中北浩爾中央大学法学部教授

2026年6月22日・第221回国会 衆議院 政治改革に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 13 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 74 発言)

お答え申し上げます。

しばしば、企業・団体献金について言うと、政策をゆがめるおそれがあるという話がございます。ただ、ゆがめるということを強調していては、議会制民主主義、自由な民主主義体制というのは成立しないわけでございます。

あと、もう一点、企業も自己利益を図っているだけじゃなくて、例えば、被災地に対して寄附を行うといった社会的貢献も行っていますので、こういったことをトータルに見て、現状がどのぐらい公共の福祉に反している状態なのかということを冷静に考えて御判断をいただくという必要がありますし、また、おそれがあるということについても、例えば、車が人をひいてしまうおそれがあるということで禁止するということはございません。したがって、具体的に問題があったことについて、いわゆる立法事実があることについて法的措置を講じていくというのが正しい方向ではないかと思います。

繰り返しになりますけれども、職務権限に絡んで献金を受け取れば贈収賄事件で、これは司法的な措置が講じられるということでございますので、そういった意味では、日本の司法制度は機能しているということをお踏まえいただければというふうに思います。

もう一点、政党交付金に依存することの問題点ですけれども、往々にしていろいろ問題がある。政治活動に制限を強化していけばいいんじゃないか、政党の活動に制限を強化していけばいいんじゃないかというふうな発想が出てきますけれども、しかし、日本の歴史をひもとくと、戦中は、国家権力によって政党が解散し、大政翼賛会に合流したという過去もございます。したがって、やはり、政治活動の自由ということは一義的にしっかり守っていく、問題があれば、それに必要な範囲で制限を加えていくということのアプローチが必要ではないかと思います。

この政党助成制度には、当初、三分の二条項というのがございました。政党交付金を除く前年度収入実績の三分の二以下に政党交付金の支給を限るということです。これも、要するに、政党が過剰に国家の財政に依存してしまうということはよろしくないという発想で当初導入されていたわけでありますし、ドイツにおいても、やはり、政党が社会に根差している程度ということに応じて基準額、上限額が設けられていますので、こういったことを踏まえて、過剰に政党交付金に依存してしまう状況を生み出さないということについても、是非、野党の皆様にも知恵を働かせていただきたい、このように考えております。

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