ありがとうございます。
今回、労災の補償状況というものを拝見しておりまして、精神障害の労災認定件数が増えている。もちろん時間外労働の長さであったり複数の要因があるとは思いますけれども、やはり様々なハラスメントも増えているということが分かりました。
これは、もちろん、何がハラスメントに当たるかというこの社会的な感度が高まったということもあるとは思います。そして、政府としても様々なハラスメント対策を今おっしゃっていただいたように講じてくださっていることも、これは重要なことだと考えております。
一方で、このハラスメント対策を毎年のように積み上げていって、企業に求める対策ばかりが増えていってしまい、事業者の負担はどんどん重くなっているのではないかと思います。やはり、根本的にこれを解決していくためには、そもそもハラスメントが生まれにくい社会を築いていかなければいけないというふうに今回改めて感じました。
顧みますと、現代社会に生きる私たちの多くは、程度の差こそあれ何らかのストレスを抱えており、そうした負の感情が力関係において優位に立つ者から弱い立場にある者へと向けられることで、このハラスメントという形で表面化しているのではないかと思います。その根底には、やはり個々の自己肯定感の低さといった個人の内面的な要因もあれば、日本社会全体が経済的に厳しい状況に置かれて余裕を失っていること、あるいは努力をしても報われないという諦めの感情など、社会構造に起因する要因も少なからず存在するのではないかと推察をいたします。
こうした社会に蔓延する負の感情を根本から取り除いていかない限り、ハラスメントは今後も増え続けますし、精神的に傷ついて心を病んでしまう方も増え続けるものと懸念をしております。本来であれば、やりがいを持って生き生きと働くことができたはずの方がその人生の可能性を奪われてしまうということは、当事者にとっての損失であると同時に、社会全体にとっても大きな損失であると思います。
対症療法的な対策にとどまらず、経済政策であったりとか、さらには教育を通じた共感力の涵養なども、こういった社会に根差した問題の根本原因に政府としても向き合っていただきたいですし、私たちそれぞれ政治家もこういった問題にしっかりと向き合っていかなければいけないということを今回改めて感じました。ということを申し上げて、少し早いんですが、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
180岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、精神障害の労災認定件数は増加傾向が続いております。令和六年度に業務災害として労災認定をしました精神障害事案を見ますと、どんな出来事がきっかけで精神障害になったかというのを見てまいりますと、一つは、上司等から身体的攻撃、精神的攻撃などのパワーハラスメントを受けたというのが二百二十四件で最も多くなっております。前年度比で六十七件増でございました。それから、仕事内容、仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があったというのが百二十件、前年度比二十件増、顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた、いわゆるカスタマーハラ…
この発言のページ
181
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
ちょっと質問九も飛ばさせていただきます。
最後に、精神障害の労災に係る業種別の状況についてお伺いをいたします。
先ほどの精神障害の労災請求、支給決定件数について、これを業種別に見ますと、請求件数、支給決定件数共に医療、福祉が最多となっております。令和六年度の支給決定件数は二百七十件と、他の業種と比べても突出した水準にあります。
医療、福祉分野、とりわけ社会福祉、介護事業に従事される方々は、利用者やその御家族への対応、時には、いわゆるカスタマーハラスメントですね、先ほどおっしゃっていただきました、ともいうべき理不尽なクレーム…
この発言のページ
182
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
まさに今委員から御指摘のあった課題につきましては、労働者保護という観点のみならず、医療、福祉の人手不足、そうしたものにも影響しかねない大変重要な論点、課題だと考えております。
令和六年度に業務災害として認定をされました医療、福祉業でありますが、精神障害の件数、二百七十件ということで大変多うございますし、その中では、顧客からの著しい迷惑行為、カスタマーハラスメント、また悲惨な事故、災害の体験、パワーハラスメントによるストレス、こうしたものを評価して労災認定をしている事案が多くなっているというところであります。
