今議員から御質問のあった件に関しまして言うと、結論から言いまして、今の学術会議が満たしている五要件のうちの一部がこの法案の中では毀損しているというふうにまず理解しておりますし、それの理由のほとんどは、今、川嶋委員から、参考人からあったのとほとんど一緒です。
ただ、一つ私がこの場でちょっと強調したいことが、財源的な話です。
現在の学術会議は、事務の方は多くの方が役所からの出向という形になっておりますけれども、実は、学術会議がしっかりとした提言活動、審議活動あるいは国際連携をやろうとしたときに何が足りないかというと、非常勤の職員を補う例えば学位を持った優秀なスタッフ、審議スタッフ、そういう方たちが何人もそろっていて、日々から情報を収集し、またベースとなるようなデータを集め分析し、その上にこの非常勤の会員、連携会員の方が一緒になってしっかりとした提言であるとかあるいはデータを出していくと、そういうことであります。ただ、それが現在は欠落しております。これは、海外のアカデミー、アメリカ、イギリス等のアカデミーと比べても一番大きな点で、それを法人化か法人化でないかという、現在の法人化という観点だけで議論するということ自体が私としては正直言ってナンセンスであります。
もう一点なんですけれども、外部資金の獲得というのは、まあきれい事ではあるんですけれども、例えば、先ほど別の参考人の方から、共同研究の費用じゃないと、あくまでも寄附なんだと、寄附を集めるんだというお話だったんですが、寄附を集める方がよっぽど大変でして。
現在、私も大学に所属しておりますけれども、大学も当然、寄附を一生懸命取ろうと思っていろいろな努力をしておりますけれども、正直言って、常勤の教員の技術というか活動だけで、そんな寄附なんか集まりません。やはり、それなりの専門のスタッフをまた大学独自の予算で用意して、いろんなところに働きかけをして、ようやく得られるかどうかというところですので、それでは、法人化した後のこの新しい組織で一体誰がそういうことをやるのかということを考えたときに、先ほど申しましたように、本来であれば様々な科学的な観点に関するデータを集め分析するというような、そういう作業をやった上できちっとした審議をすべきなのに、お金集めに奔走している、寄附集めに奔走しているというのはまさしく本末転倒だなというふうに感じるところでして。
そういう意味で、この財源の基盤の、安定した財源基盤ということを、今の学術会議の皆様、あと私も個人的に要望しているんだということを是非御理解いただけると有り難いかなと思いました。
74上上山隆大政策研究大学院大学客員教授
運営助言委員会なるものができた経緯あるいはその提案が入った経緯というのは詳しくは存じませんが、私は政府の外に出すべきだと考え、例えば、じゃ、これからあなたたちは政府の外に行くんですよと。例えば、その後の組織のつくり方、恐らく今のように全くゼロの状態から、外に出た瞬間に組織がどのようになっていくかに関しては、私が学術会議の側であれば非常に不安に思うと思います。
例えば、財務構造を誰が見るのか、あるいは運営の組織体を誰がつくっていくのか、誰が政府との交渉において資金を取っていくような窓口をやるのか、この組織体というものをつくっていくときに、相当程度大きな助…
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75
竹詰仁(国民)
続いて、川嶋参考人と吉村参考人、同じ質問をさせていただきたいんですが、川嶋参考人には先ほどもう意見陳述の中でも触れていただいたんですけど、ちょっと改めて。
そのナショナルアカデミーの五要件が、今もこの制度では五要件が整っている、今提案されている政府案についても五要件は整っているかいないかについて、お二人に同じ質問をさせていただきます。
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76川川嶋四郎同志社大学法学部法律学科教授
御質問ありがとうございます。
先ほども述べましたように、私は、現在の日本学術会議は五要件、これを満たしておりますけれども、遺憾ながら、極めて遺憾ながら、法案の新しい日本学術会議なるものは、五要件の中の形式的な部分、これはともかくとしまして、実質的な部分、コアの部分、最も大切な部分、その部分が欠けていると。つまり、安定した財源の基盤というものの確保がこれで本当にできるのかどうかと。
先ほど外部資金というふうにおっしゃられて、それは非常に美しい言葉ではございます。ところが、非常勤の私たちがそれを取ってくるという作業をしなければいけませんし、外部資金といい…
