お答えいたします。
平成の一桁あるいは十年代の当初のことでありますけれども、刑事裁判は様々な意味で問題を抱えておりました。とりわけ、裁判が十年たっても二十年たっても終わらないというようなことがございました。そういう中で、平成十五年に裁判の迅速化法ができたりするほかに、司法制度改革審議会などにおきまして、こういった刑事司法にまつわる様々な問題を解決するために議論が行われまして、その中で、この通常審における証拠開示の制度についても議論されることになったということであります。
その刑訴法改正により証拠開示制度が導入される前ということでありますが、その時点では、検察官が取調べを請求する証拠につきましては、刑訴法の規定によりまして、あらかじめ被告人側に開示しなければならないというふうにされていたところではありましたけれども、それ以外の、証拠として請求しないものである、いわゆる検察官手持ち証拠につきましては、開示についての規定がございませんで、最高裁の決定で示された基準に従いまして、裁判所の訴訟指揮権によって証拠の開示を命じることがあり得るというところにとどまっておりました。
このような状況につきましては、平成十三年の司法制度改革審議会意見書におきまして、最高裁の決定で示された基準の内容や開示のためのルールが必ずしも明確でなかったこともあって、開示の要否をめぐって紛糾することがあり、円滑な審理を阻害する要因の一つになっていたという指摘がなされたところでございました。
そこで、平成十六年の刑訴法改正によりまして、公判前整理手続、公判の前の整理の手続における争点あるいは証拠の整理と関連づけた証拠開示制度が導入されました。それまでは、争点であるとか証拠の整理が行われないまま裁判がずっと続く、十何年も続くみたいなことが普通にあったということでございます。
まず、その制度の内容ですけれども、検察官が証明しようとする事実を提示する、その証明に用いる証拠の取調べを請求するとともに被告人側に開示するというのが一段階であります。次に、被告人側が検察官請求証拠の証明力を判断するために必要な一定の類型の証拠、これはいわゆる類型証拠と呼んでおりますが、検察官が被告人側の請求により開示するという第二段階のパターンがありまして、その上で、被告人側が公判で予定している主張を明示する、その主張に関連する証拠、いわゆる主張関連証拠についても、検察官が被告人側の請求により開示することとされたということでございます。
123
金村龍那(維新)
日本維新の会の金村龍那でございます。
昨日の本会議における代表質問に引き続きまして、本委員会においても再審制度に関する刑事訴訟法の改正案について質疑をさせていただきます。
この再審制度は、確定有罪判決に重大な誤りがあった場合に救済するための最後のとりでであります。袴田事件を始めとする再審無罪事件を通じて、国民の間にも再審制度の在り方に対する関心が高まっており、今回の改正は極めて重要な意義を持つと認識しています。
加えて、やはり冤罪はあってはならない。まして、冤罪、無実の罪で実際に例えば刑務所に入っている皆さんがその無実を晴らすために再審制度というの…
この発言のページ
124佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
再審請求審におきましては、裁判所が再審請求理由について判断するに当たりまして、検察官に対してその保管している裁判所不提出記録等の提出を求めることがございます。
もっとも、そのような求めにつきましては、現行法に明文の規定がないところ、近時、再審無罪事件も契機といたしまして、再審請求者等に請求権がなく、要件、効果も定まっていないことから、再審請求者等の手続保障が必ずしも十分でないであるとか、提出をめぐる争いが生じて手続が遅延するなど裁判所による審理の運営に困難が生じているとの指摘がなされているところでございます。
そこで、本法律案に…
この発言のページ
125
金村龍那(維新)
今の御答弁ですと、いわゆる構造的な問題を正面から捉えたと受け止められるかなと思いますので、そこは評価したいなと思う反面、やはり私は、改めて冤罪というものを中心に置いたときに、どうしてもやはり問いたいのが、通常審の中の話です。今回の証拠の提出命令制度の意義や必要性を議論するには、通常審における証拠開示制度の整備状況を踏まえた検討が不可欠であると考えています。
そこで、次の質問に移りたいと思います。
平成十六年の刑事訴訟法改正によって、通常審における証拠開示制度が整備され、実務が大きく変わったと承知しています。その上で、この平成十六年改正で証拠開示制度が…
