新規に設備投資をした後で、しばらくの間、例えば工場が順調に稼働するようになるまでの間、生産性が落ちるというようなことは、ミクロのデータではありますが、マクロ的に見れば余りその効果はないというふうに思います。
深尾京司一橋大学経済研究所特命教授
2026年5月21日・第221回国会 参議院 経済産業委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 85 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 121 発言)
前後のやりとり
ありがとうございます。
そのTFPについてもうちょっと詳しく伺いたいんですけれど、ここでは新技術の導入だったり資源配分効果によるということが書いてあるんですけれど、これ日本も一九九〇年代とかちょっとだけマイナスということになっていたりして、あと、三ページの方でも諸外国のグラフが載っていましたが、そちらでもイギリスやフランスがマイナスになっているという部分があるんですけど、これはマイナスとなっているのはどう捉えればいいんでしょうか。
例えば世界金融危機が二〇〇〇年代の末にあって、そこで特にヨーロッパの銀行というのはかなり傷んだというふうに言われています。で、日本の不良債権問題と同じようなことがそれ以後、二〇一〇年代に起きて、そのことがTFPの上昇の停滞の一つの原因になったと。 それから、将来のためのいろんな無形資産投資ですね。無形資産投資の中には、研究開発のように、もう既に投資の中に、資本蓄積の中に含めているデータ、投資もありますけど、そうじゃない、例えば働いている人を訓練するとか、そういうデータ、資本蓄積には入っていない将来のための投資がヨーロッパでは例えば停滞したということが言…
なるほど。
それでは、例えばですけれど、投資が実るまでの期間とかというのがあると思うんですね。その間とかには、やっぱりTFPがマイナスになるというのはあり得るというお話ですか。
- (上の発言)
新規に設備投資をした後で、しばらくの間、例えば工場が順調に稼働するようになるまでの間、生産性が落ちるというようなことは、ミクロのデータではありますが、マクロ的に見れば余りその効果はないというふうに思います。
ありがとうございます。
じゃ、少しお話変えまして、引き続き深尾参考人にお話伺いたいんですけれど、四ページのところで、公的固定資産の対GDP比というものが載っていたと思うんですけれど、私は結構この停滞が日本の成長の阻害の一因ではないかなと思っている面があるんですけれど、他国と比較してこの日本の公的固定資産がどうだったかというのは、今もしちょっとお話しできれば是非お願いいたします。
済みません、公的資本についての他国の増加の動向については調べてないです。例えば中国なんかは、御承知のように、新幹線造ったり、物すごく公的投資していますが、ただ、先進主要国の動向については今押さえていませんが、後日調べて御報告することはできると思います。
日本で減っているのは、かなりやっぱりゆゆしい事態だというふうには思います。
ありがとうございます。 是非、結構、他国比較を見たいなと、このグラフを見て思いまして、というのも、結構アメリカとかではやっぱりそのインフラ投資というものに対してすごく重要視されているのが大統領が変わっても余り変わらないのかなという部分で思っていたりしまして、特に民間の企業が景気が悪くて余り投資ができないという状態のときにこそ政府がそのインフラ投資で支える面というのがかなり重要じゃないかなと思っていますので、是非、もしよかったら後ででも参考資料をいただけたら大変うれしいです。 もう一点、続けてお伺いしたいんですけれど、次の五ページのところで、女性や高齢…