辰巳孝太郎 (日本共産党)

2026年5月22日・第221回国会 衆議院 厚生労働委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 135 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 147 発言)

日本共産党を代表して、社会福祉法等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。

本改正によって、中山間地、人口減少地域などを対象として、新たな施設基準の緩和を行う特定地域サービスが導入されます。市町村の約七割で既に高齢者人口のピークを過ぎており、その多くで現在の基準該当サービスより人員配置基準などが緩和されることになります。

特定地域の指定は市町村単位に限定されないため、大都市部の高齢者人口が減少している地域など、高齢者人口が減り始めた市町村に限定されず、広範な地域が新たな規制緩和対象となります。

介護保険法第二条は、介護保険は、被保険者の要介護状態又は要支援状態に関し、必要な保険給付を行うと規定し、要介護状態になったら全国一律なサービスを提供することを原則としていますが、全国の広範な地域でその原則を掘り崩しかねません。

障害福祉サービスについても同様に、人口減少地域における特定地域サービスを導入することが可能となりますが、どのような地域を対象とするのか、必要性についても十分な検討がなされたとは言えません。利用者の安全性確保に不可欠な直接ケアをする人員基準を緩和することさえ、否定していません。

地域支援事業の新類型として、特定地域居宅サービス等事業が新設されます。特定地域において、要介護以上の高齢者に対して、介護保険給付から外して地域支援事業に切り替えることが可能になります。本事業の予算について、高齢者人口の伸びの範囲にとどめることが検討されており、サービスの質や量に制限がかかり、地域の介護の担い手不足が加速されかねません。

また、住宅型老人ホームに限定して、財務省が給付抑制のために繰り返し要求してきたケアプランの有料化が行われます。ケアプランが有料となっている施設サービスや特定施設と同様となっているということを理由にしていますが、改正後も住宅型有料老人ホームは居宅として取り扱われ、提供されるのも居宅サービスとなっています。同じ居宅として取り扱われながら、住む場所によってケアプランの自己負担の取扱いが変わるのは問題です。次の見直しによる、居宅介護支援のケアプラン作成の有料化に道を開くことになりかねません。

最後に、今回の法改正には盛り込まれていないものの、自己負担が二割となる範囲の拡大について、年度末までに検討するものとされています。対象となる所得層は、医療保険の自己負担割合や外来特例の見直しによって大きな負担増を強いられています。年金の実質価値も減り続けています。物価高騰の影響も深刻です。参考人質疑でも指摘がありましたが、二割負担、三割負担が導入されれば、更に高齢者の生活は悪化します。これ以上の負担増は、更なる利用控えが懸念されます。絶対に行われるべきではありません。

以上申し上げ、反対討論といたします。

前後のやりとり

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