私自身は、余りその法の支配とか自由で開かれたという言葉が好きじゃないわけで、アメリカのような国を前にして、いや、あなた方、法の支配なんてないんじゃないかと、トランプ自身が国際法は自分の基準じゃないということを公言しているときに、余りそれを強調しない方がいいと僕は思うんですね。
ですから、日本の戦略的利益は、それは北朝鮮との関係でも対話はしなきゃいけない、ロシアもそうですよ。それが、いや、かくかくこういうことをしたから駄目だといって門戸を閉ざすことの愚かさみたいなものがあるんですよね。
だから、その法の支配といって大上段に振りかぶってやったら物事は動いていかない。それは、東南アジアの諸国に十分な法の支配があるか、そんなのないですよ、それは住んでみられると分かるけどね。だけど、それを捨てるのは良くないと思う。
なおかつ、誤解しないでほしいんだけど、私はアメリカとの関係を切れと申し上げているわけではない。アメリカとの関係は切れない。アメリカのその核の傘に依存せざるを得ない、アメリカのマーケットに依存しなければいけない、だけど、アメリカとの関係を維持していて、かつ日本が影響力を持つためにはどういうてこをつくるか。それは、アジアとの関係を強化する。アジアとの関係の肝のところは、だって、ASEANの国とか、それは韓国とかいろんな国に行って意見交換されると分かるけど、彼らは困っているんですよ、アメリカのような国に依存してきたけど、それは駄目だな、だって黙っていりゃ中国に圧倒的に巻き込まれちゃうと。だから日本何とかしてくれよというところで日本は勝負をすべきだ、日本にはまだその力があるというふうに思うんですね。
だから、具体的に申し上げれば、一つは先ほど岩間さんが言った信頼醸成。このために、だって、敵国同士の間でも信頼醸成は成り立つんですよ。ソ連とアメリカの間で信頼醸成の枠組みというのをつくっていたわけで、当然、戦争をしたくないのに偶発的な衝突をするなんてことはあり得ないんですよ。だから、ホットラインとかその訓練計画とかもろもろのことをきちんと透明にするような枠組みをつくっておかなきゃいけない。
それから、さっき申し上げた貿易。貿易を二国間でやるのはなかなかしんどいな、中国のような国とね。だから、マルチで、CPTPP、CPTPPというのは我々は中国を入れてやる方だから、中国に対していろんな注文を付けられるんですよ。だから、それを活用すべきだ。それ以外にも、アメリカが嫌いな気候変動とかエネルギーとかもろもろのことについて対話の場を従来はつくっていたんですよ。
ところが、インド太平洋、とにかく戦略だ、とにかく自由で開かれた云々云々ということで、政治の力って強いんですよ、やっぱり。それで、要するに中国に対抗していくんだということになった途端に、中国を入れて何かをやるということに対する非常に強い拒否感が出てきた。その拒否感を破るのは政治しかないんですよ。官僚が、いや、中国とやろうなんて言えないですよ。だから、いろんなメニューはありますよ、だからそのメニューをやっぱり進めていくということが政治の役割なんじゃないかと思います。
25原原田秀一(国民)
国民民主党・新緑風会の原田秀一です。
参考人の皆様、大変御示唆に富んだお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。
これまで日本外交は、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値の共有を国際協調の基盤としてきました。しかし、参考人の皆様がおっしゃられるように、西側諸国は、米国の自国主義、自国第一主義への転換により、価値の共有の危機に直面しております。欧米諸国は米国の依存度を減らすといったデリスキングの動きも見られておりますが、日本は欧米諸国とは異なって、日米安保という二国間条約の下、米国の核の抑止力に圧倒的に依存しているのが現実であります。…
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26神神保謙公益財団法人国際文化会館常務理事・慶應義塾大学総合政策学部教授
ありがとうございます。
価値の共有、法の支配が極めて維持することが難しくなっている時代背景という前提ではありますけれども、日本にとって法の支配というのは、私は国益そのものと考えています。法の支配、それに基づく国際制度、多国間制度というものがなければ、世界の市場へのアクセス、重要な資源の確保、そしてシーレーンの安定、どれも維持することが難しいと。いろいろその大国が自国中心主義を振りかざしている世界にあったとしても、日本はその法の支配とマルチラテラリズムの中に生きているということはしっかりと守っていかなければいけないということだと思います。
さはさりなが…
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27岩岩間陽子政策研究大学院大学教授
ありがとうございます。
既にこの私の発表の中で西太平洋連合というキーワードを出しましたけれども、名称はいろいろあると思うんですけれども、やはり、CPTPPは一つのきっかけになると思いますが、経済にとどまらない社会的、人的なつながりを特にASEAN諸国を中心として強化していくという必要があると思います。
日本にとって、この経済が成長していて、かつ人口がまだ非常に若いリージョンが近くにあるということは物すごく大きな資産であると思います。これらの国々と良好な関係を持って、これまで以上に人の移動がうまくいくように、自由に移動できるような、場合によっては、日本…
