ただいま議題となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案及び関税定率法等の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
政府は、責任ある積極財政の考え方の下、危機管理投資、成長投資といった投資すべき分野に大胆に投資するなど強い経済の実現に取り組むとともに、予算全体のめり張りづけ等を通じて、令和八年度予算では、国の一般会計において、新規国債発行額を二年連続で三十兆円未満に抑え、国債依存度も低下させたほか、二十八年ぶりにプライマリーバランス黒字化を達成するなど、財政の持続可能性にも十分配慮してきました。しかしながら、日本の財政は、依然として歳出が税収を大きく上回る状況が続いており、今後も、特例公債の発行が必要な状況が続くことが見込まれます。
この法律案は、こうした国の財政状況に鑑み、令和八年度から令和十二年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、これらの年度における公債発行の特例に関する措置を定めるものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
令和八年度から令和十二年度までの間の各年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができることとするとともに、経済・財政一体改革を推進する中で、行財政改革を徹底するものとする等の規定を整備することとしております。
政府としては、引き続き、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、経済・財政新生計画の期間を通じて経済・財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
次に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
この法律案は、第二期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえ、必要な法律上の手当てを講ずるものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
東日本大震災からの復興を図ることを目的として実施する施策に必要な財源の確保に関し、財源確保の対象となる復興施策の期間及び復興債の発行期間を令和十二年度まで延長する等の措置を講ずることとしております。
次に、所得税法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
本法律案は、物価高への対応、強い経済の実現等の観点から、国税に関し、所要の改正を一体として行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、物価高への対応の観点から、所得税の基礎控除の額等を引き上げるとともに、就業調整への対応及び中低所得者への配慮の観点から、所得税の基礎控除の特例の見直し等を行うこととしております。
第二に、強い経済の実現に向けた対応として、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置の創設を行うとともに、賃上げ促進税制の見直し、研究開発税制の強化、住宅ローン控除制度の拡充等の租税特別措置の見直しを行うこととしております。
第三に、税負担の公平性を確保する観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直しを行うこととしております。
第四に、防衛特別所得税の創設を行うこととしております。
このほか、土地の売買等に係る登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。
次に、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
本法律案は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、令和八年三月末に適用期限が到来する暫定税率等について、その適用期限の延長等を行うこととしております。
第二に、保税蔵置場の許可を受けた者等に対し、法令を遵守するために必要な業務の手順及び体制に係る規則の策定を義務づけるとともに、当該者等に対する業務改善命令等に係る規定を整備することとしております。
第三に、輸入取引が小売取引の段階による貨物等であって、輸入者の個人的な使用に供されるものについて、その課税価格を当該貨物の輸入が通常の卸取引の段階でされたとした場合の価格とする特例を廃止することとしております。
第四に、不当廉売関税の課税の回避のために同関税の対象貨物の品目や供給国を変える迂回行為が行われる輸入貨物に対し、同等の割増し関税の課税を可能とするため所要の規定を整備することとしております。
その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上、四法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
――――◇―――――
財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
0会会議録情報政府参考人など
令和八年三月五日(木曜日)
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議事日程 第五号
令和八年三月五日
午後一時開議
一 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
二 国務大臣の演説(令和八年度地方財政計画について)並びに地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び地方…
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1
森英介議長
これより会議を開きます。
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財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
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2
森英介議長
この際、内閣提出、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案及び関税定率法等の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。財務大臣片山さつき君。
〔国務大臣片山さつき君登壇〕
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- (上の発言)
3
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
ただいま議題となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案、所得税法等の一部を改正する法律案及び関税定率法等の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