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- (上の発言)
77吉吉村忍東京大学名誉教授
今議員から御質問のあった件に関しまして言うと、結論から言いまして、今の学術会議が満たしている五要件のうちの一部がこの法案の中では毀損しているというふうにまず理解しておりますし、それの理由のほとんどは、今、川嶋委員から、参考人からあったのとほとんど一緒です。
ただ、一つ私がこの場でちょっと強調したいことが、財源的な話です。
現在の学術会議は、事務の方は多くの方が役所からの出向という形になっておりますけれども、実は、学術会議がしっかりとした提言活動、審議活動あるいは国際連携をやろうとしたときに何が足りないかというと、非常勤の職員を補う例えば学位を持った優秀なスタッフ、審議スタッフ、そういう方たちが何人もそろっていて、日々から情報を収集し、またベースとなるようなデータを集め分析し、その上にこの非常勤の会員、連携会員の方が一緒になってしっかりとした提言であるとかあるいはデータを出していくと、そういうことであります。ただ、それが現在は欠落しております。これは、海外のアカデミー、アメリカ、イギリス等のアカデミーと比べても一番大きな点で、それを法人化か法人化でないかという、現在の法人化という観点だけで議論するということ自体が私としては正直言ってナンセンスであります。
もう一点なんですけれども、外部資金の獲得というのは、まあきれい事ではあるんですけれども、例えば、先ほど別の参考人の方から、共同研究の費用じゃないと、あくまでも寄附なんだと、寄附を集めるんだというお話だったんですが、寄附を集める方がよっぽど大変でして。
現在、私も大学に所属しておりますけれども、大学も当然、寄附を一生懸命取ろうと思っていろいろな努力をしておりますけれども、正直言って、常勤の教員の技術というか活動だけで、そんな寄附なんか集まりません。やはり、それなりの専門のスタッフをまた大学独自の予算で用意して、いろんなところに働きかけをして、ようやく得られるかどうかというところですので、それでは、法人化した後のこの新しい組織で一体誰がそういうことをやるのかということを考えたときに、先ほど申しましたように、本来であれば様々な科学的な観点に関するデータを集め分析するというような、そういう作業をやった上できちっとした審議をすべきなのに、お金集めに奔走している、寄附集めに奔走しているというのはまさしく本末転倒だなというふうに感じるところでして。
そういう意味で、この財源の基盤の、安定した財源基盤ということを、今の学術会議の皆様、あと私も個人的に要望しているんだということを是非御理解いただけると有り難いかなと思いました。
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竹詰仁(国民)
ありがとうございました。
もう一問、吉村参考人にですね。
先ほど、学術会議の会員の皆さん忙しいんだということで、ちょっと私もどれだけ忙しいかというのはもちろん分かりようもないんですけれども、この中で、新しい組織になったらそれが解消されるんですか。あるいは、何か新しいことをやるためには今よりもいいことが期待できるということが本来あるべき法改正だと思うんですけれども、そのことについて、この新しい法律で今の事務局の運営だとかが何か改善できる期待値というのは、参考人は何かお感じになることがあれば、あるいは感じないということだったら感じないとおっしゃっていただ…
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79吉吉村忍東京大学名誉教授
科学者であるのに科学的なベースに基づいた発言にはなりませんけれども、法人化前の国立大学と現在法人化された後の国立大学でいうと、法人化されれば、もっと先生たち自由に好きなように研究できますよというふうに言われたところですけれども、現在は、その法人組織のいろんな維持とかいろんなことの管理運営のために、現役の先生方も大きないわゆる力をそこで使わなければいけない。
当然、大学のスタッフの方もそういうことに使わなければいけないということが起こっていまして、正直言って、先ほど研究教育と言いましたけれども、それに外部資金であるとか評価であるとか管理運営、特に、例えば…
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竹詰仁(国民)
今日は、御参考人の皆さん、ありがとうございました。以上で終わります。
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