庭田幸恵 (国民民主党)

2026年6月2日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 76 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 225 発言)

ありがとうございました。今、実態調査が進んでいるということでございましたが、より本当の現場を知る実態調査というものをしていっていただきたいと願っております。

さて、高市総理が掲げている戦略十七分野ありますけれども、その中には、AI・半導体、量子、宇宙、フュージョン、防衛関連技術など、国家戦略産業は並んでいます。しかし、私が今日テーマとしている介護ですとか保育、観光、地域の交通、地域福祉といった人が支える分野、つまり感情労働の分野、これは戦略分野としては位置付けられていないと承知をしております。

私、もちろん、技術を育み、成長させていく、これ国家戦略だと思うんですけれども、技術を育てることだけではないというふうに思っています。なぜならば、技術を使いこなし社会を支えるのは人だからです。AIが発達するほど、最後に残るのは人にしかできない仕事だと思っています。

では、ちょっと調べてみました。AIの先進国ではその現実にどう向き合っているんでしょうか。

例えば、アメリカでは、コールセンターやカスタマーサポートにAIの導入が進み、簡単な問合せは自動化されています。これはもう日本も既にそうなっております。しかし、その結果、最後に人に回ってくるのは、どうでしょう、皆さんも体験したことがあるかと思うんですけれども、いろんな電話を掛けていて、ボタンで押していて、最後どうしようもないクレームですとか要求をするときにはオペレーターに代わる、そんなことが結構あります。強い怒りや解決が難しい案件、クレーム、感情的な対立ばかり、これ、最後にはやはり人が行っています。現場の精神負荷がAI時代だからこそ人にむしろ高まっているという指摘もあります。

ヨーロッパでは、AI導入と同時に、メンタルヘルス、それからウエルビーイング、感情負荷、心理的安全性を労働政策の中に組み込もうとする動きが既に進んでおります。つまり、単なるAIによる単純化、効率化だけでは社会がもたないという認識をヨーロッパはもう持っているということでございます。ヨーロッパに学んでいきたいなというふうに考えます。

本来であれば、人にしかできない仕事ほど価値が高いはずです。例えば、介護では処遇改善加算というのがございます。しかし、観光、宿泊、接客などの感情労働分野には、同様の視点による政策支援はほとんどありません。私は、AI時代だからこそ、何を生産したのかだけではなく、誰を支えたのか、自分の心の感情を抑えながら誰をサポートしたのか、支えたのか、ここも評価されるべきだと思っております。

そこで伺います。

これちょっと通告していないんですが、もしお答えできるようであればなんですけれども、なぜこの人による価値が高くなってきているというこの時代においてこの感情労働分野のみ低賃金という構造になっていると政府はお考えでしょうか。もし、通告していないので、分かればで結構です。

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