それは明らかなんですね。それは、二〇一六年、一七年頃、中国が変わっちゃったという。二〇一〇年に日本を追い越して世界で二番目の経済大国になって、最初の頃は中国は極めて低姿勢だったんですね。それが、例えばノルウェーにサーモンの関税を掛けるとか、それからフィリピンにバナナの関税を掛けるとか、いわゆる戦狼外交、相手に経済的な圧迫を加えて自分たちの外交目的を達成する、それから尖閣に対して、まさに民間の船、あるいはその公船も含めて圧迫を加える、そういうことによって中国という国が大きくなれば、まさにより小さな国々を圧迫するぞということを鮮明にしちゃったわけですね。
それに対してアメリカは、ピボット、すなわちアジアの海域だということで、中東からアジア。そのときに、私が普天間の返還をやったときのネゴシエーティングパートナーなんですが、カート・キャンベルなんかがつくり出したコンセプトがインド太平洋ということだったわけですね。彼の頭の中にあるのは、いかにしてアメリカが第一の競争相手と考える中国を抑止していくか、牽制していくか。そのときに、二〇一六年に安倍首相が出されたのが自由で開かれたインド太平洋ということだった。
中国に関する、実は日米というのは必ずしも戦略が一致していたわけじゃないんです、それまでね。ところが、そこでぴったり一致したんですよ、ぴったり一致した。要するに、中国は牽制する、同盟国として、中国をとにかくその外へ出ないように押しとどめると。その一環、だから、ちょうど十年間それが続いてきたんですね。この十年の間に、それまでアジア太平洋としてやってきたこと、例えばRCEPとか、それからもろもろの、東アジア・サミットだとかなんとかと、そういうのを、全部中国を入れたコンセプトだったんですね。それがもはや、そうではなくなったということ。だから、理由はある。理由は、中国の極めて強引かつ攻撃的な外交であり、攻撃的な海洋活動であった。だからといって、それをとどめるのは抑止力だけだというのは、僕は行き過ぎだというふうに申し上げている。
28田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
私自身は、余りその法の支配とか自由で開かれたという言葉が好きじゃないわけで、アメリカのような国を前にして、いや、あなた方、法の支配なんてないんじゃないかと、トランプ自身が国際法は自分の基準じゃないということを公言しているときに、余りそれを強調しない方がいいと僕は思うんですね。
ですから、日本の戦略的利益は、それは北朝鮮との関係でも対話はしなきゃいけない、ロシアもそうですよ。それが、いや、かくかくこういうことをしたから駄目だといって門戸を閉ざすことの愚かさみたいなものがあるんですよね。
だから、その法の支配といって大上段に振りかぶってやったら物事は動い…
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鈴木宗男(自民)
次に、窪田哲也さん。
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30窪窪田哲也(公明)
公明党の窪田哲也でございます。
今日は、三人の参考人の皆様にお越しいただきまして、大変に貴重な御意見を賜りました。ありがとうございました。
先ほどの鈴木会長のお話の中で、この度のイランに対するアメリカの攻撃についての評価については、神保参考人と岩間参考人については先ほど伺いました。田中参考人については今お話がありましたので受け止めました。
それで、先ほどのお話の中で、この日本の外交の、すごく基本的なお話なんですけれども、怠慢、そして、政治の怠慢と抑止力と、それから戦略的な対話外交ということを言われておりましたけれども、抑止力一辺倒の今日の我が国のや…
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- (上の発言)
31田田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問
それは明らかなんですね。それは、二〇一六年、一七年頃、中国が変わっちゃったという。二〇一〇年に日本を追い越して世界で二番目の経済大国になって、最初の頃は中国は極めて低姿勢だったんですね。それが、例えばノルウェーにサーモンの関税を掛けるとか、それからフィリピンにバナナの関税を掛けるとか、いわゆる戦狼外交、相手に経済的な圧迫を加えて自分たちの外交目的を達成する、それから尖閣に対して、まさに民間の船、あるいはその公船も含めて圧迫を加える、そういうことによって中国という国が大きくなれば、まさにより小さな国々を圧迫するぞということを鮮明にしちゃったわけですね。
それに対してアメリカは、ピボット、すなわちアジアの海域だということで、中東からアジア。そのときに、私が普天間の返還をやったときのネゴシエーティングパートナーなんですが、カート・キャンベルなんかがつくり出したコンセプトがインド太平洋ということだったわけですね。彼の頭の中にあるのは、いかにしてアメリカが第一の競争相手と考える中国を抑止していくか、牽制していくか。そのときに、二〇一六年に安倍首相が出されたのが自由で開かれたインド太平洋ということだった。
中国に関する、実は日米というのは必ずしも戦略が一致していたわけじゃないんです、それまでね。ところが、そこでぴったり一致したんですよ、ぴったり一致した。要するに、中国は牽制する、同盟国として、中国をとにかくその外へ出ないように押しとどめると。その一環、だから、ちょうど十年間それが続いてきたんですね。この十年の間に、それまでアジア太平洋としてやってきたこと、例えばRCEPとか、それからもろもろの、東アジア・サミットだとかなんとかと、そういうのを、全部中国を入れたコンセプトだったんですね。それがもはや、そうではなくなったということ。だから、理由はある。理由は、中国の極めて強引かつ攻撃的な外交であり、攻撃的な海洋活動であった。だからといって、それをとどめるのは抑止力だけだというのは、僕は行き過ぎだというふうに申し上げている。
32窪窪田哲也(公明)
インド太平洋というそういう、二〇一六年ぐらいからのそういう外交方針、これによって日本の外交、そしてまた、が政治的なそういう判断が弱まってしまったと。中国を押しとどめるという、そういう戦略というか外交方針一辺倒だったのではないかというふうに受け止めました。
今回のイランの問題ですけれども、これは中国にとっては、まあ我が国、北朝鮮、ロシア、中国、先ほど神保参考人も言われたとおり、三戦域、三正面、これを備えていかなければならないということでありますけれども、今回のこのイランのアメリカの攻撃を中国はどう受け止めていて、そして、間もなく総理も訪米をされますけれど…
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33神神保謙公益財団法人国際文化会館常務理事・慶應義塾大学総合政策学部教授
まず、中国もまた三月末から四月上旬にかけてのトランプ大統領の訪中、そして年内には習近平主席自身の訪米、そして様々なマルチの場で二回ぐらい会うでしょうから、合計四回の対米関係の調整というものを通じて得るものを得たいと考えていることは間違いないと思います。
他方で、アメリカのイラン介入、武力介入というのは、中国にとっては間違いなくマイナスの評価ということであるということで、これをどう扱うかということを今まさに対応している最中ではないかと思いますが、恐らく中国にとっては対米関係を通じて特にこの核心的利益の保全に関する言質をアメリカから取るというのが至上命題な…
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34岩岩間陽子政策研究大学院大学教授
まだ危機は始まったばかりで、今後どういう展開になるのか我々も見守っている状況なので、それ次第でいろんな展開があると思いますし、非常に難しい状況だと思いますけれども、やはり日本として懸念されるのはエネルギー安全保障であるし、世界的にエネルギー供給が途絶したり非常に混乱したりすることは決して世界経済にとって良いことではないという、そのメッセージは明確に伝える必要があると思うんですよね。
ですので、紛争の拡大や長期化に対しては一定の懸念を表明する必要はあると思います。それは、何というかな、エネルギー、そして世界経済という観点からも、これは誰の利益にもならない…
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