川裕一郎 (参政党)

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 137 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 189 発言)

参政党の川裕一郎です。

本日は、犯罪収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。

私の地元石川県においても、特殊詐欺やSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺の被害は深刻化をしております。報道によれば、石川県内では、二〇二五年の特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数が四百二十件、被害総額は約三十一億四千万円に上り、過去最悪を更新されたと記されています。さらに、今年三月には、金沢市の七十代の女性がSNS型投資詐欺によって約二億四百万円をだまし取られるという、県内でも過去最大の被害事案が発生をしました。

全国的に見ても被害は極めて深刻であります。警察庁公表の暫定値によれば、令和七年における特殊詐欺の被害額は約一千四百十四億円、SNS型投資詐欺は約一千二百七十四億円、SNS型ロマンス詐欺は約五百五十二億円と、合計で約三千二百四十一億円に達しています。これは単なる財産犯ではなく、国民の生命、安心を脅かす重大な治安上の危機であり、犯罪インフラを断つための法整備が必要であること自体に異議はありません。

今回の改正案は、預貯金通帳などの不正譲渡に対する罰則の強化、送金バイトへの新たな罰則の創設、さらに、架空名義口座を活用した送金防止措置などを柱としています。犯罪収益の移転を絶ち、被害拡大を防止するという目的には大賛成であります。しかし同時に、国家が国民を守るための制度であっても、その運用に十分な歯止めがなく、透明性や救済手続が不十分であるならば、善良な一般国民の自由や財産権、プライバシーを脅かす危険をはらみます。

したがって、本法案については、実効性と同時に、権限の濫用の防止、誤認の防止、透明性確保という観点から、厳格な説明責任が必要であると考えております。

まず第一に、架空名義口座を利用した新たな措置についてお伺いをします。

政府の報道によれば、警察は、金融機関などの協力を得て架空名義口座を開設をし、これを口座譲渡を勧誘する者に譲渡するなどした上で、当該口座への入金に対して送金防止措置などを講ずることができるとされています。しかし、これは実質的に、警察が自ら架空口座を用意をし、犯罪側に接触をし、資金移動の機会を生じさせる手法であり、いわゆるおとり捜査、しかも機会の提供型の性格を持つのではないかという重大な懸念があります。本来、国家権力による捜査手法は厳格な法的統制の下に置かなければなりません。とりわけ、犯罪を摘発する側が自ら犯罪機会をつくり出すような構造になれば、捜査の適法性や比例原則との関係が強く問われることになります。

そこで、お伺いをします。

こうした手法について、捜査権限の濫用を防ぐためにどのような法的歯止めを設けているのか、裁判所による令状審査を要するのか、それとも警察内部の承認のみで実施可能なのか、対象犯罪はどこまで限定をされるのか。また、第三者機関による事後検証や国会への定期報告など、民主的統制をどのように担保をするのか。あかま国家公安委員長にお聞きをします。

〔中根委員長代理退席、委員長着席〕

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