もう一点、秘密保持命令に関して渕野先生にお尋ねしたいと思うんですけれども、つまり、情報主体にとって知らない間に収集されて、にもかかわらず、そのサーバーを信頼して使い続けるということが当然起こりますよね。一年たってその保有命令が解けて、分かったときには、実はその間に丸裸にされていたと。
このネットとかオンラインに対する信頼なんかはもう大きく変わってしまうんじゃないかというような事態があるかなと思うんですけれども、渕野参考人にお尋ねしたいと思うのは、そういう意味で、情報主体が知るという機会あるいは不服申立てを行うという機会を奪うということは、デュープロセス保障に対する極めて重大な侵害なのではないかと思いますが、どうでしょうか。
74成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
まず、先生、憲法三十五条の捜索する場所が特定できるのかという御指摘があったかと思いますけれども、電磁的記録提供命令の場合には、捜索を行うことは想定しておりませんで、むしろ押収するものが押収するデータとして特定できているのかという部分が問題になろうかと存じます。
その上で、どのような審査をするかというところなんですが、先ほども渕野参考人から御指摘があったように、警察の方で疎明資料を相当具体的に出していただき、その上で裁判官がその被疑事実と関連するデータを、データが作成された時期とか、あるいはファイルの形式等の限定を掛けることによって、この押収すべきもの、…
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仁比聡平(共産)
河津参考人、今のようなお話といいますか考え方では、これまでの捜査実務による人権侵害ということを考えたときに到底限定されるとは思えないと、条文そのものは限定は何らしていないわけで、これでは、これまでと同じような権利侵害が起こるのではないかということだと思うんですが、そういうことでしょうか。
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76河河津博史日本弁護士連合会刑事調査室室長
この電磁的記録提供命令によって犯罪事実とは関連しない国民のプライバシー情報が取得される、それによって人権侵害が生じるということについては重大な懸念を抱いております。
一方で、この電磁的記録の特定性ということに関して申し上げると、例えばピンポイントで特定のメールデータということに特定して提供を命じることも不可能ではないのだろうと思います。これが、その特定性が失われていってどんどん抽象的な記載になっていったときに、電磁的記録提供命令を受けた者としてはどこまで提供すれば義務を履行したのかが分からなくなってくる。そうなってくると、そのような状況で義務違反を理由…
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- (上の発言)
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仁比聡平(共産)
もう一点、秘密保持命令に関して渕野先生にお尋ねしたいと思うんですけれども、つまり、情報主体にとって知らない間に収集されて、にもかかわらず、そのサーバーを信頼して使い続けるということが当然起こりますよね。一年たってその保有命令が解けて、分かったときには、実はその間に丸裸にされていたと。
このネットとかオンラインに対する信頼なんかはもう大きく変わってしまうんじゃないかというような事態があるかなと思うんですけれども、渕野参考人にお尋ねしたいと思うのは、そういう意味で、情報主体が知るという機会あるいは不服申立てを行うという機会を奪うということは、デュープロセス保障に対する極めて重大な侵害なのではないかと思いますが、どうでしょうか。
78渕渕野貴生立命館大学大学院法務研究科教授
委員御指摘のとおりかと思います。
私も、秘密保持命令が一年という、最長で一年という期限付であったとしても、その一年間の間については不服申立てをする機会が事実上奪われるわけです。法制審の中での議論等では偶然知る場合もあるだろうというようなお答えもされていたようですが、偶然知ることができた場合にだけ不服申立てができるというのは、これは権利とは到底呼べないと思います。
そして、その中で、先ほどのお答えとちょっと関連をしますけれども、必ずしも厳格に被疑事実に関連する情報だけではなくて、情報というのはいろんな内容を持っていますので、グレーゾーンの情報、それから…
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仁比聡平(共産)
その点で成瀬参考人にお尋ねですが、先ほど、さっきの質疑の中で、より初期の段階とか、あるいは密行性がより高い場合ということなのかなと私受け止めたんですけれども、つまり、今、渕野参考人がおっしゃったとおり、本来、帰属の情報の主体である被疑者などの知る、あるいは不服申立ての機会というのはこれ極めて重いもので、これを奪ってでも密行して捜査をする必要があると、そういう場合を裁判所が定めるんだと、そういう趣旨なんですか。
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80成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
秘密保持命令というのは、被処分者が命令を受けたことなどを情報主体に伝えることを通じて、その情報主体が罪証隠滅行為に及ぶおそれがあるということを裁判官が事前に審査して、そのおそれがあるというふうに判断した場合に発令するものでございます。
ですので、その情報主体に伝えることが罪証隠滅行為に及ぶおそれにつながるんだというふうに判断される事例が秘密保持命令の対象になるというふうに考えております。
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