弁護士の藤岡毅です。
令和四年十月三十一日、千葉県松戸市で在宅生活を営む六十一歳のALS患者の男性が、障害者総合支援法の重度訪問介護の支給時間増加を求めて千葉地裁に裁判を起こしました。
夫の介護を担っていた妻は、椎間板ヘルニア、介護うつによる適応障害などの精神疾患、血尿が頻繁に出るIgA腎症という指定難病になりました。妻は、四歳の長男の子育てと家事全般をしながら、外でアルバイトをしながら、夫の介護をしながら、自らも難病者という、一人三役も四役も兼ねていました。私に依頼があった令和四年四月頃には、夫婦で心中しようと思うほど追い詰められていました。本人は、妻をこれ以上追い詰めたくないという思いで提訴しました。
令和五年十月三十一日の千葉地裁の判決は、妻が単独で介護する時間はゼロにして、一日二十四時間の公的介護が給付されるべきとし、訪問看護師の来る時間帯を除き一日二十四時間の公的介護の給付を自治体に命ずるものです。判決後、自治体は訪問看護師の時間帯にもヘルパーの支給を認めるようにしたため、ほぼ完全な二十四時間介護体制が実現しています。
また、ほかの最近の事例を挙げますと、東京都北区の五十九歳、脳性麻痺者の方が重度訪問介護の二十四時間の申請を十年間求めてきましたが、自治体は九十一歳の母が同居していることなどを理由として拒否してきました。昨年十月三十一日、当時の支給時間は一日十五時間半でしたが、私が代理人としてそのような制限は違法であるとして申請したところ、今年の一月十七日、申請時点に遡ってほぼ二十四時間の支給決定が下りました。
261
鶴保庸介(自民)
以上で岩渕友君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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鶴保庸介(自民)
次の質疑者の天畠大輔君の発言席の準備をしておりますので、しばらくお待ちください。
天畠大輔君。
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天畠大輔(れいわ)
れいわ新選組の天畠大輔です。
私は、常に呼吸確保の確認や日常生活動作の介助が必要なため、現在二十四時間ヘルパー派遣を受けています。しかし、二十四時間が支給されたのは、近くに住む親が命に関わる大病にかかってからのことでした。私に必要な二人体制の介助を受けるまでには、約十年、自治体と交渉し続けなければなりませんでした。障害者の生活は皆さんが想像している以上に切迫しています。
今日は、松戸ALS裁判の担当弁護士だった藤岡毅さんが参考人としてお越しくださいました。この裁判の概要、また同様の事例について教えてください。
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- (上の発言)
264藤藤岡毅介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット 共同代表/弁護士
弁護士の藤岡毅です。
令和四年十月三十一日、千葉県松戸市で在宅生活を営む六十一歳のALS患者の男性が、障害者総合支援法の重度訪問介護の支給時間増加を求めて千葉地裁に裁判を起こしました。
夫の介護を担っていた妻は、椎間板ヘルニア、介護うつによる適応障害などの精神疾患、血尿が頻繁に出るIgA腎症という指定難病になりました。妻は、四歳の長男の子育てと家事全般をしながら、外でアルバイトをしながら、夫の介護をしながら、自らも難病者という、一人三役も四役も兼ねていました。私に依頼があった令和四年四月頃には、夫婦で心中しようと思うほど追い詰められていました。本人は、妻をこれ以上追い詰めたくないという思いで提訴しました。
令和五年十月三十一日の千葉地裁の判決は、妻が単独で介護する時間はゼロにして、一日二十四時間の公的介護が給付されるべきとし、訪問看護師の来る時間帯を除き一日二十四時間の公的介護の給付を自治体に命ずるものです。判決後、自治体は訪問看護師の時間帯にもヘルパーの支給を認めるようにしたため、ほぼ完全な二十四時間介護体制が実現しています。
また、ほかの最近の事例を挙げますと、東京都北区の五十九歳、脳性麻痺者の方が重度訪問介護の二十四時間の申請を十年間求めてきましたが、自治体は九十一歳の母が同居していることなどを理由として拒否してきました。昨年十月三十一日、当時の支給時間は一日十五時間半でしたが、私が代理人としてそのような制限は違法であるとして申請したところ、今年の一月十七日、申請時点に遡ってほぼ二十四時間の支給決定が下りました。
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天畠大輔(れいわ)
代読します。
ありがとうございます。松戸市と似た事例は各地で起こっているということですね。
自治体はなぜ同居家族の介助を前提にして支給時間を減らすのでしょうか。松戸市の事例から分かることを藤岡弁護士から教えてください。
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266藤藤岡毅介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット 共同代表/弁護士
障害者福祉費用について、自治体は四分の一だけ負担すればよいと法律で規定されていますが、厚労省は、地域で在宅生活を送る障害者に対する給付に関しては、自治体に支給する給付額を違法に制限する仕組みを設けており、自治体はどうしても個人への在宅介護給付費を削減するような仕組みになっているからです。
本件で、松戸市は控訴せずに判決を受け入れました。判決後の松戸市の姿勢は、御本人と家族に対する態度が大きく変わったと聞いています。判決の前の市の職員の姿勢は、給付削減こそが公務員の第一の目標となっているのではないかと疑問を感じました。
また、支給を拒否する根拠とされた…
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鶴保庸介(自民)
天畠君が発言の準備をしていますので、お待ちください。
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