平口洋 (自由民主党)法務大臣

2025年11月19日・第219回国会 衆議院 法務委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 406 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 408 発言)

更生保護制度の充実を図るための保護司等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

更生保護制度は、犯罪をした者及び非行のある少年に対し、社会の中で適切に指導や支援を行うことにより、再犯を防ぎ、非行をなくし、これらの者の自立と改善更生を助け、もって個人及び公共の福祉を増進することを目的としています。

近年、人と人とのつながりが希薄化し、孤独、孤立が深刻化している社会において、この目的を実現していくためには、更生保護の活動をより一層充実強化し、切れ目のない継続的な指導や支援を行っていくことが急務であります。

そして、保護司は、地域社会において、犯罪をした者等の指導や支援を行い、また、犯罪予防活動を行うなど、我が国の更生保護において中核的な役割を担っています。

しかし、社会環境の変化等に伴い、保護司の担い手の確保が次第に困難となっており、その高齢化も進み、また、保護司がその活動中に犯罪被害に遭う事案も発生しています。

こうした状況に対応するため、保護司の安全確保を含めた持続可能な保護司制度の確立を始めとし、更生保護制度の充実を図るための法整備を行うことが喫緊の課題となっています。

そこで、この法律案は、以上に述べた情勢に鑑み、保護司法、更生保護事業法及び更生保護法の一部を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。

この法律案の要点を申し上げます。

第一は、幅広い世代から多様な保護司の担い手を確保するための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司の委嘱条件等を現代に求められる保護司像に即したものに見直すとともに、保護司の推薦を行う保護観察の長が、保護司の職務に関する広報の実施や、関係機関の協力を得ることに努めるものとし、また、保護司に委嘱された者がより長く安定的に活動できるよう、その任務を延長するものです。

第二は、保護司の活動環境を改善するための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司の活動拠点として保護司会が運営する更生保護サポートセンターを法定し、保護観察所の長が、保護司会等に対して必要な支援を行うものとするとともに、地方公共団体が、保護司や保護司会等の活動に対して必要な協力をすることに努め、また、保護司を従業員として雇用する民間事業者が、保護司の活動のための休暇を取得しやすい環境等を整備することに努めなければならないこととするものです。

第三は、保護司が安全に安心して活動できるようにするための規定の整備を行うものです。すなわち、保護司が保護観察対象者等と面接をするのに適当な場所を確保することを国の責務とするとともに、保護司が面接場所を柔軟に選択できるよう、その職務の執行区域を弾力化し、また、保護観察対象者の有する再犯リスクや特性に応じ、保護観察官と保護司が適切に役割を分担できるよう、保護観察所の長が、保護観察対象者が犯罪に至った要因をより的確に把握するための措置を講ずることとするものです。

第四は、更生保護制度をより一層機能させるための規定の整備を行うものです。すなわち、生活環境の調整を行う対象者や、更生保護事業における保護の対象者の範囲を拡大するとともに、地方公共団体が、更生保護の諸活動や更生保護事業に対して必要な協力をすることに努めなければならないこととするものです。

このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

以上が、この法律案の趣旨であります。

何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

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