長谷部恭男早稲田大学法学学術院教授

2026年6月10日・第221回国会 参議院 憲法審査会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 118 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 121 発言)

これは、先ほど来申し上げていることとつながっているんですけれども、こういう緊急と見えるような事態が生じたときにやはり重要なのは、なるべく早く原状、元々の原則に戻すということが、これがとてもとても大事です。それにもかかわらず、緊急事態に対応するための制度、新たな制度を一旦つくってしまって、それが現に走り出してしまいますと、先ほどから、これまた先ほどからずっと申していることなんですけど、なかなか元に戻らないんですね。

フランスの例を先ほども申し上げましたけれども、例えば衆議院、一旦解散をされてしまった衆議院の先生方、復活をさせて国会として機能するようにしたとしましても、これが一体いつまで続くのかという問題が実は出てまいります。一定の期限を設けたといたしましても、それはやっぱり、やはりまだまだだから続けましょうと、議決によって延ばすということもあり得るでしょうし、その議決の際に両院の議決が食い違うということも当然あり得るわけで、食い違ったときにはこの制度、新しい制度そのものが、参議院の先生方の審議と議決は信用できないという出発点にひょっとすると立っている可能性がございますから、そうすると、当然のことながら衆議院の議決の方が優越をするということになるはずでして、参議院の先生方の御意思にも反してどんどん、異様な形の国会というのが、任期がどんどん延長していくと、そういうリスクもございます。まさに平常時が異常時に変容していくと、そういうリスクがあるという、そういうことを申し上げております。

前後のやりとり

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