ありがとうございます。
現在、G7諸国の中で大規模な合法象牙市場を維持しているのは我が国だけであります。しかし、九年前にワシントン条約で国内象牙市場の閉鎖勧告が採択された当初、EUも我が国と同様に市場閉鎖に否定的な立場でありました。ところが、その後、EUは、NGOからの提言の精査や事業者への継続的な調査を五年以上にわたり重ねた結果、市場閉鎖へと方針を転換いたしました。
その結論は、ワシントン条約第七十四回常設委員会において次のように示されております。EU内では、新たに密猟された象牙が市場に流入しているわけではないが、過去に輸入、保管されていた象牙が他国へ密輸出されることで違法象牙製品への需要を刺激し、結果として各国の密猟、密輸対策、需要抑制策の努力を無にしてしまう、これを防ぐためには合法市場そのものを閉鎖すべきであると、こういうふうにEUは結論をしたわけであります。
この論理は我が国にも当てはまるのではないでしょうか。取引量の多寡にかかわらず、日本から密輸出された象牙製品が違法取引の需要を高め、密猟や違法取引を助長する構図は否定できません。
もっとも、我が国が他国と異なるのは、G7で唯一、象牙の加工産業が今なお一定規模で存在している点です。そのため、産業政策の観点から、国内市場の維持が必要だという主張もあります。
そうした現状を踏まえると、経済産業省が現在進めている登録事業者の実態調査の結果に基づいて、象牙産業に対する保護の必要性やその在り方について慎重に検討することは重要であるとも思います。一方で、タイミングの問題もあると思います。現在、種の保存法の見直しが検討されており、この機を逃せば、次の法改正の機会は十年近く先になる可能性もあります。
そこで、経済産業省に伺いますけれども、経済産業省としても、規制強化を図りつつ、象牙産業の実態を踏まえて、市場閉鎖も含めた方向性を国民に示す時期に差しかかっていると私は考えます。そこで、象牙市場閉鎖に対する経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。
179
横山信一(公明)財務副大臣
違法輸出に関しての法令と罰則についてのお尋ねでございます。
我が国から海外に向けて貨物を輸出する際には、税関に輸出申告を行い、税関による必要な審査、検査を受けた後に輸出の許可を受けることとなります。税関においては、関税法七十条の規定に基づき、関税関係法令以外の法律により輸出に際して許可、承認等を必要とする貨物があるか否かの確認を行っております。
象牙については、外国為替及び外国貿易法において輸出規制がされており、輸出に際しては経済産業大臣の輸出の承認を受けなければならないこととされております。税関においては、当該承認を受けている旨の証明がなされない場…
この発言のページ
180
宮崎勝(公明)
ありがとうございます。
これまで経済産業省は、国内の象牙市場に関しては、種の保存法を環境省とともに共管をしてその管理に努めてこられたと思います。二〇一八年には、象牙を取り扱う事業者に対する規制の強化を柱とする改正法案が施行されました。しかし、今回公表されたデータによれば、二〇一八年から二〇一九年にかけて象牙押収が増加しており、規制の強化が十分な効果を上げなかったことが示唆されております。
そこで、経済産業省は、昨年十二月、国内で合法に入手された象牙の違法輸出を防止する対策として、国内市場の監視強化に向けた取組を実施することを公表されました。この内容に…
この発言のページ
181浦浦田秀行経済産業省大臣官房審議官
お答えいたします。
経済産業省では、象牙製品などの違法輸出の防止に向けて、今年度から象牙製品等の国内取引の実態調査を行ってございます。また、来年度からは、国外持ち出しのおそれのある象牙製品などの販売防止を徹底するための新たなルールの導入を予定してございます。
具体的には、販売事業者が象牙製品を海外からの購入者に対して販売する場合に、象牙製品などの海外の持ち出しは国内の法律によって原則禁止とされており、処罰の対象であることを確認し、取引確認書に署名を求めるというものでございます。加えまして、無登録などの違反事業者による象牙製品等の販売のおそれがある骨董…
この発言のページ
- (上の発言)
182
宮崎勝(公明)
ありがとうございます。
