浜地雅一 (中道改革連合)

2026年4月28日・第221回国会 衆議院 本会議 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 13 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 56 発言)

中道改革連合の浜地雅一です。

会派を代表し、健康保険法の一部改正案に対し、賛成の討論を行います。(拍手)

世界に冠たる国民皆保険制度の下、我が国の医療保険は国民の健康と生活基盤を支える重要なインフラとして機能してきました。しかし、世界一速い少子高齢化の進行、特に、医療の高度化、薬剤の高額化が進む中、今後も適切な医療提供体制を維持できるのか、強い危機感を持っております。全世代型社会保障が叫ばれて久しくなりますが、現役世代の負担に頼る構造は改善されたとは言えず、社会保険料の負担に対する不満は増すばかりであります。

この問題意識に立って、以下、賛成理由を述べます。

一つは、国民健康保険料の均等割の軽減措置対象を高校生世代まで拡大し、子育て世帯の国民健康保険料が低減される点です。

国民健康保険は、被用者保険と異なり事業主負担がなく、世帯の加入人数に応じて保険料が算定されるため、特に低所得者やフリーランスの方には負担が重かったものが、本改正で、全国平均、世帯当たり年間二万円の軽減となり、高く評価いたします。

次に、後期高齢者医療保険料への金融所得の勘案です。

御存じのとおり、後期高齢者医療保険の財源は、その半分が公費、残り半分が保険料。その保険料のうち、四分の三は現役世代からの支援金で成り立っております。被用者保険の中には、後期高齢者への支援金の方が加入者への給付を上回るものもあり、被用者保険の財政を悪化させています。

また、高齢者間でも、確定申告をしている方は保険料算定の基礎とされながら、源泉徴収される場合には保険料に算定されない、世代内の不公平感が指摘されておりました。今回、この不公平を是正し、かつ、現役世代の保険料の低減につながるため、評価をいたします。

なお、現在、窓口三割負担となる現役並み所得の高齢者の保険料には公費助成がないため、金融所得の勘案が進み、三割負担者が増加すると、逆に後期高齢者支援金が増加する懸念があり、この点は早急な対応を求めます。

次に、妊娠、出産に対する支援が大幅に強化される点です。

これまで出産一時金で支援してまいりましたが、出産費用の上昇や地域間、施設間の差が顕著となり、出産費用を全国的に支援することは困難となっております。

本改正では、お祝い膳などのサービス部分と保険診療部分を除く分娩費用は、医療機関に直接給付する現物給付方式が導入されます。平たく言えば、標準的な出産費用は自己負担なく保険適用され、出産への安心感が増すことになります。

妊婦健診については、健診項目の全国的な標準化、費用の平準化が図られます。

現在は、自治体ごとに健診項目にばらつきがあり、診療の自己負担額も、ゼロ円の自治体が三割ある一方、三万円以上が一割もあります。今後は、自治体及び医療機関に望ましい基準と標準額を示す努力義務が課され、妊婦健診の見える化が図られます。

なお、出産費用については、当分の間、現行の出産一時金による現金給付方式と新制度である保険適用の現物給付方式が併存します。確かに、新制度への移行には相応の準備期間が必要ではありますが、制度の整合性を確保する観点からは、併存期間はできるだけ早期に解消すべきであり、新制度の給付水準に優位性を持たせることが必要と考えます。

加えて、周産期医療体制の支援事業については、社会保険料抑制の観点から、公費による支援とするよう強く要望しておきます。

以上、評価する主な点ですが、委員会質疑では多くの懸念される点がありました。

一つは、高額療養費。高額療養費は、最後のセーフティーネットとして欠くことのできない国民皆保険の中核的制度です。

政府は、昨年、高額療養費の引上げにつき、予算案の修正を余儀なくされました。今回は、社会保障審議会に専門家委員会を設け、患者団体を含めた関係当事者との九回の協議を行い、とりわけ、長期療養者の家計に与える影響を勘案し、多数回該当金額の据置きや、年間上限額を設定した点は評価をいたします。

しかし、専門委員会において関係者に最終的な金額を提示したのは協議最終盤であり、進め方に問題があったと言わざるを得ません。また、多数回該当や年間上限に当たらない療養者にとっては大幅な負担増となる場合もあり、関係者の理解が得られたとは言えない状況でした。

そこで、中道改革連合は、国民が安心して利用できる高額療養費制度の見直し法案を他会派とともに共同提出をいたしました。この議員立法は、政府案の百十五条に定める高額療養費の支給要件の考慮事項を加重、上乗せするプログラム法案です。我々は、単に政府案に反対、対決姿勢ではなく、政府案と両立をする形で、高額療養費制度の維持と、患者を始めとする関係者の懸念を払拭し得る現実的な議員立法として提出をいたしましたが、残念ながら成立に至らず、継続審議といたしました。

一方で、最後の総理入り質疑では、この議員立法の趣旨を受け、今後の見直しに当たっては、今回と同様に、患者団体を含む当事者が参画する審議会の形式を維持し、必要な資料を示して丁寧な議論を行っていくこと、配慮が必要な方にはしっかりと必要な受診が確保されるよう対応すること、さらには、加入する保険者が変わると多数回該当がリセットされてしまう制度の欠陥は早急に見直していく旨など、前向きな総理答弁がなされました。今後は、この総理答弁を重く受け止め、患者も納得し得る対応を強く求めます。

もう一つの懸念は、OTC類似薬の一部保険外診療です。医療用を処方される患者とOTCで対応している方の公平を図るため、保険収載薬価の四分の一の特別の料金を求める趣旨は理解しますが、この特別の料金を免除される要配慮者の範囲が不明確なことでした。

委員会質疑では、要配慮者の範囲につき、まず、子供は高校生世代までを含めること、また、がん患者や難病患者などの慢性疾患を抱える方とは、公費負担の対象とならない指定難病者を含む難病やがん患者を始め、身体的負担が重く、継続的に行われる治療の際にOTC類似薬が使用される場合を指すこと、さらに、入院患者は特定の疾病に限定しないこと、アトピー性皮膚炎など年間を通じて症状が継続し通院が必要な長期使用の場合は負担を求めないことなど、具体的な答弁があり、省令の基準が明確化をされたと思っております。

今後、見直しをする際には、附則の検討事項に示された考慮事項を遵守し、安易な拡大を行わないことを強く申し上げておきます。

最後に、イラン情勢の影響から国民生活を底支えするため、本日、中道、立憲、公明の三党で経済対策及び補正予算を求める緊急提言を行いました。医療現場でも、透析回路を始め、供給に不安が広がっております。医療物資の優先供給の枠組みの構築など、早期の編成を求め、私の賛成討論を終わります。

ありがとうございました。(拍手)

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