まず、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
政府は、責任ある積極財政の考え方の下、危機管理投資、成長投資といった投資すべき分野に大胆に投資するなど強い経済の実現に取り組むとともに、予算全体のめり張りづけ等を通じて、令和八年度予算では、国の一般会計において、新規国債発行額を二年連続で三十兆円未満に抑え、国債依存度も低下させたほか、二十八年ぶりにプライマリーバランス黒字化を達成するなど、財政の持続可能性にも十分配慮してきました。しかしながら、日本の財政は、依然として歳出が税収を大きく上回る状況が続いており、今後も、特例公債の発行が必要な状況が続くことが見込まれます。
この法律案は、こうした国の財政状況に鑑み、令和八年度から令和十二年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、これらの年度における公債発行の特例に関する措置を定めるものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
令和八年度から令和十二年度までの間の各年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができることとするとともに、経済・財政一体改革を推進する中で、行財政改革を徹底するものとする等の規定を整備することとしております。
政府としては、引き続き、責任ある積極財政の考え方に基づき経済財政運営を行い、経済・財政新生計画の期間を通じて経済・財政一体改革の取組を進め、債務残高対GDP比を安定的に引き下げていくことで、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります。
次に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
この法律案は、第二期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえ、必要な法律上の手当てを講ずるものであります。
以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
東日本大震災からの復興を図ることを目的として実施する施策に必要な財源の確保に関し、財源確保の対象となる復興施策の期間及び復興債の発行期間を令和十二年度まで延長する等の措置を講ずることとしております。
次に、所得税法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
本法律案は、物価高への対応、強い経済の実現等の観点から、国税に関し、所要の改正を一体として行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、物価高への対応の観点から、所得税の基礎控除の額等を引き上げるとともに、就業調整への対応及び中低所得者への配慮の観点から、所得税の基礎控除の特例の見直し等を行うこととしております。
第二に、強い経済の実現に向けた対応として、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置の創設を行うとともに、賃上げ促進税制の見直し、研究開発税制の強化、住宅ローン控除制度の拡充等の租税特別措置の見直しを行うこととしております。
第三に、税負担の公平性を確保する観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直しを行うこととしております。
第四に、防衛特別所得税の創設を行うこととしております。
このほか、土地の売買等に係る登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。
次に、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
本法律案は、最近における内外の経済情勢等に対応するため、関税率等について所要の改正を行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、令和八年三月末に適用期限が到来する暫定税率等について、その適用期限の延長等を行うこととしております。
第二に、保税蔵置場の許可を受けた者等に対し、法令を遵守するために必要な業務の手順及び体制に係る規則の策定を義務づけるとともに、当該者等に対する業務改善命令等に係る規定を整備することとしております。
第三に、輸入取引が小売取引の段階による貨物等であって、輸入者の個人的な使用に供されるものについて、その課税価格を当該貨物の輸入が通常の卸取引の段階でされたとした場合の価格とする特例を廃止することとしております。
第四に、不当廉売関税の課税の回避のために同関税の対象貨物の品目や供給国を変える迂回行為が行われる輸入貨物に対し、同等の割増し関税の課税を可能とするため所要の規定を整備することとしております。
その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上、四法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
――――◇―――――
財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
4
森英介議長
ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。高村正大君。
〔高村正大君登壇〕
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5
高村正大(自民)
自由民主党の高村正大です。
自由民主党・無所属の会、日本維新の会を代表して、ただいま議題となりました四法案について質問をいたします。(拍手)
まず、特例公債法について伺います。
特例公債法は、我が国財政の規範の特例を定めるものであります。責任ある積極財政の動向に世界が注目する中、責任と積極の二つのせめぎ合いが、この改正法案において財政法の規範と特例の関係性としてどう投影されるのかという点は、責任ある積極財政の具体化の一例として、世界中に対して極めて強いメッセージとなるとともに、今後の日本財政の信認をつなぐ上での重要な試金石となります。
そこで、特…
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6
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
高村正大議員の御質問にお答えいたします。
特例公債法における責任の在り方についてお尋ねがありました。
今般の特例公債法改正法案においては、同法のこれまでの枠組みを引き継ぎ、令和八年度から令和十二年度までの五年間の発行を可能としているところですが、この授権期間中、政府は、経済・財政一体改革を推進し、中長期的に持続可能な財政構造を確立することを旨として、公債発行額の抑制に努めることとした上で、毎年度の特例公債の発行額については、各年度の予算をもって国会において議決いただくこととしています。
さらに、今般の改正に当たっては、市場の信認を確保するため、授権…
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