その御指摘のDNA型などのデータというものが、刑事裁判で使われるものという意味で申しますと、DNA型鑑定書等の証拠書類ということになりますので、そのものを念頭に置いたものであるとなりますと、捜査や公判に必要なものとして作成、取得された証拠は、捜査中から刑事事件終結後に至るまでありのままの記録として保管、保存されるべきものであるというのがまず現行法の基本的な考え方で、しかも、そうしたDNA型鑑定書等につきましては、判決確定後に国家賠償訴訟等において利用されることも想定されることになりますので、無罪判決が確定して直ちに廃棄しなければならないとすることについては慎重な検討が必要であるというふうに考えておりまして、また、そのデータベースというものであるとすれば、それは先ほど、警察庁で運用しているものでございますので、警察庁から答弁したとおりかなというふうに考えております。
森本宏法務省刑事局長
2025年5月15日・第217回国会 参議院 法務委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 75 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 228 発言)
前後のやりとり
次に八番なんですけれども、名古屋高裁の令和六年八月三十日の判決では、無罪判決を受けた方のDNAを警察が保管していた件について、無罪が確定した以上、原則としてデータの抹消が認められるべきで、男性のデータが本人の意思に反して捜査機関に保管されていることは憲法に違反すると、そのように判示しました。そして、その上で、DNA型などがデータベース化され、不当に利用されるなどして個人の私生活の平穏が害され、不利益が及ぶ危険性がある、そのようなことを防止するため、国民的理解の下に憲法の趣旨に沿った法整備が行われることが強く望まれると、こう法整備を求めているわけですね。 …
お答えいたします。
警察庁で保管する被疑者DNA型記録については、個人情報保護法、警察法及び警察法施行令の委任を受けたDNA型記録取扱規則等に基づき保管、管理しているところ、同規則において、当該被疑者が死亡したとき又は保管する必要がなくなったときに抹消しなければならないと規定されておりまして、これらに該当するときには抹消することとしております。
警察においては、これらの個人情報保護法等の規定に従い、その必要性を適切に判断しつつ、被疑者DNA型記録の保管を行っているところでございます。
今の答弁は九番の、ちょっと入れ替わってしまったのかと思って。八番の先ほど質問は、局長、お願いします。
- (上の発言)
その御指摘のDNA型などのデータというものが、刑事裁判で使われるものという意味で申しますと、DNA型鑑定書等の証拠書類ということになりますので、そのものを念頭に置いたものであるとなりますと、捜査や公判に必要なものとして作成、取得された証拠は、捜査中から刑事事件終結後に至るまでありのままの記録として保管、保存されるべきものであるというのがまず現行法の基本的な考え方で、しかも、そうしたDNA型鑑定書等につきましては、判決確定後に国家賠償訴訟等において利用されることも想定されることになりますので、無罪判決が確定して直ちに廃棄しなければならないとすることについては慎重な検討が必要であるというふうに考えておりまして、また、そのデータベースというものであるとすれば、それは先ほど、警察庁で運用しているものでございますので、警察庁から答弁したとおりかなというふうに考えております。
昨年の判決を踏まえて、判決の中で法整備が行われることが強く望まれるという判示されているにもかかわらず、その判決を受けて速やかに法整備をすべきということは念頭にないということなんですかね、今の御答弁だと。
その速やかに法整備について今検討していると、検討を始めるということでよろしいですか。
多分、御指摘のところは、データベースとして蓄積されて持っているものということであるとすると、それは所管、警察庁で持っているものでございまして、それについてはまず一義的に警察庁で判断すべき事柄というふうに思っております。
それで、証拠になったものという意味でいいますと、そもそもデータとして使うことはないんですが、刑事確定記録として、再審等に必要な限り、あるいは国家賠償に必要な限りにおいては保管していなきゃいけませんので、その期間、記録としては保管した上で、もちろんそれがなくなれば廃棄すると、こういう形を考えております。
高裁の判断が出たにもかかわらず、なかなかその法整備をするという決意が見られないというのは非常に残念なことで、引き続きこの点も質問をしていきたいと思います。 十番ですけれども、「刑事法ジャーナル」に久保有希子弁護士の論文が掲載されていたんですが、その中で、今ちょっと読み上げますけれども、あるケースが紹介されています。 裁判員非対象事件において、公判前整理手続に付す決定を経て、目撃証人二名の間のLINEにつき類型証拠開示請求をした。これに対し、検察官は不存在と回答した。ところが、その後、公判において、検察官が請求した証人である警察官は反対尋問において存在…