お答えいたします。
現在、物価の基調が二%を超えて上振れていくリスクもある状況と考えておりまして、そうした状況の下で金融緩和の度合いの必要な調整が遅れますと、そうしたリスクが顕在化し、それがその後の景気下押しにつながるおそれもあるというふうに考えます。
また、金融政策は為替相場のコントロールを目的としたものではありませんが、為替相場の動向は、我が国の経済、物価情勢に影響を及ぼす重要な要因の一つであります。過去と比べますと為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面があることや、そうした動きが予想物価上昇率の変化を通じて基調的な物価上昇率に影響する可能性があることにも留意が必要と考えております。
日本銀行といたしましては、こうした点も念頭に置いた上で適切に政策を判断していきたいと考えておりまして、そうすることで、万能の特効薬ではないにいたしましても、物価安定の目標の持続的、安定的な実現、ひいては我が国経済の息の長い成長につながる、そのように考えております。
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大森江里子(中道)
ありがとうございました。
続きまして、民間金融機関への影響も懸念をされております。
金利が上がると、既に発行されている債券の価値は下落します。ただし、過去に超低金利で大量の長期国債を購入していた地方銀行などは、満期保有目的で保有をしていますので、国債に巨額の含み損を抱えることにはならないため、直ちに破綻するわけではありませんが、預金金利が上昇することで逆ざやとなるため、経営体力が削られ、地域企業への融資姿勢が慎重になるおそれがあります。この点について金融庁はどのように考えておられるのか、御見解をお伺いいたします。
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44石石田晋也金融庁監督局長
お答え申し上げます。
国内の金融機関は、足下の貸出金利息の増加等によりまして前年比で増益となっているほか、総じて充実した資本基盤を有しておりまして、金融システムといたしましては総体として安定しているところでございます。
一方で、御指摘のとおり、一部の地域銀行などでは過去に購入した低利回りの有価証券を保有している先も見られるところでございまして、各金融機関におきましては、地域における金融仲介機能を継続して発揮していくためにも健全性の確保ということは非常に重要なことでございまして、金融市場の変動にもしっかりと対応できるように、各行で、ポートフォリオの調整…
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大森江里子(中道)
ありがとうございます。
今申し述べたような痛みを国民に強いる一方で、海外の利上げ観測も根強く、日米の金利差が抜本的に縮小しなければ、円安を止める決定打にはなり得ません。国民生活を冷え込ませる一方で円安に起因するインフレも抑え切れないという最悪の中途半端な利上げに陥るリスクについて、日本銀行はどう認識されておられるのか、氷見野副総裁にお伺いいたします。
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- (上の発言)
46氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
現在、物価の基調が二%を超えて上振れていくリスクもある状況と考えておりまして、そうした状況の下で金融緩和の度合いの必要な調整が遅れますと、そうしたリスクが顕在化し、それがその後の景気下押しにつながるおそれもあるというふうに考えます。
また、金融政策は為替相場のコントロールを目的としたものではありませんが、為替相場の動向は、我が国の経済、物価情勢に影響を及ぼす重要な要因の一つであります。過去と比べますと為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面があることや、そうした動きが予想物価上昇率の変化を通じて基調的な物価上昇率に影響する可能性があることにも留意が必要と考えております。
日本銀行といたしましては、こうした点も念頭に置いた上で適切に政策を判断していきたいと考えておりまして、そうすることで、万能の特効薬ではないにいたしましても、物価安定の目標の持続的、安定的な実現、ひいては我が国経済の息の長い成長につながる、そのように考えております。
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大森江里子(中道)
ありがとうございました。
次に、国債買入れの減額を停止し、二〇二七年四月以降は月二兆円規模で据え置くという方針についてお伺いをいたします。
日銀はこれまで、異次元緩和からの脱却、量的引締めを掲げ、保有国債の残高を減らしていく姿勢を示してきました。それを月二兆円という巨額の買入れで据え置くということは、事実上の金融正常化の足踏み、後退ではないでしょうか。これでは、政府が発行する国債を日銀が買い支え続ける財政ファイナンスの構造からいつまでも抜け出せず、政府の財政規律を麻痺させたままになります。なぜ、完全に国債購入をゼロにする道筋を示せないのでしょうか。
…
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48氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
現在、日本銀行では、短期金利の操作を金融政策の主たる手段としており、これと長期国債の買入れに関する判断は別のものとして行っております。
すなわち、政策金利の引上げにつきましては、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に何が一番いいかという観点から判断したものであります。一方、国債の買入れについては、私どもといたしましては、長期金利は金融市場において形成されることが基本であると考えておりまして、国債市場の安定に配慮するための柔軟性を確保しつつ、予見可能な形で進めていくという方針を持っております。
今回の判断も、これに沿って、国債…
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大森江里子(中道)
減額を停止せざるを得ないほどの状況に陥った債券市場の機能低下についてお伺いをいたします。
五月に長期金利が一時二・八%まで上昇した際、市場には動揺が走りました。日銀が減額をこれ以上進められない本音は、これ以上日銀が買入れを減らせば、国債の引受手が市中に足りなくなり、長期金利が制御不能になるリスクが高いというおそれの裏返しではないかと考えます。長年にわたり日銀が市場の国債を大量に購入し価格をゆがめ続けた結果、日銀自身が、手を引こうにも引けない、出口なき迷路に陥っているのではないでしょうか。
日銀の買入れ縮小に耐え得る市中の受皿が十分でないという市場の脆…
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