ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
我が国においては、健康寿命が延伸し、単身世帯や共働き世帯が増加するとともに、高齢者や女性の就業の更なる進展や持続的な賃上げの継続が見込まれます。こうした社会経済の変化を踏まえ、年金制度において、ライフスタイル等の多様化を反映し、働き方に中立的な制度を構築するとともに、高齢者の生活の基盤の強化のための所得保障及び再分配機能の強化を行うため、この法律案を提出しました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、被用者保険の適用範囲を拡大するため、短時間労働者を適用すべき事業所の企業規模要件を段階的に引き下げ、撤廃するとともに、賃金要件についても、最低賃金の動向を見ながら撤廃します。また、既存の事業所に配慮しつつ、常時従業員を五人以上使用する個人事業所に係る非適用業種を解消します。
第二に、在職老齢年金制度について、支給停止が開始される賃金と老齢厚生年金の合計額の基準を六十二万円に引き上げ、支給停止とならない範囲を拡大します。
第三に、子のない二十代から五十代までの者に係る遺族厚生年金制度について、受給要件等の男女差を解消し、併せて、所得等に応じた給付の継続等の配慮措置を設けます。
第四に、厚生年金保険の標準報酬月額の上限について、七十五万円に段階的に引き上げます。
第五に、個人型確定拠出年金の加入可能年齢を七十歳未満に引き上げます。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和八年四月一日としています。
政府としては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院において、次の二つの事項を主な内容とする修正が行われたところであります。
第一に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、次期財政検証において基礎年金と厚生年金の調整期間の見通しに著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、基礎年金又は厚生年金の受給権者の将来における基礎年金の給付水準の向上を図るため、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドによる調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとすること。この場合において、給付と負担の均衡がとれた持続可能な公的年金制度の確立について検討を行うものとすること。
第二に、当該法制上の措置を講ずる場合において、基礎年金の額及び厚生年金の額の合計額が、当該措置を講じなかった場合に支給されることとなる基礎年金の額及び厚生年金の額の合計額を下回るときは、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとすること。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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0会会議録情報政府参考人など
令和七年六月四日(水曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第二十五号
令和七年六月四日
午前十時開議
第一 株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第二 公益通報者保護法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第三 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第四 貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第五 貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推…
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1
関口昌一議長
これより会議を開きます。
この際、日程に追加して、
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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2
関口昌一議長
御異議ないと認めます。福岡資麿厚生労働大臣。
〔国務大臣福岡資麿君登壇、拍手〕
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- (上の発言)
3
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
我が国においては、健康寿命が延伸し、単身世帯や共働き世帯が増加するとともに、高齢者や女性の就業の更なる進展や持続的な賃上げの継続が見込まれます。こうした社会経済の変化を踏まえ、年金制度において、ライフスタイル等の多様化を反映し、働き方に中立的な制度を構築するとともに、高齢者の生活の基盤の強化のための所得保障及び再分配機能の強化を行うため、この法律案を提出しました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、被用者保険の適用範囲を拡大するため、短時間労働者を適用すべき事業所の企業規模要件を段階的に引き下げ、撤廃するとともに、賃金要件についても、最低賃金の動向を見ながら撤廃します。また、既存の事業所に配慮しつつ、常時従業員を五人以上使用する個人事業所に係る非適用業種を解消します。
第二に、在職老齢年金制度について、支給停止が開始される賃金と老齢厚生年金の合計額の基準を六十二万円に引き上げ、支給停止とならない範囲を拡大します。
第三に、子のない二十代から五十代までの者に係る遺族厚生年金制度について、受給要件等の男女差を解消し、併せて、所得等に応じた給付の継続等の配慮措置を設けます。
第四に、厚生年金保険の標準報酬月額の上限について、七十五万円に段階的に引き上げます。
第五に、個人型確定拠出年金の加入可能年齢を七十歳未満に引き上げます。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和八年四月一日としています。
政府としては、以上を内容とする法律案を提出いたしましたが、衆議院において、次の二つの事項を主な内容とする修正が行われたところであります。
第一に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、次期財政検証において基礎年金と厚生年金の調整期間の見通しに著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、基礎年金又は厚生年金の受給権者の将来における基礎年金の給付水準の向上を図るため、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドによる調整を同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとすること。この場合において、給付と負担の均衡がとれた持続可能な公的年金制度の確立について検討を行うものとすること。
第二に、当該法制上の措置を講ずる場合において、基礎年金の額及び厚生年金の額の合計額が、当該措置を講じなかった場合に支給されることとなる基礎年金の額及び厚生年金の額の合計額を下回るときは、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとすること。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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4
関口昌一議長
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。石田昌宏君。
〔石田昌宏君登壇、拍手〕
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5
石田昌宏(自民)
自由民主党の石田昌宏です。
会派を代表して、国民年金法等の改正案について質問いたします。
高齢者は六十五歳からと言われていますが、日本では法律上の明確な定義はありません。一般に六十五歳以上を高齢者と呼ぶのは、一九五〇年代に国連が六十五歳以上の割合が七%を超える社会を高齢化社会とするという基準を設けたことに由来します。ちなみに、この頃の日本人の男女合わせた平均寿命は六十四歳でした。その後、平均寿命は大きく伸びましたが、この六十五歳という基準は変わっていません。
法律では、六十五歳という年齢は年金の支給開始年齢や介護保険の給付の年齢で使われていますが、…
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6
石破茂(自民)内閣総理大臣
石田昌宏議員の御質問にお答えをいたします。
成長型経済についてのお尋ねをいただきました。
過去三十年間、低物価、低賃金、低成長というデフレの悪循環にありましたが、ようやく、六百兆円超の名目GDP、三十三年ぶりの高い水準の賃上げなど、明るい兆しが現れております。
石田議員御指摘のとおり、賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、引き続き、コストカット型経済から高付加価値創出型経済へと移行することで、国民の皆様の所得と経済全体の生産性の向上を図り、成長型経済の実現に取り組んでまいります。
衆議院における修正についてのお尋ねをいただきました。
衆議院で盛…
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