鎌谷陽之内閣官房内閣審議官

2026年4月21日・第221回国会 参議院 外交防衛委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 137 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 144 発言)

お答えをいたします。

今おっしゃられた各法制度については、それぞれ違うものがございますので、ちょっと個別的に御説明をさせていただきたいと思います。

まず、能動的サイバー防御についてですけれども、重要計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の三十八条一項におきまして、内閣府の主任大臣である内閣総理大臣は、重要電子計算機に対する特定不正行為による被害防止のため必要があるときは、国の行政機関に対し、情報を整理又は分析して得られた結果を提供する旨が規定をされてございます。例えば、特定国による我が国に対するサイバー攻撃の状況や新たな攻撃手法については、こうした規定に基づいて、国家情報局に対しても適時適切に資料や情報の提供がなされると理解をしております。

次に、マイナンバーですけれども、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第九条におきまして、個人番号を利用する行政機関と利用することができる事務というのはこれ限定列挙されておりますので、国家情報局及び同局の事務はこれらに含まれないことから、国家情報局が個人番号を有することはできません。

また、同法第二条第九項において、個人番号をその内容に含む個人情報が特定個人情報と定義されていまして、同法第十九条において、何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を提供してはならないとの原則が規定されて、例外的な取扱いができる場合として、例えば、同条第十五号におきましては、各議院が国会法等の規定により行う審査若しくは調査などが規定されているほか、第十六号において、人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合において、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるときが規定されているなど、こうした第十九条各号に列挙された限定的な場合を除いては、特定個人情報の提供、収集は禁止をされております。

法制上は、こうした例外的な場合に国家情報局が特定個人情報の提供を受けることが排除されるものではありませんが、実際の運用上は、特定個人情報、すなわち個人番号をその内容に含む個人情報の提供を受けることは直ちには想定はされないところでございます。

次に、通信傍受法によって得られた情報でございますが、例えば国内の都市部において爆破テロ事件が発生した場合に、警察がこれを捜査することになりますけれども、このテロ事件の捜査の過程でほかのテロ計画が明らかになり、多数の国民の生命、身体の安全が脅かされかねないような状況にある場合には、どのような捜査手法により得られたかに関係なく、捜査機関が捜査の過程で収集した脅威評価に役立つ情報を国家情報局を含むインテリジェンス関係機関で共有する必要性が高いと考えられ、関係する情報が適切に提供いただけるものと考えており、そこには通信傍受により得られた情報も含まれ得ます。

一方で、通信傍受を含む捜査機関による捜査は関係法令を遵守して適切に行われるべきものであることはもとより当然であって、本法案によってその原則が変更されることはございません。

最後に、特定秘密保護法及び重要経済安保情報保護活用法に基づいて行政機関の長が適性評価の実施に当たって取得する個人情報につきましては、懲戒処分等に該当する疑いが生じたときという例外を除いて、特定秘密の保護又は重要経済安保情報の保護以外の目的のために第三者に提供してはならないとされております。したがいまして、本法案におきましても、特定秘密の保護又は重要経済安保情報の保護という目的のためでない限り、適性評価の実施に当たって取得される個人情報が国家情報局に提供されることはありません。

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