今の成瀬参考人の御意見を聞いて、河津参考人と渕野参考人、どのようにお考えなのか、お考えを聞かせてください。
古庄玄知 (自由民主党)
2025年5月8日・第217回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 16 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)
前後のやりとり
お答え申し上げます。 私は刑事訴訟法を専攻しておりまして、刑法の分野については専門家ではないんですけれども、まず、法制審議会の刑事法部会におきましては、刑法を専攻する研究者の委員、幹事の方もいらっしゃって、この秘密保持命令に違反した場合の法定刑がどうあるべきかということについて慎重に議論が行われたということをまず報告させていただきます。 その上で、この秘密保持命令に違反した場合がなぜ刑法の百三十四条の秘密漏示罪よりも法定刑が重くなっているのかという点について、私の考えを申し上げたいと思います。 先ほどの意見表明の中でも申し上げたとおり、秘密保持命令…
差押対象物件を第三者が所持していると、その物件を差押えに来ましたよといったときに、人からその物を預かっていて、いや、実はさっき警察が来て、あなたから預かっているものを持っていかれたんだよと。それによって、捜査の初期段階にそれによって捜査ができなくなるという場合もたくさんあるんじゃないかなと思うんですが、今までは差押えの場合はそういう口止めみたいなことはしていなかったのに、今回はそういう口止めみたいな条項を初めて作ったのはどういう意図なのか、その辺について、成瀬参考人、お願いします。
先生が御指摘のとおり、現在の刑事訴訟法におきましては、捜索差押えを行った場合に、その被処分者が当該差押えがあったという事実を第三者に告げるということを止めるような規定というものはございません。ですので、現行法においては、捜査機関が捜索差押えを実施する場合には、そのような事態が発生し得るということも念頭に置いた上で、いつのタイミングでその強制捜査に着手するかということを考えているものというふうに理解しております。 それに対しまして、今回の電磁的記録提供命令というのは、むしろその現場に対する捜索差押えを行うよりも更に前の段階で事前にある程度情報を把握してお…
- (上の発言)
今の成瀬参考人の御意見を聞いて、河津参考人と渕野参考人、どのようにお考えなのか、お考えを聞かせてください。
電磁的記録提供命令によって電磁的記録の提供が行われた場合に、その事実を犯人に知らされることによって捜査の妨げになる場合があるという一般論の限度では理解できないわけではございません。
ただ、今、古庄委員御指摘になったとおり、それは従来の捜査手法においても同じことは起こり得たはずであり、その電磁的記録提供命令というのが従来の捜査手法よりもより初期の段階でのみ用いられる捜査手法でないことも考えると、この制度に限って秘密保持命令を罰則付きで設ける合理性というのは必ずしも十分ではないのではないかと個人的には考えます。
電磁的記録提供命令に対する罰則が罪証隠滅の防止のために必要だというのがその罰則を設ける根拠になっているわけですけれども、しかし、よく考えてみれば、通常の捜索差押えの場合も、それから今回の電磁的記録の提供命令の場合もそうですけれども、既にその提供をしたことによって、あるいは差押えをしたことによって、主たる証拠については捜査機関が確保しているはずなわけです。したがって、その残された部分について証拠隠滅、罪証隠滅の危険というものが具体的、現実的な危険として一体本当にどの程度あるのかということをやはり厳密に考えてみる必要があるように思われます。 そうすると、こ…
時間が来ましたので、これで終わります。ありがとうございました。