豊田真由子 (参政党)

2026年6月3日・第221回国会 衆議院 本会議 第22号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 25 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 36 発言)

参政党の豊田真由子です。

私は、会派を代表して、ただいまの財政演説について質問いたします。(拍手)

予備費はそもそも予見し難い予算の不足に充てるための制度で、中東情勢が依然として不透明な中、今後の備えとして一定の予備費を計上する必要性はもちろん理解できます。また、その性質上、事前議決の例外として、内閣の責任で支出し、事後に国会の承諾を得る仕組みになっていることも重々承知をしております。

しかし、今回の二・五兆円について、中東情勢への対応というだけで、具体的に何に幾ら使うかは決まっていない、項目出しもしない、積算根拠も示されないということで、このように事前に十分な説明もないまま多額の予備費を積み増し、当たり前のように政府への白紙委任を求める姿勢は、国会軽視とも言えるのではないかと思います。この点につき、財務大臣の御見解を伺います。

本来であれば、想定されるリスクや対応の方向性について、一定の具体性を持って説明がなされるべきであり、国会による適切な統制の下で予算措置が講じられることが求められます。なぜ今回の補正予算で個別の施策に関する予算を措置する必要はないと御判断されたのか、財務大臣に伺います。

燃料油価格の激変緩和措置については、あくまで時限的、例外的な措置であること、また、財政負担の増加やエネルギー市場のゆがみ、支援の持続可能性といった観点から、支援単価の見直しを行う必要性について声が上がっています。

そうした中、現在は基準額を一リットル当たり百七十円として支援単価が設定されていますが、この水準の妥当性や、家計、事業者双方への影響のバランスなどを勘案した上で、金額や判断基準、制度そのものの出口戦略も含めた今後の具体的な見直しの内容について、総理にお伺いをします。

政府は、石油化学製品の基礎原料であるナフサについて、全体として前年並みの供給量が確保されていることをもって、日本全体として必要となる量は足りていると説明しています。

しかしながら、国民や事業者が日々必要としているのはナフサそのものではありません。必要なのは、シンナー、溶剤、接着剤、樹脂製品、合成ゴムなど、それぞれの現場で実際に使われる石油化学製品で、私も、党も、全国各地の現場から伺うお声は、特定の製品が手に入りにくい、納期が長い、そういったことでございます。

現在起きている問題は個別製品ごとの需要の増加に伴う需給逼迫であり、市場の混乱や、事業者、消費者の方々へのダメージをできるだけ抑えるため、単に供給量を増やすだけではなく、製品が適切に流通、保管されることが重要であり、需給動向の把握と安全確保の両面から対応していただくことが必要です。

今後は、輸入量の増加といったナフサ全体の需給管理だけではなく、とりわけ不足感の強い、現場が困っている石油化学製品に対象を絞ったきめ細やかな対策が重要であると考えますが、川上、川中、川下、それぞれの具体的方途を含め、経産大臣の御見解を伺います。

今回の中東情勢で我が国が抱える様々なリスクが明らかとなりましたが、これを契機とし、ホルムズ海峡への原油調達依存度を下げるとともに、電源について、厳格な審査基準に基づいた安全性の確保を大前提とした上で原子力発電を活用するなど、我が国のエネルギー政策の転換、見直しを更に進めていくべきと考えますが、総理のお考えを伺います。

私は、今、我が国の外交と安全保障の根幹に関わる問題について、強い危機感を抱いております。

先月行われた米中首脳会談において、両首脳は、両国関係を新たに建設的な戦略的安定関係と位置づけ、新たな協調関係を築きつつあることを国内外にアピールしました。しかし、その言葉の裏に何があるのか、中身を冷静に見てみると、事態は我が国にとって極めて憂慮すべき方向に動いているのではないでしょうか。

台湾の平和と安定は我が国の安全保障に直結する問題ですが、トランプ大統領は、台湾防衛について明言を避け、台湾が独立を宣言し、我々が九千五百マイルも離れたところに駆けつけて戦争をするのは望まない、台湾への武器売却について、有効な交渉カードと、ビジネス上のディールの一部であるかのような姿勢を示されました。

この米中首脳会談の翌週、習主席はロシアのプーチン大統領を北京に迎え、両首脳は、より公正かつ合理的なグローバルガバナンス体系の構築を推進すると宣言し、共同声明では、我が国について、加速された軍備化は深刻な脅威であるとして、新型軍国主義と再軍備化の放棄を求めるとしました。

我が国は、専守防衛の原則を堅持しつつ、国際社会の平和と安定に貢献するために防衛力を整備しており、これは、日本国と日本国民を守るための極めて正当な取組であります。

このように、今、我々の目の前では、大国を中心とした国際秩序の地殻変動ともいうべきダイナミックな変化が起きております。米国の同盟国としての役割の変容、米中間の戦術的な関係、そして中ロによる現行秩序への挑戦、これらが同時並行で進行しています。我が国は、今こそ、日米同盟を基軸としつつも、それに依存するだけではない、極めて戦略的かつ現実的な自立した外交を推し進めなければならないと考えます。

九月下旬には習主席の国賓訪米も予定され、米中双方とも更に目に見える成果を目指すものと思われますが、米国、中国等に対し、我が国の立場や懸念を明確に伝えるべきと考えますが、総理のお考えを伺います。

そして、目まぐるしく変化する国際情勢の中で、我が国の国益をしっかりと守り、地域の平和と安定を確保し、そして法の支配に基づく国際秩序を堅持するための今後の日本外交の方針を、改めて総理に伺います。

五月三十日に「親の世代が存命のうちに全拉致被害者の即時一括帰国を実現せよ!国民大集会」が開かれ、総理は、私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決すると力強くおっしゃられました。

二〇〇二年に五人の拉致被害者の方が御帰国された際、私は、役所で支援法の制定のお手伝いをさせていただいておりました。あのときは、ここにいる多くの皆様方と同じように、これから拉致被害者の方々が、多くの苦難を乗り越え、続々と御帰国を果たされるのだなと期待をしておりました。しかし、その後の長年にわたって続く拉致被害者及び御家族の皆様の切実なお訴え、お苦しみに、改めて胸が締めつけられる思いです。

拉致被害者の皆様に一刻も早く祖国の土を踏んでもらうとおっしゃられた総理の御決意を改めてお伺いしたいと思います。

今、私たちは、そこにある危機にどう対処するかが問われております。今回の補正予算、そして今後の取組が国民生活を守り抜き、そして将来の希望と安心に確実につながっていくものであるよう、皆様とともにしっかりと見極め、働いてまいる決意を申し上げて、質問を終わります。

ありがとうございました。(拍手)

〔内閣総理大臣高市早苗君登壇〕

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