その対応でございますが、医療現場のハラスメ…
この発言のページ
- (上の発言)
183
宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
今回、労災の補償状況というものを拝見しておりまして、精神障害の労災認定件数が増えている。もちろん時間外労働の長さであったり複数の要因があるとは思いますけれども、やはり様々なハラスメントも増えているということが分かりました。
これは、もちろん、何がハラスメントに当たるかというこの社会的な感度が高まったということもあるとは思います。そして、政府としても様々なハラスメント対策を今おっしゃっていただいたように講じてくださっていることも、これは重要なことだと考えております。
一方で、このハラスメント対策を毎年のように積み上げていって、企業に求める対策ばかりが増えていってしまい、事業者の負担はどんどん重くなっているのではないかと思います。やはり、根本的にこれを解決していくためには、そもそもハラスメントが生まれにくい社会を築いていかなければいけないというふうに今回改めて感じました。
顧みますと、現代社会に生きる私たちの多くは、程度の差こそあれ何らかのストレスを抱えており、そうした負の感情が力関係において優位に立つ者から弱い立場にある者へと向けられることで、このハラスメントという形で表面化しているのではないかと思います。その根底には、やはり個々の自己肯定感の低さといった個人の内面的な要因もあれば、日本社会全体が経済的に厳しい状況に置かれて余裕を失っていること、あるいは努力をしても報われないという諦めの感情など、社会構造に起因する要因も少なからず存在するのではないかと推察をいたします。
こうした社会に蔓延する負の感情を根本から取り除いていかない限り、ハラスメントは今後も増え続けますし、精神的に傷ついて心を病んでしまう方も増え続けるものと懸念をしております。本来であれば、やりがいを持って生き生きと働くことができたはずの方がその人生の可能性を奪われてしまうということは、当事者にとっての損失であると同時に、社会全体にとっても大きな損失であると思います。
対症療法的な対策にとどまらず、経済政策であったりとか、さらには教育を通じた共感力の涵養なども、こういった社会に根差した問題の根本原因に政府としても向き合っていただきたいですし、私たちそれぞれ政治家もこういった問題にしっかりと向き合っていかなければいけないということを今回改めて感じました。ということを申し上げて、少し早いんですが、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
184
白川容子(共産)
日本共産党の白川容子です。
早速、労働災害補償法等改正案の質疑に入ります。これまでの質問と重複するところもありますけれども、御容赦いただきたいと思います。
まず、暫定任意適用事業について伺います。
労災保険は、原則として労働者を使用する全ての事業に適用されますが、農林水産業の一部については暫定任意適用事業として強制適用の例外となっています。
同事業は、相互間の労力交換といった農業独自の労働慣行があることで労働者か使用者かの見分けが付きにくいことや、繁忙期のみに労働者を使用することが多くて実態把握が困難であること等の理由から適用されていますが、今回…
この発言のページ
185岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、現行制度におきましては、農林水産業の小規模な個人経営の事業の一部につきましては暫定任意適用事業とされているところでございます。
こうした中で、これまでの取組といたしましては、まず、暫定任意適用事業、任意適用は可能でございますので、労災保険の任意加入の案内をいたしまして、また、特別加入等の対象となる事業主の方への特別加入の周知、これ、事業主の方が特別加入をされている場合には、そこで人を雇っていらっしゃる場合には、五人未満でもその雇っていらっしゃる方も労災保険に入っていただくと、適用事業になると、こういう仕組みでござい…
この発言のページ
186
白川容子(共産)
適用上の課題について、私、質問をいたしましたその課題について、どう解消されたのかという明確な御答弁はなかったんですけれども、人材確保のためだという答弁がございました。
これは、二〇二四年の食料・農業・農村基本法の改定で、農業経営の基盤強化を図るために雇用の確保に資する労働環境の整備が規定をされて、その背景として、少子高齢化等の影響により人材確保が、獲得が全産業の共通の課題となる中で、雇用労働力を確保するためには、他産業と比較しても遜色のない農業の労働環境の整備が重要な課題、こういうふうに認識があったこと、そのことが反映されたものだというふうに思っていま…
この発言のページ