最後の質問になります。
法曹人口は、この十年で約三割増加しています。その一方で、若手裁判官である判事補は約二割減っています。定員を削っているにもかかわらず、その八割しか埋まらない状況でして、なり手不足が深刻です。
その主な原因はどういうところにあるのか。企業法務の需要が増えていることに伴って、大手法律事務所が優秀な人材を好待遇で積極的に採用していることにありますけれども、ただ、課題はそれだけじゃありません。全国転勤があるということも一つのハードルになっています。
裁判官は、三年前後で転勤を繰り返します。常に二、三年後に自分がどこにいるか分からない、その不安定さは家庭に大きな負担をかけている、転勤のたびに家族に迷惑をかけている、度重なる転勤が重荷となって辞めていく若い判事補、裁判官が絶えない、現場の裁判官からこういう声が上がっております。
子育て、介護中の裁判官に関しては、転勤にも一定配慮していることは承知をしております。他方で、その結果として、配慮対象外の裁判官、つまり独身者や子育てが一段落した裁判官などに、遠方への転勤、また多忙な勤務地への配置が集中すると、これもまた不公平感の蓄積につながって、仕事は好きなんだけれども、だけれども、やはり辞めざるを得ないということで、更なる離職を招きかねません。
我が国は、先進国の中でも、裁判官一人当たりの国民数が突出して多いと言われています。そのような中で、裁判官にふさわしい資質、能力を備えているとして、司法修習の中でもより成績が優秀な方が裁判官になられていますので、そういう資質、能力を備えているとして一度任官された貴重な人材が働き方を理由に離れていってしまう、これは我が国の司法にとって大きな損失になります。
そこで、最高裁として全国転勤と裁判官の離職との関係をどのように受け止めているのか。また、例えば、勤務地となるエリアを東北とか関西などと限定して、転勤範囲を制限した働き方も取り入れる、こういった全国転勤制度の在り方についても今後検討していくべきと考えますけれども、今後の方針について答弁を求めます。
64板板津正道最高裁判所事務総局人事局長
お答え申し上げます。
裁判官以外の裁判所職員の給与につきましては、一般職の職員の給与に関する法律が準用され、他の国家公務員と同様となっておりますところ、現在、育休を取得する職員及び時短勤務をする職員の業務をカバーする周囲の職員に対する手当は存在しておりません。
最高裁といたしましては給与制度について意見を述べる立場にはございませんが、例えば、育休を取得する職員等の業務をカバーしたなどの業務の円滑な遂行に貢献するなどした職員については、昇給あるいはボーナスの際に考慮される人事評価に適切に反映されているものと承知しております。
この発言のページ
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國重徹(中道)
今後、そういった周囲の方々、そのケアについても、今、適切に云々ということでありましたけれども、また様々な角度で検討していっていただきたいと思います。
育休などによって職員が欠ける場合、その代替要員を確保することで、なるべく欠員にしないように努めていると聞いております。しかし、全国的な人手不足、それから書記官、家裁調査官は高い専門性が求められますので、その養成に時間がかかります。即戦力を補充できないケースも多いのが実情だというふうに聞いております。
数の上で欠員を埋めたとしても、専門性が伴わなければ現場は回りません。そこで、専門性を有するOB、OGの活…
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66板板津正道最高裁判所事務総局人事局長
お答え申し上げます。
裁判官以外の裁判所職員が育休を取得するなどして欠員を生じた場合には、臨時的任用などの代替要員確保などの措置を活用するなどして適切に補充が行われているところ、特に裁判所書記官などのいわゆる資格官職につきましては、代替要員として、これまでも、裁判所を退職した裁判所書記官などの経験者を活用しているものと承知しております。
また、近年の事件動向等も踏まえながら、比較的事務処理状況に余裕のある部署から多忙な部署への応援、あるいは事務分担の見直しを行うなどして、適正迅速な事件処理が図られるよう必要な体制を整備しているものと認識しております。…
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- (上の発言)
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國重徹(中道)
最後の質問になります。
法曹人口は、この十年で約三割増加しています。その一方で、若手裁判官である判事補は約二割減っています。定員を削っているにもかかわらず、その八割しか埋まらない状況でして、なり手不足が深刻です。
その主な原因はどういうところにあるのか。企業法務の需要が増えていることに伴って、大手法律事務所が優秀な人材を好待遇で積極的に採用していることにありますけれども、ただ、課題はそれだけじゃありません。全国転勤があるということも一つのハードルになっています。
裁判官は、三年前後で転勤を繰り返します。常に二、三年後に自分がどこにいるか分からない、その不安定さは家庭に大きな負担をかけている、転勤のたびに家族に迷惑をかけている、度重なる転勤が重荷となって辞めていく若い判事補、裁判官が絶えない、現場の裁判官からこういう声が上がっております。
子育て、介護中の裁判官に関しては、転勤にも一定配慮していることは承知をしております。他方で、その結果として、配慮対象外の裁判官、つまり独身者や子育てが一段落した裁判官などに、遠方への転勤、また多忙な勤務地への配置が集中すると、これもまた不公平感の蓄積につながって、仕事は好きなんだけれども、だけれども、やはり辞めざるを得ないということで、更なる離職を招きかねません。
我が国は、先進国の中でも、裁判官一人当たりの国民数が突出して多いと言われています。そのような中で、裁判官にふさわしい資質、能力を備えているとして、司法修習の中でもより成績が優秀な方が裁判官になられていますので、そういう資質、能力を備えているとして一度任官された貴重な人材が働き方を理由に離れていってしまう、これは我が国の司法にとって大きな損失になります。
そこで、最高裁として全国転勤と裁判官の離職との関係をどのように受け止めているのか。また、例えば、勤務地となるエリアを東北とか関西などと限定して、転勤範囲を制限した働き方も取り入れる、こういった全国転勤制度の在り方についても今後検討していくべきと考えますけれども、今後の方針について答弁を求めます。
68板板津正道最高裁判所事務総局人事局長
お答え申し上げます。
依願退官は個々人の個別事情によってされるものであり、その事情も様々で、退官を決意する理由も必ずしも一つではございませんが、事情を聞くと、今委員御指摘のように、全国転勤があることを理由に挙げる者もいるものと承知しております。
裁判官の場合は、全国各地の裁判所に裁判官を配置する必要があるところ、委員御指摘のような一部の裁判官について勤務地域を限定する仕組みを設けることについては、大都市志向が強まっている状況において、適材適所の観点から、裁判官を全国に確保していくことができるかどうかなど、慎重に検討すべき点が少なくないものと考えており…
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國重徹(中道)
新たな人材が育たなければ、我が国の司法システムが揺らいでしまいます。様々な課題はあることは承知していますけれども、全国転勤は当然のことという前提そのものを問い直す、これもまた必要になってくるかと思います。持続可能な司法の実現に向けまして、現場の声も踏まえた真摯な検討をお願いしまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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70井井上英孝(維新)
次に、西村智奈美君。
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