特に、やはり政治や選挙に関する客観的で正確な情報の確保というのは、民主主義の根幹を成すものだと思われます。デジタル行政をつかさどる皆さんにとっても、優先度の高い大切な問題であるということを指摘しておきます。
最後に、これは質問ではなく問題提起として一言申し上げます。
私は、厚生労働委員会の議論を通じて強い危機感を持ちました。それは、統一電子カルテの重要性が国民も現場の医師も行政も十分に教育されていない、共有されていない、ここが本質的なボトルネックです。
さらに、医療の基礎データであるカルテが制度上たった五年で保存期間が終わる、つまり消えていくという事実にも驚きました。AI、AIといいながら、学習の土台であるデータが継続的に残らない、つながらない。これでは医療の安全性も、研究も、政策評価も前に進みません。
今必要なのは、単なる電子化だけではなく、データを命のために生かす設計です。ビッグデータの意味は、DNA解析の歴史を振り返れば分かります。ばらばらの情報が集まり、比較され、統計で検証されて初めて新しい知見や創薬の土台になる。日本が創薬で強くなると掲げるのであれば、標準化され、長期に残り、解析できるデータ基盤を国家戦略として整えることが不可欠だと思います。
そして、一番の問題は、日本が、なぜそれが必要かを問う哲学と、その土台となる統計学、確率の教育に弱いことです。不確実性の中で意思決定する力が弱いままAIだけ導入しても、使いこなせない、怖いからやめる、事故が起きたら隠すという反応になりかねません。デジタル庁に統計学や推論のプロフェッショナルがどのぐらいいらっしゃるのか私は分かりませんが、失われたこの三十年の一因として、予測して外れたら検証する統計的な思考と政策評価の力が国家全体として弱かったからではないかと問題提起したいと思います。
物づくりが日本の基盤であることは否定しません。しかし、二十一世紀の基盤は、工場や建物といった見える基盤と、データクラウド、AIといった見えない基盤がワンセットで成り立っております。日本は、この見えない基盤の設計を後回しにしてきたからこそ、今、世界からデジタルで遅れている。そのことを改めて強く指摘して、本日の発言を終わります。
110
松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
ありがとうございます。
生成AIの利活用については、先ほどからも、ほかの委員の方々からも御質問のあったところでございます。その機微情報や個人情報の漏えいや正確でない情報が出力されるハルシネーション、これは生成AI固有のリスクだということは先ほども申し上げました。十分それに注意しながら対応することが求められるんですけれども、本年五月に、デジタル庁は、生成AIの調達・利活用に係るガイドラインを制定、策定したところです。
ここで何が一番大事かと申しますと、機密性二以上の情報や個人情報、すなわち対外秘にしなきゃいけない要秘密、要機密情報というものを取り扱って…
この発言のページ
111
岩本麻奈(参政)
ありがとうございます。
AI新法の国会審議では、まずディープフェイクポルノへの対応が論点となり、既存の刑法、関連法制で対処しつつ、AI新法十六条に基づく調査、指導で補填する方針が示されております。
しかし、今や問題は性被害だけではありません。AIで作られた偽動画、偽音声が誰でも低コストで量産できる時代です。特に、選挙や安全保障の分野では、一度ばらまかれた偽映像が訂正より先に印象だけを残す、このこと自体が民主主義の土台を揺るがしかねません。各国ではAIで作られたものをAIで検知する試みが進んでいますが、技術的には決して万能ではなく、必ず取りこぼしも誤検…
この発言のページ
112
小野田紀美(自民)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)
午前中も申し上げたところではあるんですが、このAIが活用されているか否かにかかわらず、こういった偽・誤情報の拡散とか制作というのは、誤ったものの流布というのは、これは不適切な行為であるというふうに認識しています。
ただ、やっぱりディープフェイクの制作や拡散がAIの進展によって容易に行われてしまうという状況に鑑み、年内策定の、年内目途の策定予定の基本計画においては、AIがもたらすリスクに係る実態把握やそれに基づく必要な措置を講ずること、そしてAIの適正な利活用等につながる自主的な取組を促す指針の策定などについて盛り込むべく議論を進めています。
