岡本三成 (中道改革連合)

2026年2月27日・第221回国会 衆議院 予算委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 122 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 342 発言)

では、生産性の上昇とともに日本がかち取った企業利益はどこに行ったのかということを確認させていただきたいと思います。

パネルの三を御覧ください。

これは、この三十年間、よく失われた三十年間と言われますけれども、何が失われたかということを確認させていただくために御覧になっていただいているパネルの三であります。これは、財務省の法人企業統計年報から取ってきておりまして、大企業も中小企業も含んだ数字であります。

今世紀に入りまして四半世紀、日本の企業の経常利益は五倍になっています。そこそこもうかっているんですね。この五倍になった経常利益を活用して、株主への還元、配当金を中心とした還元、八倍になっています。五倍もうかったお金に更に輪をかけて、株主に八倍払っています。

その中で、企業ですから将来のために投資をしなければいけないので、研究開発、設備投資が必要なんですけれども、何と、二十五年間で将来のために設備投資されたその金額は一・三倍、たったの三〇%です。更に残念なのは賃金、この二十年間で増えた金額、一・〇八倍、八%です。

今世紀に入って、企業業績は、大企業、中小企業、とりわけ大企業、五倍もうかっています。株主に八倍払っています。にもかかわらず、社員の方には八%しか払っていないんですね。ここに実は最大の問題があると思っています。

私は、経営者の方を責めているわけではありません。なぜならば、欧米と違って、経営者の方は、例えば株主にいっぱい配当したからといって、ボーナスが何億円ももらえたりしません。経営者の方は、社員の方の雇用を守りたかったんですね。その上で、しっかりと内部留保と思ってこういう形を取ったところ、結果としてこういう悪循環に陥ってしまった。このかけ違えたボタンを今後どうやってかけ直していくかということがすごく大切だというふうに思っています。

実は、この歴史の中で様々な思いが社員の方そして企業経営者の方にあったことは分かりますけれども、これを大きく変えたいという思いで、総理御自身が、この予算案が成立した後に危機管理投資や成長投資をやっていこうとされて、十七分野から、これはシナジーが利いて広がると思います。成功する可能性も高いと思います。

けれども、その結果、可能性として、その業界や企業はめちゃくちゃもうかるけれども社員の給料は全く増えないという可能性、もちろんあります。これをどうやってリンクをつけて、政府がやろうとしている危機管理投資や成長投資が、会社や業界の企業利益を超えて、もちろん株主に行ってもいいです、けれども、社員の方の給料にしっかりと回るかということを担保していくことも、大きな政治の責任だというふうに思うんですね。

実は、金融庁と東京証券取引所が二〇一五年に日本版のコーポレートガバナンスの改定をやっています。かなり功を奏しました。その結果、株価が大きく上昇した、そのドライバーになっています。

けれども、本来、コーポレートガバナンスというのは、株主に対してどれぐらい優遇をするかということではなくて、ステークホルダー、株主、顧客、社員、企業に関わる全ての方々に対する利益配分をどのように適切に行っていくかということが本質だというふうに思っています。

そして、総理御自身も、実は施政方針演説の中で、コーポレートガバナンスの在り方を見直し、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業への投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させていきますというふうに述べられていらっしゃいます。

日本は、自由経済、資本主義の国です。けれども、例えばフランスは、日本は労働分配率がこの二十二年で一〇パー落ちていまして、今、六〇パーぐらいです。フランスは、労働分配率の目標が法律になっています。他国では、労働分配率を公表することを義務づけている国もたくさんあります。

今、圧倒的な人手不足の時代で、社員の方をどう優遇するかということが実はその会社並びに日本経済に大きなポイントになっているときに、総理御自身、コーポレートガバナンスをどのように深化させて、そして、単に企業がもうかるだけではなくて、働く方の賃金に確実に結びつくように、どういう戦略をお持ちなのかということを教えてください。

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