企業のサイバーセキュリティーの能力は、もう現時点において雲泥の差があるということです。

そして第二に、このような高度なAIモデルによる攻撃が実際に発生するまでの猶予、これを考えてみると、一刻を争うというふうに思っております。これ、モデルの開発というのはアンソロピック社だけじゃなくてほかの企業もやっておりますし、ある意味、アメリカ企業だけではなくて、ほかの国の企業もどんどんどんどんしのぎを削って追い付け追い越せの競争を続けておりまして、ほかの企業がこれくらいの能力を持つモデルを開発できる可能性、それは短ければ三か月くらい、長くても一年以内くらいの間にこれくらいの能力を持ち得るというふうに考えております。

こういった攻撃能力、広く拡散していくおそれがあるという中で、まず、総務大臣にお伺いしたいと思います。このAIモデルがまだ知られていない未知の脆弱性をこれほど大規模に発見できる事態について、我が国の通信インフラの安全性やサイバーセキュリティーの観点から、総務省としてどのように認識されておられますでしょうか。

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