実は、二〇二三年から日本政府、外務省がかなり力を入れて取り組んでいるのが、恐らくここにおられる先生方は何人も、関係していらっしゃる先生方もおられると存じます。グローバルサウスへのアウトリーチということでございます。つまり、グローバルサウスが先進民主主義諸国に敵対的になるのではなくて、いかにしてG7、広島サミットを行ったG7や、あるいは国際的な枠組みというものがこういった国々の主張、かつての欧米の植民地であったような国々の利益や価値というものを体現するものであるように、実は二年前の広島G7サミットを含めて日本は随分と努力をしてきたんだろうと思います。その努力というものを日本は引き続き続けることによって、こういった欧米、西側が価値を押し付けているというような、中国やロシアのある意味では心理戦、情報戦に対して対抗することが可能になるのではないかと思っております。
細谷雄一慶應義塾大学法学部教授
2025年2月26日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 71 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)
前後のやりとり
NHKから国民を守る党、齊藤健一郎です。本日はよろしくお願いいたします。 まず、細谷参考人の方にお伺いをしたいと思います。 国際秩序というところでのお話を伺いたいんですけれども、今、権威主義国が非常に強くなりつつある昨今の中で、ちょっとシンプルな質問なんですけれども、ロシアや中国というのはこの国際秩序におけるどういうふうなことをやりたいんですかね。アメリカ、西側諸国を中心とした国際秩序という中に日本も枠組みとして入ってきているとは思うんですけれども、また、ロシアや中国が結局国際秩序を考えてきたときにどのように世界をしていきたいと考えている、考え方があ…
ありがとうございます。 ロシアや中国が求める国際秩序ということでございますけれども、一般的によく指摘されるのが、中国やロシアは、多極的な世界、つまりはアメリカ一極、アメリカの圧倒的な力によって自分たちの価値、利益を押し付けられることがないような、中国やロシアも同等に自らの主張ができる世界をつくりたい、これがまず第一にあるんだろうと思います。そして、このことは、部分的には例えばフランスのような国、インドのような国も共感しているわけでございますので、そういった潮流というのは一定程度ある、BRICSなどは恐らくそういった志向性が強いんだろうと思います。 二…
そのような国際秩序、向こうの国際秩序の中で、まさにこのインクルーシブ・ピースというのは成し得るんですか。
- (上の発言)
実は、二〇二三年から日本政府、外務省がかなり力を入れて取り組んでいるのが、恐らくここにおられる先生方は何人も、関係していらっしゃる先生方もおられると存じます。グローバルサウスへのアウトリーチということでございます。つまり、グローバルサウスが先進民主主義諸国に敵対的になるのではなくて、いかにしてG7、広島サミットを行ったG7や、あるいは国際的な枠組みというものがこういった国々の主張、かつての欧米の植民地であったような国々の利益や価値というものを体現するものであるように、実は二年前の広島G7サミットを含めて日本は随分と努力をしてきたんだろうと思います。その努力というものを日本は引き続き続けることによって、こういった欧米、西側が価値を押し付けているというような、中国やロシアのある意味では心理戦、情報戦に対して対抗することが可能になるのではないかと思っております。
ありがとうございます。
その権威主義というところで、次、市原参考人にお伺いをしたいんですけれども、非常に面白いグラフを出していただいたんですけれども、その民主主義の後退というところでございます。
そちらで、今のその権威主義と言われるものが増えてきて民主主義国が少しずつ減ってきているというのは、権威主義というのはやっぱり経済的効果を大きくもたらすというふうにされているんですか。
ありがとうございます。
権威主義国は必ずしも経済的発展をもたらすかどうかということに関しては、実は学術的には分析がかなり分かれるところです。
ただ、権威主義国にとっては、自国の政府の正当性を主張するために、選挙での交代とかそういったものももちろん用いはするわけですけれども、それ以外にも正当性の源泉が必要となりまして、それなので、経済発展があるときには、経済発展をするのはやはり我々の政治体制なのだと言説として用いる傾向が強いです。
ありがとうございます。
その上、そのポピュリズムというお話もありましたが、やっぱり選挙とポピュリズムというところはもう極めて密接に関わっていると思います。この日本でも、やっぱり我々この立法府というのは、やはり国民の声を聞く、そのポピュリズム的なところというのはもうどうしても切り離せない部分はあると思いますが、ちょっとこれも大まかな質問なんですけれども、そのポピュリズムではない状態でこの選挙の制度というのをどういうふうに保っていくべきなのかというところをちょっとお伺いさせていただきたいです。