佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長

2026年5月29日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 25 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 189 発言)

お答えを申し上げます。

委員が御提示されている問題の構造に照らしましてお話を少しさせていただきたいと思いますけれども、今、本特例によりまして、様々な非公開の病歴情報が病院などから企業等に提供され、企業等が、統計情報等の作成ではなく、個人情報のまま何らかの形に使うことによるリスクということを御指摘されていると思いますけれども、現行法の他の仕組みと比較いたしましても、相対的にはその懸念は当たらないということを御説明したいと思います。

まず、個人情報保護法はあくまでも一般ルールでありますから、様々な個人情報のやり取りがこの一般ルールのみに規律して行われているわけではございません。例えば、御指摘されている第三者提供の際に本人の同意を得るというルールがございますけれども、個人情報保護法上は、提供先事業者やその事業者による利用目的などで制約されることなく、同意を取れば、第三者に提供するか否かをその同意で確認すれば提供できるということになってございまして、極論いたしますと対外公表も含めた同意ということになるわけでございますが、現実には、事業法でございますとか、その場面その場面に適用される法令や慣例、社会的監視が機能することによりまして、今日、特に、第三者提供の本人同意が得られたからといって、対外公表が立て続けに行われているというわけではないわけでございます。

この点、今回の特例措置につきまして、本人関与という点では確かに取扱いを異にするわけでございますが、むしろ提供元の事業者には、提供先の事業者における取扱いの目的の確認義務、それから、当該事業者が適法に公表などを行っていることも確認するなど、同意に基づく第三者提供に比較しましても、より徹底した提供元事業者としての法的責任が明記されておりまして、その結果、社会的監視、法執行機関である我々の監督に服するということになるわけでございまして、提供元にとりますと、むしろ、しっかりと確認するということで、相対的には、何と申しますか、個人の権利利益の侵害が深刻になるような事態はむしろ減少される可能性すらあるというふうに思ってございます。

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