吉良よし子 (日本共産党)

2025年5月22日・第217回国会 参議院 文教科学委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 185 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 242 発言)

そうなんです。つまり、明示的に職務命令がされたかどうかではなくて、客観的な状況において黙示的な指示があったと判断されれば、それは全て労働時間としてカウントされるべきなんです。

ところが、文科大臣は、先ほど来の答弁でも繰り返されているわけですけれども、衆議院の議論でも、例えば給特法の仕組みにおきましては、所定の時間外に行われる部活動の指導時間は労働基準法の労働時間とは言えないと答弁して、その理由として、いわゆる超勤四項目以外の業務を所定の勤務時間外に行った場合については時間外勤務命令に基づくものではないと整理をされると言っている。

私、これ理解ができないんですね。労働基準法上の労働時間の考え方は教職員にも適用されるんだと言いながら、その勤務時間外に行われる部活指導などの勤務の時間は労働時間にならないと。理解できないと思うんですよ。

ここで私、かつて最高裁で確定したいわゆる鳥居判例、教員の時間外勤務についての判決を紹介したいと思います。

この裁判というのは、当時、愛知県豊橋市の中学校教員だった鳥居建仁先生が、二〇〇二年の九月、四十二歳のときに、生徒とともにユニホックというユニバーサルホッケーの模範試合を行った後に脳出血で倒れて、精神症状、身体麻痺を発症して、入院含む治療とリハビリを余儀なくされたと。それについて公務災害と認めなかった愛知県の処分取消しを求めたという裁判で。

鳥居先生というのは、その模範試合で倒れた日は学園祭の初日で、夜警のため前夜から学校に泊まり込んでいたことに加え、日頃は、連日朝早くから放課後まで、もう土日もずっと陸上部の指導して、そのため、授業準備なども所定時間内で終わらなくて、膨大な残業を日常的にやっていたということなんです。しかし、愛知県はその働き方について、校長の職務命令は認められないと、今の文科大臣と同じようなことを言いながら、これを公務災害と認めないという処分をしたと。

しかし、最高裁で確定した判決では、そうじゃないんだと、教育職員がやむを得ずその職務を勤務時間外に遂行しなければならなかったときは、勤務時間外に勤務を命ずる旨の個別的な指揮命令がなかったとしても、包括的な職務命令に基づいた勤務時間外の職務遂行と認められると、つまり労働時間だと認める判決を下したわけです。

この判決に照らせば、大臣の先ほどの整理は間違っているんじゃないですか。大臣、いかがですか。

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