山本香苗 (中道改革連合)

2026年6月4日・第221回国会 衆議院 予算委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 86 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 347 発言)

諸外国の給付つき税額控除というのは、働く低所得者への支援から始まりまして、徐々に対象が広がってまいりました。しかし、我が国はこれから創設するんです。ですから、是非、総理、最初の段階から、働く人だけじゃなくて働きたくても働けない方を是非とも対象に入れていただきたいと思っております。

といいますのも、イギリスは、これは先駆者ですね、一九九九年にこの給付つき税額控除の本格導入が始まりました。当初は日本と、今の国民会議の案のような形で、労働していることを厳格な条件としておりました。しかし、その結果何が起きたかということなんです。

総理、「わたしは、ダニエル・ブレイク」という映画を御存じでいらっしゃいますでしょうか。御覧になったことはないかもしれないので、どんなことかということなんですけれども、重い心臓病で、医師から働くのは無理だと言われた大工の主人公が、役所の機械的な審査によって働けるはずだと判定されて、病気への支援も失業への支援もどちらも受けられずに追い詰められていくという映画です。実際のリアルな話です。

イギリスでは、この画一的な線引きによって、病気や障害、あるいは育児や介護で働きたくても働けない人たちが、次々と支援対象者から外れて、餓死や孤立死といった深刻な社会問題が相次いで発生しました。このことから、イギリスは、その僅か四年後の二〇〇三年に制度を大転換し、働いているかいないかという線引きを撤廃し、本当に支援が必要な困窮者を最初から包摂する制度へとかじを切りました。

働きたくても働けない方々を制度から排除することは、結果として、健康悪化による医療費の増加や生活保護費の増加を招いて、巡り巡って全ての納税者に重い財政負担として返ってきます。逆に、困窮の入口で支援が届けば、生活の底割れを防ぎ、自立へとつなぐことができます。

是非とも、これから創設する給付つき税額控除について、病気や障害、介護など様々な事由で働きたくても働けない方を制度設計の最初の段階から入れていただけるように、是非、総理からも推進していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

前後のやりとり

82の発言を見る

90の発言を見る