社会民主党、ラサール石井です。
会派を代表し、外為法改定案に反対の立場から討論を申し上げます。
社民党は、従来、外為法の改定には一定の理解を持っており、二〇一七年、二〇一九年、二〇二二年の改定については賛成の立場を示しました。
しかしながら、今般の改定案は、対外取引に対し必要最小限の管理又は調整を行うことにより、対外取引の正常な発展並びに我が国又は国際社会の平和及び安全の維持を期すという本法の本旨を大きく変えるものだと考えています。
本改定案の柱とされている日本版CFIUSの設置は、自民・維新連立合意の人口政策及び外国人政策の項に書き込まれたものです。外為法の性質を考えると経済安全保障政策に含められるべきものをあえて外国人政策の項に含めたことは、外国人の経済活動は本質的に我が国の安全保障を脅かすものとして規制されるべきだという誤った認識を広めるものであり、排外主義を助長するのではないかと危惧しています。
財務省が作成した資料を見れば、今般の法改定によって、財務省と国家安全保障局、NSSとが共同議長を務める新組織が立ち上げられるような印象を受けますが、日本版CFIUSは、設置の根拠として挙げられる改定案第六十九条の四は、あくまで外為法に基づく審査を行う行政機関とその他関係行政機関との意見交換を定めたものであり、日本版CFIUSなる新組織をつくるための法的根拠になるとは到底言えません。
米国のCFIUSは、国防生産法において、その構成員等を定めた上で設置されています。米国CFIUS類似の組織をつくるのであれば、せめてその組織の構成や権限はきちんと法律で規定すべきです。
対内外国投資の審査が極めて恣意的になることは、まさに米国CFIUSによって示されています。米国CFIUSが設立された一九七五年以降現在に至るまで、対米投資差止めを行った十一件のうち、日本製鉄によるUSスチールの買収以外は全て中国に関する案件です。特定の国を狙い撃ちにするものではないという建前があっても、外国投資の審査が時の国家間対立に左右され、むしろ対立をあおることにつながるということを米国の先例が示しています。
今国会では、国家情報会議設置法案が成立し、内閣情報調査室が国家情報局に格上げされることになりました。財務省の資料では、日本版CFIUSとインテリジェンス部局との連携の在り方を検討するとされていますから、新設される国家情報局が、日本版CFIUSの求めに応じ、外国と経済的な関係のある人物に関する情報を広範に収集することになることを大変危惧しております。
自由貿易は戦争をなくすための最も有効な手段であるという言葉もあります。平和憲法を持つ我が国こそ経済分野にまで政治的な対立を持ち込むべきではない、経済的な関係を深める中で政治的対立を解消することこそ我が国に求められていると強調し、私の討論といたします。
149
ラサール石井(社民)
ありがとうございます。
また、言いたいことは反対討論で述べますので、これで質問を終わります。
この発言のページ
150
宮本周司(自民)
他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
この発言のページ
151
小池晃(共産)
私は、日本共産党を代表して、外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
多国籍企業の直接投資が急増する中で、技術流出を防ぎ、公共インフラの安全確保のための一定の外資規制は必要です。
しかし、本法案は、二〇二二年の国家安全保障戦略に基づく取組の一環と位置付けられる対日外国投資委員会、日本版CFIUSを創設し、日本版CFIUSは、昨日の参議院本会議で成立した国家情報会議設置法に基づき設置される国家情報会議、国家情報局などと連携することになります。しかし、本法案にはインテリジェンス部局が違法な手段で収集した情報を基に間違った…
この発言のページ
- (上の発言)
152
ラサール石井(社民)
社会民主党、ラサール石井です。
会派を代表し、外為法改定案に反対の立場から討論を申し上げます。
社民党は、従来、外為法の改定には一定の理解を持っており、二〇一七年、二〇一九年、二〇二二年の改定については賛成の立場を示しました。
しかしながら、今般の改定案は、対外取引に対し必要最小限の管理又は調整を行うことにより、対外取引の正常な発展並びに我が国又は国際社会の平和及び安全の維持を期すという本法の本旨を大きく変えるものだと考えています。
本改定案の柱とされている日本版CFIUSの設置は、自民・維新連立合意の人口政策及び外国人政策の項に書き込まれたものです。外為法の性質を考えると経済安全保障政策に含められるべきものをあえて外国人政策の項に含めたことは、外国人の経済活動は本質的に我が国の安全保障を脅かすものとして規制されるべきだという誤った認識を広めるものであり、排外主義を助長するのではないかと危惧しています。
財務省が作成した資料を見れば、今般の法改定によって、財務省と国家安全保障局、NSSとが共同議長を務める新組織が立ち上げられるような印象を受けますが、日本版CFIUSは、設置の根拠として挙げられる改定案第六十九条の四は、あくまで外為法に基づく審査を行う行政機関とその他関係行政機関との意見交換を定めたものであり、日本版CFIUSなる新組織をつくるための法的根拠になるとは到底言えません。
米国のCFIUSは、国防生産法において、その構成員等を定めた上で設置されています。米国CFIUS類似の組織をつくるのであれば、せめてその組織の構成や権限はきちんと法律で規定すべきです。
対内外国投資の審査が極めて恣意的になることは、まさに米国CFIUSによって示されています。米国CFIUSが設立された一九七五年以降現在に至るまで、対米投資差止めを行った十一件のうち、日本製鉄によるUSスチールの買収以外は全て中国に関する案件です。特定の国を狙い撃ちにするものではないという建前があっても、外国投資の審査が時の国家間対立に左右され、むしろ対立をあおることにつながるということを米国の先例が示しています。
今国会では、国家情報会議設置法案が成立し、内閣情報調査室が国家情報局に格上げされることになりました。財務省の資料では、日本版CFIUSとインテリジェンス部局との連携の在り方を検討するとされていますから、新設される国家情報局が、日本版CFIUSの求めに応じ、外国と経済的な関係のある人物に関する情報を広範に収集することになることを大変危惧しております。
自由貿易は戦争をなくすための最も有効な手段であるという言葉もあります。平和憲法を持つ我が国こそ経済分野にまで政治的な対立を持ち込むべきではない、経済的な関係を深める中で政治的対立を解消することこそ我が国に求められていると強調し、私の討論といたします。
153
宮本周司(自民)
他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより採決に入ります。
外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
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宮本周司(自民)
多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。
この際、森委員から発言を求められておりますので、これを許します。森ゆうこ委員。
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森ゆうこ(立憲)
私は、ただいま可決されました外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び参政党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一 世界の安全保障環境が厳しさを増していることから、我が国の安全等に関わる技術の流出や事業の喪失を防止するため、国の安全等を損なうおそれがある対内直接投資について内外の情報収集に鋭意努め…
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