天畠大輔 (れいわ新選組)

2026年7月6日・第221回国会 参議院 決算委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 168 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 221 発言)

総理、どのように受け取るかも検討をお願いいたします。代読お願いします。

最後に、もう一通だけ御紹介します。

徐々に筋肉が弱っていく脊髄性筋萎縮症、SMAがあり、二十四時間介助を受けながら地域で自立生活を送る中尾悦子さんはこう書いています。今、傍聴席にいらっしゃっています。

「「要らない命」があると考える社会は、戦争と地続きです。いったん命に価値の差を認めてしまえば、すべての人が「要るか、要らないか」で振り分けられてしまいます。私は、そのような社会を望みません。」。引用は以上です。

総理、今日御紹介した手紙に共通しているのは、障害者は真っ先に切り捨てられるのではないかという不安です。この不安は障害者の思い込みではありません。突然生まれたものでもありません。

一九九六年まで存在した優生保護法は、不良な子孫の出生を防止することを目的とし、障害者やハンセン病患者の強制不妊手術や人工妊娠中絶を認めていました。人類の悪質な遺伝を淘汰し、人間の命に優劣を付ける優生思想が結実した政策です。

今もなお、障害者は不要というメッセージが至る所で発せられています。度々尊厳死が議論されそうになります。重度の障害者は、尊厳を持って当たり前に地域で生きることはとても難しいです。出生前診断も広がっています。優生保護法の時代、そして今なお消えない優生思想のただ中を生きてきた当事者の不安の言葉の重みを直接受け止めていただきたい、だからこそ直接受け取っていただきたいのです。是非検討をお願いいたします。

次に行きます。

やまゆり園事件の検証について伺います。

二〇一六年七月二十六日、知的障害者入所施設津久井やまゆり園に元職員が侵入、入所者十九人を刺し殺し、職員含む二十六人に重軽傷を負わせました。事件後、政府は、断じて許せないと言いながら、最終的にやったことは、措置入院から精神障害者が退院した後の管理を強めることのみでした。

今年六月のエッセイで、早稲田大学の荒井裕樹教授は、障害者施設という特別な場所で特殊な凶悪犯が起こした極めて例外的な事件として扱われたと振り返っています。事件から十年、政府の対応は不十分です。犯人は、意思疎通ができない重度障害者は不幸であり、家族や周囲も不幸にする不要な存在と考えていました。優生思想が背景の一つであることは明らかです。国連の障害者権利委員会も、優生思想に基づく考え方に対処する観点から、やまゆり園事件を見直すべきと日本政府に勧告しています。

総理に伺います。

御存じのように、国内人権機関については、これまで様々な議論がありました。裁判所とは別に、人権侵害からの救済や人権保障を担う国家機関です。原則として政府から独立し、実際に人権侵害が起きた際、迅速な調査、救済をするほか、立法、行政の活動への提言や、教育啓発活動などを行います。

政府は、国内人権機関を設置し、優生思想を背景としたやまゆり園事件の包括的な検証を今すぐ行うべきと考えますが、総理、いかがですか。

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