現在、G7諸国の中で大規模な合法象牙市場を維持しているのは我が国だけであります。しかし、九年前にワシントン条約で国内象牙市場の閉鎖勧告が採択された当初、EUも我が国と同様に市場閉鎖に否定的な立場でありました。ところが、その後、EUは、NGOからの提言の精査や事業者への継続的な調査を五年以上にわたり重ねた結果、市場閉鎖へと方針を転換いたしました。
その結論は、ワシントン条約第七十四回常設委員会において次のように示されております。EU内では、新たに密猟された象牙が市場に流入しているわけではないが、過去に輸入、保管されていた象牙が他国へ密輸出されることで違法象牙製品への需要を刺激し、結果として各国の密猟、密輸対策、需要抑制策の努力を無にしてしまう、これを防ぐためには合法市場そのものを閉鎖すべきであると、こういうふうにEUは結論をしたわけであります。
この論理は我が国にも当てはまるのではないでしょうか。取引量の多寡にかかわらず、日本から密輸出された象牙製品が違法取引の需要を高め、密猟や違法取引を助長する構図は否定できません。
もっとも、我が国が他国と異なるのは、G7で唯一、象牙の加工産業が今なお一定規模で存在している点です。そのため、産業政策の観点から、国内市場の維持が必要だという主張もあります。
そうした現状を踏まえると、経済産業省が現在進めている登録事業者の実態調査の結果に基づいて、象牙産業に対する保護の必要性やその在り方について慎重に検討することは重要であるとも思います。一方で、タイミングの問題もあると思います。現在、種の保存法の見直しが検討されており、この機を逃せば、次の法改正の機会は十年近く先になる可能性もあります。
そこで、経済産業省に伺いますけれども、経済産業省としても、規制強化を図りつつ、象牙産業の実態を踏まえて、市場閉鎖も含めた方向性を国民に示す時期に差しかかっていると私は考えます。そこで、象牙市場閉鎖に対する経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。
183
竹内真二(公明)経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官・復興大臣政務官
お答え申し上げます。
経済産業省といたしましては、現時点で市場閉鎖の方向性を示すことにつきましては、象牙産業の保護の観点も含めまして慎重な検討が必要だと考えております。
我が国では、水際対策はもとより、国内取引も厳格に規制しているため、違法に取引された象牙の押収件数は、二〇一〇年から二〇一九年と比べまして、二〇二〇年から二〇二四年は減少傾向にございます。
さらに、経産省といたしましては、今年度から、毎年実施しているこの報告徴収に加えまして、象牙製品等の国内取引の実態調査を実施しております。加えて、来年度からは、国外持ち出しのおそれのある象牙製品等の…
この発言のページ
184
宮崎勝(公明)
是非、引き続きしっかりと検討をしていただき、対策を検討していただきたいと思います。
三つ目の質問に入りたいと思います。総理にまずお伺いしたいと思います。
循環経済、サーキュラーエコノミーについて質問させていただきます。
私、公明党循環型社会推進本部の事務局長を務めさせていただいておりますけれども、この本部では、これまで若松謙維本部長の下で、国内外の先進的取組を視察をして、二〇一三年一月から今年二月にかけて、分野別に五回の提言を取りまとめて政府に対して循環経済の実現を要望してまいりました。資源小国の我が国におきまして、持続可能な社会を実現するには、循…
この発言のページ
185
石破茂(自民)内閣総理大臣
循環経済への移行というのは、委員御指摘のとおり、廃棄物を資源として最大限に活用しながら付加価値を生み出し、新たな成長につなげる国家戦略として推し進めるというような極めて重要な取組でございます。
地方創生、環境問題、産業競争力、経済安全保障、多くの面で寄与するものでございまして、今国会にも資源有効利用促進法の改正案を提出をいたしておるところでございます。是非とも御審議を賜り、御可決いただきたいと思っております。
御党が若松先生あるいは委員を始めとして志の高い皆様方によっていろんな提言をいただいておるわけでございますが、第三次提言を私も拝読をいたしました…
この発言のページ