畑野君枝 (日本共産党)

2026年6月26日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第24号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 199 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 211 発言)

私は、日本共産党を代表して、国旗損壊処罰法案に反対の討論を行います。

反対する第一の理由は、憲法が保障する思想、良心の自由、内心の自由に踏み込み、表現の自由を不当に侵害するものだからです。

本法案は、国旗を大切に思う国民感情を保護することを理由に、国旗に手を加える行為に刑事罰を科すものです。

国旗にどのような感情を持つかは個人の自由であり、人それぞれです。刑罰によって特定の価値観を押しつけるものにほかなりません。とりわけ日の丸は、二千万人以上のアジア太平洋地域の人々や三百十万人を超える日本国民を犠牲にした侵略戦争のシンボルとしての歴史を持つものです。にもかかわらず、国旗を大切に思う感情を強制することは、断じて許されません。

法案審議を通じて、集会やデモなど政治的なものから芸術表現に至るまで、ありとあらゆる表現行為を処罰の対象とすることが明らかになりました。国民の自由な意思表明を広範に抑圧するもので、許されません。

提出者が持ち出した外国国章損壊罪とのバランスなどという主張に全く根拠はありません。

第二に、対象物や行為、その態様に至るまで、何もかもが極めて曖昧であり、憲法三十一条の罪刑法定主義に真っ向から反します。

国民に刑罰を科すには、どんな行為で処罰されるか明確でなければなりません。

法案は、国旗損壊といいながら、その対象は国旗・国歌法に定められた国旗に限られず、更に自己所有物にまで及びます。

人に著しく不快、嫌悪の情を催させることを構成要件としており、極めて主観的です。提出者は、通常一般の国民感情と述べていますが、それ自体が抽象的で、何の説明にもなっていません。一連の行為、周囲の状況、客観的事情、行為の外形で判断すると繰り返しますが、こんな曖昧かつ不明確な基準で国民に刑罰を科すことが許されるはずがありません。

さらに、本法案が成立すれば、私人による現行犯逮捕も可能になります。現場に居合わせた警察官や私人の主観的判断によって逮捕され、社会的制裁を受け、取り返しのつかない人権侵害を受けることになります。

このような法律は、一般市民に疑心暗鬼を呼び起こし、思想、信条の異なる市民同士がお互いの言動を監視し合う社会につながりかねません。

思想、良心の自由、内心の自由や表現の自由を侵害し、罪刑法定主義に反する違憲立法は、断固として廃案しかありません。

以上、討論を終わります。

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