宮崎勝 (公明党)

2025年3月28日・第217回国会 参議院 予算委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 182 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 577 発言)

ありがとうございます。

現在、G7諸国の中で大規模な合法象牙市場を維持しているのは我が国だけであります。しかし、九年前にワシントン条約で国内象牙市場の閉鎖勧告が採択された当初、EUも我が国と同様に市場閉鎖に否定的な立場でありました。ところが、その後、EUは、NGOからの提言の精査や事業者への継続的な調査を五年以上にわたり重ねた結果、市場閉鎖へと方針を転換いたしました。

その結論は、ワシントン条約第七十四回常設委員会において次のように示されております。EU内では、新たに密猟された象牙が市場に流入しているわけではないが、過去に輸入、保管されていた象牙が他国へ密輸出されることで違法象牙製品への需要を刺激し、結果として各国の密猟、密輸対策、需要抑制策の努力を無にしてしまう、これを防ぐためには合法市場そのものを閉鎖すべきであると、こういうふうにEUは結論をしたわけであります。

この論理は我が国にも当てはまるのではないでしょうか。取引量の多寡にかかわらず、日本から密輸出された象牙製品が違法取引の需要を高め、密猟や違法取引を助長する構図は否定できません。

もっとも、我が国が他国と異なるのは、G7で唯一、象牙の加工産業が今なお一定規模で存在している点です。そのため、産業政策の観点から、国内市場の維持が必要だという主張もあります。

そうした現状を踏まえると、経済産業省が現在進めている登録事業者の実態調査の結果に基づいて、象牙産業に対する保護の必要性やその在り方について慎重に検討することは重要であるとも思います。一方で、タイミングの問題もあると思います。現在、種の保存法の見直しが検討されており、この機を逃せば、次の法改正の機会は十年近く先になる可能性もあります。

そこで、経済産業省に伺いますけれども、経済産業省としても、規制強化を図りつつ、象牙産業の実態を踏まえて、市場閉鎖も含めた方向性を国民に示す時期に差しかかっていると私は考えます。そこで、象牙市場閉鎖に対する経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。

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