お答えいたします。
一般に、刑事手続の過程で収集される証拠は、関係者の名誉、プライバシーに深く立ち入って作成され得るものでございまして、捜査上の秘密も含み得るものでございます。
上谷参考人御指摘のように、性被害の事案などでは、関係者の名誉、プライバシーを含む証拠が一たびインターネット上に流出すると回復困難な被害が生じるおそれがあり、そうした事態が起こると、被害者を含む国民の捜査への協力確保も困難となりかねないということでございます。
これは性犯罪に限らないところでございまして、例えば被害者を取り調べるときには、被害者に対して、捜査の現状であるとか裁判の見通しであるとか、そういったことを当然御説明するわけでありますけれども、そういう中で、検察に何度も呼ばれて、例えば公判で証人に立たなければいけないといったことを想定するだけで、もはや、犯人、相手方を処罰しなくていいといった判断に至る被害者は多数おります。そういう被害者というのは、そういうことを望まないこと自体も検察官に公表してほしくないと思うのが通常でございますので、このような事実は世の中に知られることはないわけでありますが、一般にそのようなことが多々起きているのは事実であります。
そのような中で、裁判の目的ではないのに、その準備の目的でもないのに、その被害者のプライバシー情報が、ネット媒体を含め、そのまま第三者等に渡ってしまう、知られて掲載されたりすることも考えられるというふうに説明すれば、恐らく更に多くの被害者が尻込みして、被疑者、加害者の処罰をしなくていいという判断に至ることは容易に想定できるのではないかというふうに考えているところでございます。
したがいまして、証拠の目的外使用については様々な御指摘があることは承知しておりますが、これを確実に抑止して弊害の発生を未然に防ぐことが重要であります。そのためには、証拠の複製等の目的外使用を一般的に禁止した上で、その実効を確保するために罰則を設けることも必要かつ相当であると考えております。
本法律案におきましては、このような観点から、関係者の名誉、プライバシー等の保護等を図るとともに、証拠提出命令制度の適正な運用、幅広い提出の運用を確保するために、再審請求審において謄写した証拠の複製等について目的外使用を一般的に禁止するとともに、その実効性を担保するために、一定の違反行為に対し罰則を設けることとしているところでございます。
そのような中には、目的外使用の意味というのはここで限られるであるとか、加工したものであれば証拠そのままの交付に当たらないであるとか、一定のルールがあるわけであります。そういう中で、その懸念は払拭していかなきゃいけないとは思っておりますが、その意味では、上谷参考人の御懸念に応えるものになっているのではないかと我々としては考えているところでございます。
18
高見康裕(自民)
この点に関しては、附則でも定められています。「再審の請求の理由に関連すると認める証拠の範囲が不当に狭くならないように留意されなければならない。」とあります。
この点が実効性あるものになるかどうかが非常に重要だと考えます。この点の実効性を担保するためにどう取り組むのかを伺います。
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19佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘の本法律案の附則第四条の趣旨が、正しく運用が行われるためには、全国の検察現場においてその趣旨に沿った運用が確実になされることを確保するためには、検察において、当該趣旨を含めて、証拠の提出命令制度の趣旨を正確に理解した上で、誠実かつ適正に職務に当たることが極めて重要であると考えられるところでございます。
この制度の運用につきまして様々な御懸念が示されていることは承知しておりますけれども、法務省としては、通達を発出するなどいたしまして、検察庁に対して、関連性の判断の在り方についての附則の規定の趣旨を含めて、制度の趣旨や内容を十分…
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高見康裕(自民)
ここの実効性の担保が肝だと思っています。全国で対応がばらばらでは決してあってはなりません。全国の各地で差異なく趣旨に沿った運用がきちんとなされるように、具体的な取組を進めていただきたいと思います。
次に、証拠の目的外使用について伺います。
再審制度は相反するかのような利益のバランスであると何度も申し上げておりますが、証拠の目的外使用という部分において、冤罪被害者の迅速で確実な救済という一方の利益と犯罪被害者の利益、この相克が最も先鋭的にならざるを得ないのかと思います。
五月二十九日の本委員会で、参考人として意見陳述をなさった犯罪被害者支援弁護士フォ…
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- (上の発言)
21佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
一般に、刑事手続の過程で収集される証拠は、関係者の名誉、プライバシーに深く立ち入って作成され得るものでございまして、捜査上の秘密も含み得るものでございます。
上谷参考人御指摘のように、性被害の事案などでは、関係者の名誉、プライバシーを含む証拠が一たびインターネット上に流出すると回復困難な被害が生じるおそれがあり、そうした事態が起こると、被害者を含む国民の捜査への協力確保も困難となりかねないということでございます。
これは性犯罪に限らないところでございまして、例えば被害者を取り調べるときには、被害者に対して、捜査の現状であるとか裁判の見通しであるとか、そういったことを当然御説明するわけでありますけれども、そういう中で、検察に何度も呼ばれて、例えば公判で証人に立たなければいけないといったことを想定するだけで、もはや、犯人、相手方を処罰しなくていいといった判断に至る被害者は多数おります。そういう被害者というのは、そういうことを望まないこと自体も検察官に公表してほしくないと思うのが通常でございますので、このような事実は世の中に知られることはないわけでありますが、一般にそのようなことが多々起きているのは事実であります。
そのような中で、裁判の目的ではないのに、その準備の目的でもないのに、その被害者のプライバシー情報が、ネット媒体を含め、そのまま第三者等に渡ってしまう、知られて掲載されたりすることも考えられるというふうに説明すれば、恐らく更に多くの被害者が尻込みして、被疑者、加害者の処罰をしなくていいという判断に至ることは容易に想定できるのではないかというふうに考えているところでございます。
したがいまして、証拠の目的外使用については様々な御指摘があることは承知しておりますが、これを確実に抑止して弊害の発生を未然に防ぐことが重要であります。そのためには、証拠の複製等の目的外使用を一般的に禁止した上で、その実効を確保するために罰則を設けることも必要かつ相当であると考えております。
本法律案におきましては、このような観点から、関係者の名誉、プライバシー等の保護等を図るとともに、証拠提出命令制度の適正な運用、幅広い提出の運用を確保するために、再審請求審において謄写した証拠の複製等について目的外使用を一般的に禁止するとともに、その実効性を担保するために、一定の違反行為に対し罰則を設けることとしているところでございます。
そのような中には、目的外使用の意味というのはここで限られるであるとか、加工したものであれば証拠そのままの交付に当たらないであるとか、一定のルールがあるわけであります。そういう中で、その懸念は払拭していかなきゃいけないとは思っておりますが、その意味では、上谷参考人の御懸念に応えるものになっているのではないかと我々としては考えているところでございます。
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高見康裕(自民)
まさに佐藤局長がおっしゃったようなことを、被害者の心情を上谷参考人も詳しく御説明をしてくださいました。性犯罪被害者は、事案の性質上、親しい人にも黙っていることが通常である。親や配偶者、恋人にも黙っている。知られたくないから、被害申告をせずに泣き寝入りをすることもある。あるいは、被害事実を隠して結婚することも少なくない。そのような方が、再審開始が決まり、検察から久しぶりに連絡があったときの衝撃というのは計り知れない。大事な人に過去の被害を知られたくないという利益は最大限保護されるべきだというお言葉でした。
私は、目的外使用を一律に禁止するということに異論…
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23佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
委員御指摘のとおりでございます。
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高見康裕(自民)
最後に、審理期間の短縮について伺います。
これまでの様々な論点、それは誤判は速やかに救済されなければならないということですので、審理期間の短縮というところが決定的に重要だと思います。附則第五条においては、「事件が受理された日から一年以内にその係属する裁判所の決定がされるように努めなければならない。」と定められています。これは、裁判所に対する規定でもあり、検察に対する規定でもあると理解をしています。
審理期間の短縮、誤判からの速やかな救済を実現するために、これが守られることが極めて重要だと考えます。検察は、例えば再審に関わる人員を拡充したり、あるいは再…
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