和田政宗 (参政党)

2026年6月4日・第221回国会 衆議院 憲法審査会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 12 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 27 発言)

参政党の和田政宗です。

まず、前回、中道改革連合の泉健太委員から我が会派への質問がありましたので、回答をいたします。

憲法五十三条の国会の臨時会の召集、「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」に関し、召集期限を定めることについてどのように考えるかとの質問に対しては、参政党は、憲法を改正し、召集期限を定めることが必要であると考えます。

また、内閣総理大臣による解散権の制限についても質問がありました。参政党は、憲法を改正し、解散権に一定の制限を加えることが必要であると考えます。内閣不信任案が可決されるなど客観的な条件がある場合にのみ解散を認めるなど、恣意的な解散は制限されるべきだと考えます。

それでは、本日のテーマである国民投票法について述べます。

我が党は、憲法を国民の手で一から作り直す創憲を掲げており、憲法改正手続における国民投票の課題についても積極的に解決していくべきと考えています。その観点で述べていきます。

まず、令和四年に自民党など四会派で提出された国民投票法改正案三項目については、その必要性を感じています。開票立会人の選任に関する規定の整備、投票立会人の選任要件の緩和、FM放送の放送設備による憲法改正案の広報のための放送の追加については、国民投票の投開票の円滑化や国民への憲法改正案周知の観点から重要であり、賛同いたします。

そして、国民投票法上更に整備すべきものについて述べますと、外国勢力の介入の排除の観点から、国民投票運動における外国人や外国法人からの寄附は禁止すべきと考えます。

さらに、インターネットの適正利用の観点では、ネット上の世論誘導を対価を得て業として行うものについての規制を考えるべきです。

過去、英国の選挙コンサルティング会社、ケンブリッジ・アナリティカが八千七百万人分のフェイスブックユーザーの個人情報を不正に取得し、二〇一六年の米国大統領選挙や同じく二〇一六年の英国のEU離脱国民投票で有権者の投票行動に影響を与えたとされる事件がありました。ケンブリッジ・アナリティカ社は、収集した個人データと心理学的な分析手法を組み合わせ、有権者一人一人の性格や政治的傾向を詳細にプロファイリングしました。このプロファイリングに基づき有権者を細かく分類化し、その分類に応じて、最適化された、感情に訴えかける政治広告をフェイスブック上で集中的に配信しました。これはマイクロターゲティングと呼ばれる手法で、例えば、特定の候補者に投票するよう誘導したり、逆に特定の候補者の支持者に選挙への関心を失わせたりすることを目的とするものです。

令和四年十二月に、当憲法審査会では、慶応義塾大学大学院教授の山本龍彦参考人が、政治的マイクロターゲティングはかなり効果的で、その人の感情や意思決定を容易に操作できると述べています。

これに加え、ネットの進化によって、批判的な意見に対し消し込みを行うことも可能になっているのではないかとの懸念があります。SNS等のプラットフォーマーへの削除要請のみならず、批判意見をSNS上に表示されなくなるようにさせ、ネット世論を操作するものです。

ネット上での国民の自由な意見の発露ではなく、このようにネット上での世論誘導を業として行うものについての規制は行われるべきと考えます。

また、ネットCMについての規制は現行の国民投票法では規定がなく、資金量によってCMの量が左右される観点は、CMの量的規制も含め、議論がなされるべきです。

一方で、ネットでの意見表明や議論について、過度な規制は行うべきではないと考えます。SNS等のネット空間が現代の民主主義社会において国民の政治的意思形成や政策批判の中核的役割を担っている現状を踏まえれば、過度な規制は、国民の知る権利、表現の自由、国民投票の公正性を損なうと考えます。

公権力による恣意的な介入は絶対に阻止されるべきであり、憲法改正における国民投票においては、国会の発議によるということになりますが、我が国は議院内閣制であり、議員において多数を占める与党は政府と一体です。憲法改正案の国民に対する広報を行う国民投票広報協議会も、公平性をより担保しなければ、憲法改正発議時の衆議院議員、参議院議員それぞれ十人が会派の所属議員数の比率により割り当てられますので、与党の意向が強く反映されます。

SNSに対する政府や公権力の関与の是非は海外でも議論になっており、例えば米国では、昨年一月、トランプ大統領が言論の自由の回復と連邦政府による検閲を終結させる大統領令を発出し、政府関係者がSNSプラットフォーム運営事業者に対して言論の削除や制限を要請することを禁止する政策的姿勢を明確に打ち出しました。

さらに、欧州連合、EUでは、二〇二二年に施行されたデジタルサービス法により、政府からの削除要請やプラットフォームによる削除決定に関し、理由の開示、利用者への通知義務、異議申立て制度、透明性レポート等の手続的保障が制度化されています。これにより、表現の自由との整合性を確保しつつ、プラットフォームと政府の関与の透明性を制度的に担保しました。

このような国際的な事例に照らしても、憲法改正国民投票においては、SNS上の言論に対する政府や公権力の関与がないようにすべきです。

これらを含め、先ほどから述べてきた課題を議論し、結論を得て、国民投票法に規定することが重要と考えます。

以上でございます。

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