ありがとうございます。
高次脳機能障害につきましては、昨年の臨時国会で高次脳機能障害者支援法が成立をいたしておりますので、この高次脳機能障害ということについてもしっかり社会的にも認知を高めていきたいというふうに考えております。
次に、職業性がんと労災病院の役割について伺います。
全国に三十ある労災病院等では、独自の病職歴調査を行っております。これは、労災病院に入院した患者さんは、病歴だけでなくて職業歴等を詳細に調査をして、職場環境と疾病との関連を研究に役立てております。労災病院の病職歴調査というのは、職業歴データが四百六十万件、病歴データは八百六十八万件を蓄積する世界的にも貴重なデータベースでございます。
二〇二五年に出された疫学調査論文によりますと、複数の先進国の推計では、がん患者の二から五%が職業性暴露に起因するとされておりまして、これはかなり多い数値だと思います。
例えば日本では、二〇二三年に新たにがんと診断された方、百万人ですから、これを単純に当てはめれば、年間二万から五万人が職業性暴露に関連して発がんをしているということもあり得べしであるわけでございます。
しかし、我が国において、職業性がんを含む職業性暴露関連疾患について労災補償の新規支給決定件数は年間千件程度で、その大半は石綿関連疾患であります。職業性暴露によるがんの中には石綿関連疾患以外にも様々あるわけでございまして、例えば芳香族アミンによる膀胱がん、印刷職場における胆管がんなど、過去に規制対象外、あるいは十分認識されていなかった暴露によって発生した事例も知られております。
そこで伺いますけれども、石綿以外の職業性がんについても、発症までの潜伏期間が長くて、本人も医療機関も過去の職業歴との関係に気付きにくいため、労災請求にたどり着きにくい疾病類型であるという認識はおありでしょうか。
138
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
今般の消滅時効の見直しにおきましては、疾病の性質上、業務災害等に当たるかどうか判断が難しい場合があり、実際に時効後に請求がなされた件数の割合が比較的高い疾病について消滅時効期間を五年としているところであります。
対象疾病については、本法案の成立後、政令で定めることとしておりますが、具体的には、脳梗塞、心筋梗塞、うつ病、石綿による肺がん、中皮腫等を想定をしておりますが、またその後の施行状況を踏まえ、必要に応じて見直しを検討していきたいと考えています。
この発言のページ
139
川村雄大(公明)
適時適切に対象疾病見直していくということでございました。脳・心臓疾患って、つまり虚血性の疾患であります。
関連して、高次脳機能障害を取り上げたいと思います。
高次脳機能障害は、外見上分かりにくく、本人や家族、医療機関もなかなか気付かないまま放置されてしまうということが問題でございます。例えば、記憶障害、新しいことを覚えられないとか、注意障害、一つのことに集中できない、遂行機能障害、それから社会的行動障害、感情のコントロールが難しくいらいらしやすい等々がその症状として説明をされております。つまり、本人の性格や感情のコントロールの問題と片付けられて、自身…
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140岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
業務上疾病の中には、御指摘の脳血管疾患のように、当初の業務上疾病の経過又はその進行により新たな疾病を発症する場合がございます。
当初の業務上疾病と新たに発病した疾病について医学的な関連性が認められます場合には、新たな疾病は当初の業務上疾病等と一体のものとして取り扱うこととしておりますので、当初の業務上疾病の方で労災保険給付請求がなされていれば、新たな、後から、後続した新たな疾病について消滅時効には掛からないということになっております。
その上で、脳血管疾患につきましては、今般の時効期間の見直しにおきまして政令で指定をする疾病の一…
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- (上の発言)
141
川村雄大(公明)
ありがとうございます。
高次脳機能障害につきましては、昨年の臨時国会で高次脳機能障害者支援法が成立をいたしておりますので、この高次脳機能障害ということについてもしっかり社会的にも認知を高めていきたいというふうに考えております。
次に、職業性がんと労災病院の役割について伺います。
全国に三十ある労災病院等では、独自の病職歴調査を行っております。これは、労災病院に入院した患者さんは、病歴だけでなくて職業歴等を詳細に調査をして、職場環境と疾病との関連を研究に役立てております。労災病院の病職歴調査というのは、職業歴データが四百六十万件、病歴データは八百六十八万件を蓄積する世界的にも貴重なデータベースでございます。
二〇二五年に出された疫学調査論文によりますと、複数の先進国の推計では、がん患者の二から五%が職業性暴露に起因するとされておりまして、これはかなり多い数値だと思います。
例えば日本では、二〇二三年に新たにがんと診断された方、百万人ですから、これを単純に当てはめれば、年間二万から五万人が職業性暴露に関連して発がんをしているということもあり得べしであるわけでございます。
しかし、我が国において、職業性がんを含む職業性暴露関連疾患について労災補償の新規支給決定件数は年間千件程度で、その大半は石綿関連疾患であります。職業性暴露によるがんの中には石綿関連疾患以外にも様々あるわけでございまして、例えば芳香族アミンによる膀胱がん、印刷職場における胆管がんなど、過去に規制対象外、あるいは十分認識されていなかった暴露によって発生した事例も知られております。
そこで伺いますけれども、石綿以外の職業性がんについても、発症までの潜伏期間が長くて、本人も医療機関も過去の職業歴との関係に気付きにくいため、労災請求にたどり着きにくい疾病類型であるという認識はおありでしょうか。
142岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
今般の改正案におきましては、その性質上、業務災害等に当たるかどうか容易に判断することができない疾病について消滅時効期間を二年から五年に延長する、そういった対象を政令で定めるという内容を盛り込んでいるところでございますが、現時点で想定しております脳・心臓疾患等につきましては、やはり想定される疾病の要因が多岐にわたることから、業務上災害であるかどうかの、否かの判断が難しい場合があり、実際にも時効後に請求なされた件数が比較的高いことも確認されているところでございます。
御指摘の職業がんでございますが、業務において発がん性物質に暴露するこ…
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川村雄大(公明)
ありがとうございます。
まさにアスベストのみならず様々なことが職業がんの引き金になるということも考慮、検討、常に入れていただければと思います。
そして、最後、改めて、全国に今三十ある労災病院等の社会的使命をどのように位置付けているのかを御見解を伺えればと思います。また、この労災病院で蓄積をしてきたこの病職歴調査の知見を最大限に活用して、職業性がんを含む職業性疾病に関する科学的知見を集積し検証するとともに、政令指定疾病の将来的な見直しにつながる等、より広く医療の発展に生かしていくべきと考えますけれども、併せて大臣の御見解を伺います。
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上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
労災病院等を運営をいたします独立行政法人労働者健康安全機構に対して、厚生労働省が示す中期目標がございます。それにおいては、労災病院は、勤労者医療の充実に向け、疾病の予防から診断、治療及び治療と仕事の両立支援までの一貫した取組等を推進することや、得られた知見や好事例を他の医療機関に情報提供すること等を政策的役割としております。
御指摘の病職歴調査については、職業と疾病との関連性について研究をし、研究成果を疾病の予防等に活用するため、入院患者を対象に病歴と職業歴を調査をしているものであります。今般の消滅時効の見直しの対象疾病につきましては、本法案が成立した…
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