上野賢一郎 (自由民主党)厚生労働大臣

2026年5月14日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 6 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 343 発言)

ただいま議題となりました健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。

少子高齢化の進行により、社会保障制度の支え手不足が深刻化する中で、将来にわたり我が国の医療保険制度を持続可能なものとしていくためには、現役世代を中心に保険料負担の上昇を抑制しながら、全世代を通じ、医療保険制度に対する信頼や納得感を維持し、向上させる観点から、医療保険における給付と負担を見直すことが重要です。

こうした状況を踏まえ、応能負担の徹底等を通じて、必要な保険給付等を適切に行い、世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るとともに、限られた医療保険財政及び医療資源を効率的に活用することを目的として、この法律案を提出いたしました。

以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。

第一に、要指導医薬品又は一般用医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等については、適正な医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑み、その要する費用のうち一部を保険給付の対象外とする一部保険外療養という新たな制度を創設します。

第二に、後期高齢者医療において、上場株式等の配当等を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映することができるよう、金融機関等がオンラインにより当該配当等の支払等の金融所得に係る情報を後期高齢者医療広域連合に対して提供する義務等を設けます。

第三に、出産に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、出産に係る保険給付体系を見直し、厚生労働大臣の指定する施設等において行われる分娩に関する新たな給付を創設するとともに、一定の現金給付を行うこととします。加えて、厚生労働大臣の指定する施設に対し、分娩の手当等の内容や費用に関する情報の報告を義務付けます。

また、妊娠に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、母子保健法に基づく妊婦に対する健康診査について、国が定める望ましい基準に係る標準額を診療報酬等を勘案して定めるとともに、市町村及び医療機関が当該健康診査を行うに当たっては、当該基準及び標準額を勘案するよう努めなければならないこととします。加えて、国が、妊婦に対する健康診査の内容や費用に関する情報を収集し、公表することとします。

第四に、現在、未就学児の被保険者を対象としている国民健康保険における均等割保険料等の五割を軽減する措置について、その対象を、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日以前である被保険者まで拡充します。

第五に、高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化することとします。

第六に、業務効率化、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成して業務効率化、勤務環境改善に取り組む病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設けます。

第七に、令和八年度から令和十年度までの特例として、全国健康保険協会に対する国庫補助に係る特例減額の控除額を引き上げる時限的措置を講じます。

最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和九年四月一日としています。

以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。

御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

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