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- (上の発言)
126佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
平成の一桁あるいは十年代の当初のことでありますけれども、刑事裁判は様々な意味で問題を抱えておりました。とりわけ、裁判が十年たっても二十年たっても終わらないというようなことがございました。そういう中で、平成十五年に裁判の迅速化法ができたりするほかに、司法制度改革審議会などにおきまして、こういった刑事司法にまつわる様々な問題を解決するために議論が行われまして、その中で、この通常審における証拠開示の制度についても議論されることになったということであります。
その刑訴法改正により証拠開示制度が導入される前ということでありますが、その時点では、検察官が取調べを請求する証拠につきましては、刑訴法の規定によりまして、あらかじめ被告人側に開示しなければならないというふうにされていたところではありましたけれども、それ以外の、証拠として請求しないものである、いわゆる検察官手持ち証拠につきましては、開示についての規定がございませんで、最高裁の決定で示された基準に従いまして、裁判所の訴訟指揮権によって証拠の開示を命じることがあり得るというところにとどまっておりました。
このような状況につきましては、平成十三年の司法制度改革審議会意見書におきまして、最高裁の決定で示された基準の内容や開示のためのルールが必ずしも明確でなかったこともあって、開示の要否をめぐって紛糾することがあり、円滑な審理を阻害する要因の一つになっていたという指摘がなされたところでございました。
そこで、平成十六年の刑訴法改正によりまして、公判前整理手続、公判の前の整理の手続における争点あるいは証拠の整理と関連づけた証拠開示制度が導入されました。それまでは、争点であるとか証拠の整理が行われないまま裁判がずっと続く、十何年も続くみたいなことが普通にあったということでございます。
まず、その制度の内容ですけれども、検察官が証明しようとする事実を提示する、その証明に用いる証拠の取調べを請求するとともに被告人側に開示するというのが一段階であります。次に、被告人側が検察官請求証拠の証明力を判断するために必要な一定の類型の証拠、これはいわゆる類型証拠と呼んでおりますが、検察官が被告人側の請求により開示するという第二段階のパターンがありまして、その上で、被告人側が公判で予定している主張を明示する、その主張に関連する証拠、いわゆる主張関連証拠についても、検察官が被告人側の請求により開示することとされたということでございます。
127
金村龍那(維新)
ありがとうございました。
その上で、改正後、いわゆる証拠開示制度の実際の運用状況について、法務当局から御説明をお願いいたします。
この発言のページ
128佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
一般論として申し上げますと、検察当局におきましては、弁護人からの類型証拠や主張関連証拠の開示請求に対しましては、法律の規定に従って請求や開示の要件の存否を適正に判断した上、それを踏まえて争点及び証拠を十分に整理するということとともに、被告人側が防御の準備を十分に整えることができるようにするという開示制度の趣旨にのっとりまして、審理の見通しなどの様々な事情を考慮しつつ対応しているということであると承知しています。
この平成十六年の改正後、当初はそれまでの運用とかなり違ったことになったものですから、おっかなびっくりといいましょうか、徐…
この発言のページ
129
金村龍那(維新)
テクノロジーの進化や時代背景、そういったもので人の営みは当然変化するわけですから、犯罪構成も変化していくわけですね。そういう意味では、制度は一定不完全であるという前提に立って、どうしたらこの制度がよくなるかというのを、日々、ある種、ある面でいえば研究し続けることが、より、無実の罪を着せられるみたいな、冤罪のようなことは私はなくなると思っていますので、しっかりそこは捉えていただきたいなと思います。
その上で、この改正によって、重大事件や否認事件について争点と証拠を整理する公判前整理手続が導入され、段階的な証拠開示制度が整備されたことは、通常審における証拠…
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