森本宏法務省刑事局長

2025年5月15日・第217回国会 参議院 法務委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 94 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 228 発言)

現行法の下におきまして、一般に捜査機関がある被疑事件に関連するものとして収集した証拠が同時に別の被疑事件に関する証拠でもあることが判明した場合に、その証拠を当該別の被疑事件に関する証拠として用いることは実務的に認められているところでございます。

実務上も、先生からの若干御紹介ございましたが、例えば、捜査機関が不同意わいせつの被疑事実によって被疑者が所有する携帯電話、スマートフォンを差し押さえて、これに保存された電磁的記録を精査したところ、別の不同意性交等の被疑事実を示す電磁的記録が発見された場合や、組織犯罪による連続強盗事件において実行犯が所有していた携帯電話、スマートフォンを差し押さえ、これに保存されていた電磁的記録を精査したところ、当該犯罪組織が関与していた別の強盗や強盗殺人の被疑事実を示す電磁的記録が発見された場合などにおきまして、ある事件に、ある被疑事件に関連するものとして収集された証拠が別の被疑事件に関する証拠として用いられてその事案の解明に役立つということはあり得るところでございます。

本法律案が改正法として施行した場合には、電磁的記録提供命令によって取得されました電磁的記録についても同様に取り扱われることになるというふうに考えておりますけれども、こうした取扱いについては問題があるとは考えておらず、むしろ、今述べたような事案につきましては、未解決の事件の犯人検挙等につながって、被害者やその御遺族を含む国民の安心、安全の実現に資することになる場合もあると考えております。

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