神保謙公益財団法人国際文化会館常務理事・慶應義塾大学総合政策学部教授

2026年3月4日・第221回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 43 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 75 発言)

以前、二〇二七年問題と言われて、かつてのインド太平洋軍司令官が二〇二七年には中国は侵攻できる能力を持つんだという話と、もう一つは、その政治サイクルにおいて、まさに習近平四期目、更に言うと人民解放軍百周年、いろんなサイクルの中で二〇二七年が危ないんだという話があったんですけれども、でも、我々が台湾海峡を見るとき、そんな運命論的に、ディターミニスティックに見る必要は全然ないと思っていて、それは、もしそのような考えを起こしたとしても、その作戦遂行が不可能であれば、それは侵攻はできないと。で、その不可能にするものは何かというと、それは先ほど来議論している抑止力が利いているかどうかという問題だと思います。

その抑止力とは何かということは、必ずしもその軍事力を同じ量にしていって手詰まりを起こすということではなくて、その作戦遂行を拒否するだけの拒否能力がどのぐらい担保されているか、そして、その拒否能力があるという状態を中国側が理解して、今日はそれはできないな、明日もできないなという状態をずっと続けていけることができるかどうかということが続けていけるとすれば、この四の現状では困難ということが続くだろうということだと思います。

仮に、この台湾に関する今戦略的曖昧性と呼ばれている状態の下で、もうアメリカは介入しないんじゃないかとか、今はもうこの体制では全く介入できる軍事的な余地はないと判断、中国側がすると、そこは軍事行動に対する窓が開いていくという状態になって、その窓をできるだけ閉じていくということをどれだけ二〇二〇年代の後半から二〇三〇年代まで続けていけるかどうかというのが、この四が、現状では困難、さらに将来も困難ということにしていくときの大変重要な課題だと思います。

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