また、A…
この発言のページ
- (上の発言)
113
岩本麻奈(参政)
特に、やはり政治や選挙に関する客観的で正確な情報の確保というのは、民主主義の根幹を成すものだと思われます。デジタル行政をつかさどる皆さんにとっても、優先度の高い大切な問題であるということを指摘しておきます。
最後に、これは質問ではなく問題提起として一言申し上げます。
私は、厚生労働委員会の議論を通じて強い危機感を持ちました。それは、統一電子カルテの重要性が国民も現場の医師も行政も十分に教育されていない、共有されていない、ここが本質的なボトルネックです。
さらに、医療の基礎データであるカルテが制度上たった五年で保存期間が終わる、つまり消えていくという事実にも驚きました。AI、AIといいながら、学習の土台であるデータが継続的に残らない、つながらない。これでは医療の安全性も、研究も、政策評価も前に進みません。
今必要なのは、単なる電子化だけではなく、データを命のために生かす設計です。ビッグデータの意味は、DNA解析の歴史を振り返れば分かります。ばらばらの情報が集まり、比較され、統計で検証されて初めて新しい知見や創薬の土台になる。日本が創薬で強くなると掲げるのであれば、標準化され、長期に残り、解析できるデータ基盤を国家戦略として整えることが不可欠だと思います。
そして、一番の問題は、日本が、なぜそれが必要かを問う哲学と、その土台となる統計学、確率の教育に弱いことです。不確実性の中で意思決定する力が弱いままAIだけ導入しても、使いこなせない、怖いからやめる、事故が起きたら隠すという反応になりかねません。デジタル庁に統計学や推論のプロフェッショナルがどのぐらいいらっしゃるのか私は分かりませんが、失われたこの三十年の一因として、予測して外れたら検証する統計的な思考と政策評価の力が国家全体として弱かったからではないかと問題提起したいと思います。
物づくりが日本の基盤であることは否定しません。しかし、二十一世紀の基盤は、工場や建物といった見える基盤と、データクラウド、AIといった見えない基盤がワンセットで成り立っております。日本は、この見えない基盤の設計を後回しにしてきたからこそ、今、世界からデジタルで遅れている。そのことを改めて強く指摘して、本日の発言を終わります。
114奥奥田ふみよ(れいわ)
れいわ新選組の奥田ふみよと申します。
私は、今回、参議院議員選挙で初めて国会議員になりました。それまでは、ピアノの講師をしていた普通のお母さんでした。私が国会議員になろうと思ったのは、どこの子供も笑って暮らしてほしいからです。どこの子供もひもじい思いをしない、親ガチャで苦しまない、そして、何よりも、再び政府の暴走により戦争という大量虐殺を起こさせない、子供たちを死なせたりしない、子供たちに殺し合いをさせない、みんなで笑って暮らし続けていける社会でありたい。そのために、私のような普通のお母さんが政治家にならぬといかぬと思い、今ここに立って大臣に質問させて…
この発言のページ
115
松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
よく聞かれる質問なんですけれども、皆さんもコロナで苦労された経験があると思います。私も医師として千葉県庁でコロナのいわゆる対策の指揮を執っていたんですけれども、なかなか法律の壁というのがありまして、早くいろんなところに医療を届けるとか、あるいは逆に、ベッドとかお医者さんを確保するというのは、これはなかなかルールができなくて、皆さんにお願いをしながら進めなきゃいけなかった。ルールをとにかく作らなきゃいけないのに、ああいったばたばたした状況でなかなか簡単にルールが作れなかったと。
そうなりますと、やはりこういった場でしっかりとしたルールを作る、制度をつくる…
この発言のページ
116奥奥田ふみよ(れいわ)
ありがとうございます。
ところで、デジタル庁、二〇二一年に創設されて、ただいま五年目に入ったところですよね。そもそもデジタル庁って何でできたのというきっかけなんですが、大臣所信でも真っ先に言及していらした、マイナンバーカードありきでつくられた庁ですよね。何か、私は、デジタル庁の生まれ方そのものが間違っているんじゃないのかなと、最近まで一市民だった奥田ふみよは言わざるを得ません。
といいますのも、初めてデジタル大臣になった河野太郎さん、突然紙の保険証をなくすと言い出して、現行の紙保険証を残す考えは全くないと、全体の奉仕者の立場とは程遠い、権力濫用的な発…
この発言のページ