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- (上の発言)
28田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
私自身は、余りその法の支配とか自由で開かれたという言葉が好きじゃないわけで、アメリカのような国を前にして、いや、あなた方、法の支配なんてないんじゃないかと、トランプ自身が国際法は自分の基準じゃないということを公言しているときに、余りそれを強調しない方がいいと僕は思うんですね。
ですから、日本の戦略的利益は、それは北朝鮮との関係でも対話はしなきゃいけない、ロシアもそうですよ。それが、いや、かくかくこういうことをしたから駄目だといって門戸を閉ざすことの愚かさみたいなものがあるんですよね。
だから、その法の支配といって大上段に振りかぶってやったら物事は動いていかない。それは、東南アジアの諸国に十分な法の支配があるか、そんなのないですよ、それは住んでみられると分かるけどね。だけど、それを捨てるのは良くないと思う。
なおかつ、誤解しないでほしいんだけど、私はアメリカとの関係を切れと申し上げているわけではない。アメリカとの関係は切れない。アメリカのその核の傘に依存せざるを得ない、アメリカのマーケットに依存しなければいけない、だけど、アメリカとの関係を維持していて、かつ日本が影響力を持つためにはどういうてこをつくるか。それは、アジアとの関係を強化する。アジアとの関係の肝のところは、だって、ASEANの国とか、それは韓国とかいろんな国に行って意見交換されると分かるけど、彼らは困っているんですよ、アメリカのような国に依存してきたけど、それは駄目だな、だって黙っていりゃ中国に圧倒的に巻き込まれちゃうと。だから日本何とかしてくれよというところで日本は勝負をすべきだ、日本にはまだその力があるというふうに思うんですね。
だから、具体的に申し上げれば、一つは先ほど岩間さんが言った信頼醸成。このために、だって、敵国同士の間でも信頼醸成は成り立つんですよ。ソ連とアメリカの間で信頼醸成の枠組みというのをつくっていたわけで、当然、戦争をしたくないのに偶発的な衝突をするなんてことはあり得ないんですよ。だから、ホットラインとかその訓練計画とかもろもろのことをきちんと透明にするような枠組みをつくっておかなきゃいけない。
それから、さっき申し上げた貿易。貿易を二国間でやるのはなかなかしんどいな、中国のような国とね。だから、マルチで、CPTPP、CPTPPというのは我々は中国を入れてやる方だから、中国に対していろんな注文を付けられるんですよ。だから、それを活用すべきだ。それ以外にも、アメリカが嫌いな気候変動とかエネルギーとかもろもろのことについて対話の場を従来はつくっていたんですよ。
ところが、インド太平洋、とにかく戦略だ、とにかく自由で開かれた云々云々ということで、政治の力って強いんですよ、やっぱり。それで、要するに中国に対抗していくんだということになった途端に、中国を入れて何かをやるということに対する非常に強い拒否感が出てきた。その拒否感を破るのは政治しかないんですよ。官僚が、いや、中国とやろうなんて言えないですよ。だから、いろんなメニューはありますよ、だからそのメニューをやっぱり進めていくということが政治の役割なんじゃないかと思います。
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鈴木宗男(自民)
次に、窪田哲也さん。
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30窪窪田哲也(公明)
公明党の窪田哲也でございます。
今日は、三人の参考人の皆様にお越しいただきまして、大変に貴重な御意見を賜りました。ありがとうございました。
先ほどの鈴木会長のお話の中で、この度のイランに対するアメリカの攻撃についての評価については、神保参考人と岩間参考人については先ほど伺いました。田中参考人については今お話がありましたので受け止めました。
それで、先ほどのお話の中で、この日本の外交の、すごく基本的なお話なんですけれども、怠慢、そして、政治の怠慢と抑止力と、それから戦略的な対話外交ということを言われておりましたけれども、抑止力一辺倒の今日の我が国のや…
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31田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
それは明らかなんですね。それは、二〇一六年、一七年頃、中国が変わっちゃったという。二〇一〇年に日本を追い越して世界で二番目の経済大国になって、最初の頃は中国は極めて低姿勢だったんですね。それが、例えばノルウェーにサーモンの関税を掛けるとか、それからフィリピンにバナナの関税を掛けるとか、いわゆる戦狼外交、相手に経済的な圧迫を加えて自分たちの外交目的を達成する、それから尖閣に対して、まさに民間の船、あるいはその公船も含めて圧迫を加える、そういうことによって中国という国が大きくなれば、まさにより小さな国々を圧迫するぞということを鮮明にしちゃったわけですね。
…
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