広瀬佳一防衛大学校人文社会科学群教授

2025年2月19日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 30 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

ありがとうございました。

復興に関する日本の役割というような非常に重要な御指摘をありがとうございます。

日本は、このウクライナの問題については、報告でも申し上げましたように、ルールに基づく秩序を権威主義的な体制が脅かすという、こういう問題意識で、インド太平洋でもヨーロッパでも同じであると、このスタンスはずっと大事だと思うんですね。

その立場から支援というのも大事なんですが、しかし、内政上の理由から武器支援というのは行っておりません。したがって、人道支援とそれから財政支援が中心になるわけなんですけれども、実は、現在、日本政府が公約している財政支援とそれから人道支援合わせると、世界第六位なんですね。結構高い位置におりまして、アメリカが圧倒的に第一位ですけど、次がドイツ、それからポーランド、そしてイギリス、オランダ、その次が日本というふうになっていて、これはほかの国は軍事支援も入れた額なんですよ。日本は軍事支援一切入っていなくても第六位ということで、かなり多額な約束をしていると。これは、ここに日本のその決意というのは表れていると思います。

具体的には、やはり復興支援、これ例えば地雷除去みたいな、日本がかつてカンボジアでやったような、そういう得意技を生かすというのもありますし、一般的な人道支援というのもありますでしょう。それから、もちろん財政支援もやっていくわけですけれども、どうなんでしょう、停戦が成立し、それが、例えば国連安保理決議の下で停戦が成立した場合には、この停戦の監視にも何らかの役割を果たすべきなのではないか、ここは考えどころではないかと思います。

というのは、武器支援はしないけれども、停戦監視という体制は、これ、ウクライナは非常に大きな国ですので簡単にはできないわけですよね。例えば、ボスニア紛争のときの停戦監視は、NATOが全部合わせて五万人ぐらいで行いました。ウクライナはその人口が十倍以上ですから、したがって五十万人ぐらい必要ではないかというふうなことも言われています。

また、その加盟国、NATO加盟国の中にはロシア側が拒否するような国も出てきてしまうので、停戦監視体制をつくるのは意外と苦労するのではないかと思いますけれども、そのときに、例えば、部隊派遣はちょっと難しいかもしれませんけど、日本も停戦監視に何らかの幹部が役割を果たすとか、そういう協力もあり得るんではないかと。それがお金だけではなくて人もという日本のこれからの支援の在り方に合致するのであれば、そういう方向性というのも検討して、検討すべきじゃないのかなというふうに思います。

前後のやりとり

26の発言を見る

34の発言を見る