どうも御質問ありがとうございます。
私は民事訴訟法の研究者でございますけれども、その法学的な観点から若干お話をさせていただければと思います。
この東京地裁判決というのは、国会が国権の最高機関であり、全国民の代表機関であるということから考えましても、至極妥当な判決であると私は考えております。任命拒否事件は、これ自体、学問の自由に関わる重大な問題をはらんでおります。しかも、それだけではなくて、内心の自由であるとか表現の自由とか、教育なんかの問題にも関係すると私は考えております。
国会が制定した法律の解釈、運用が実際にどのように行われているか、これが把握できない、理解できない、事前に分からないというのならば、法の支配、法治国家などとは私はとても言えないのではないかと思います。法律自体も確かに大事ですけれども、文言が抽象的な場合には、具体的にいかなる場合がそれに当たるのか、どのような基準とか考慮要素というのが大事になってくるのか、こういうことを絶えず国会は理解しておく必要があると私は思います。それらが隠し通せる国家というのが、私が大好きな自由で民主的な文化国家、平和国家、この日本とはやはり程遠いのではないかと。言わば、よく分からない形で突然不意打ちをされる、不意打ちの権力国家、そういうものになってしまうんじゃないかなと思っております。
しかも、その法執行の過程で濫用があったとしても、トレースできない、なぜそういうことが起こったのかということの検証もできない、プロセスが全部隠蔽されてしまうことになる、これは非常に大きな問題ではないかなと思います。国権の最高機関であるこの国会が法を改正しようにも、もう立法事実の収集さえもできなくなってしまいます。
さきに述べましたように、即時の開示、その黒塗りの部分の開示を行うべきであって、それまでは私は本法案の国会審議は止めるべきであるというふうに考えております。控訴があったということでございますけれども、このような裁判の係属の現況を考えてみましても、本法案の審議につきましては、この良識の府の参議院の皆さんの御見識に強く期待をしたいと考えております。
以上でございます。
33
奥村政佳(立憲)
ありがとうございます。
全く今問題がないと考えているということでおっしゃっていただきました。
今、学術会議を代表する先生より、政府の主張する法改正の立法事実の不合理性、また欺瞞性というのを明確に御指摘いただきました。そもそも法改正の立法事実そのものが全く存在しないという見解をいただいたことは極めて重要かと考えます。是非、与党や政府案に賛成の野党の皆様におかれましては、世界基準のナショナルアカデミーの五要件を満たす立憲の修正案について、修正協議に是非応じていただきたいと、そして賛同をお願いしたいと思います。
次に、川嶋先生に、二〇一八年の内閣法制局審…
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34川川嶋四郎同志社大学法学部法律学科教授
御質問ありがとうございます。
この判例というのは、恐らく研究者が判例研究で取り上げるべき、注目すべき判例ではないかと考えております。
御質問の趣旨、非常によく分かります。今回の法案、まさに国費が投じられている日学の説明責任や透明化の名の下に法改正をしようとしているからでございます。それでは、まずですけれども、まるで日学がこれまで何か悪いことをしてきた、説明責任を果たさず不透明なことをしてきた、そういうようなお話でございまして、それは非常に私は心外でございます。ホームページ見ていただければ御理解いただけるのではないかと思います。
さて、お答えでござい…
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奥村政佳(立憲)
重ねて川嶋先生にお伺いします。
先生は日本を代表する法学者であられますけれども、その立場からして、そもそも政府がこの法律の条文解釈の内閣法制局審査資料に墨塗りをして国会に提出するということをどのようにお考えでしょうか。戦後初めての事件というふうに承知をしているんですけれども、東京地裁の判決では、現時点で整理した法解釈及び運用だけでなく、当該法解釈及び運用が整理されるいきさつや理由についても国民に十分に明らかにされ、吟味される必要がある、このように解することは情報公開法の理念とも整合すると判示していることも含めて、先生の御見解を改めてお願いいたします。
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- (上の発言)
36川川嶋四郎同志社大学法学部法律学科教授
どうも御質問ありがとうございます。
私は民事訴訟法の研究者でございますけれども、その法学的な観点から若干お話をさせていただければと思います。
この東京地裁判決というのは、国会が国権の最高機関であり、全国民の代表機関であるということから考えましても、至極妥当な判決であると私は考えております。任命拒否事件は、これ自体、学問の自由に関わる重大な問題をはらんでおります。しかも、それだけではなくて、内心の自由であるとか表現の自由とか、教育なんかの問題にも関係すると私は考えております。
国会が制定した法律の解釈、運用が実際にどのように行われているか、これが把握できない、理解できない、事前に分からないというのならば、法の支配、法治国家などとは私はとても言えないのではないかと思います。法律自体も確かに大事ですけれども、文言が抽象的な場合には、具体的にいかなる場合がそれに当たるのか、どのような基準とか考慮要素というのが大事になってくるのか、こういうことを絶えず国会は理解しておく必要があると私は思います。それらが隠し通せる国家というのが、私が大好きな自由で民主的な文化国家、平和国家、この日本とはやはり程遠いのではないかと。言わば、よく分からない形で突然不意打ちをされる、不意打ちの権力国家、そういうものになってしまうんじゃないかなと思っております。
しかも、その法執行の過程で濫用があったとしても、トレースできない、なぜそういうことが起こったのかということの検証もできない、プロセスが全部隠蔽されてしまうことになる、これは非常に大きな問題ではないかなと思います。国権の最高機関であるこの国会が法を改正しようにも、もう立法事実の収集さえもできなくなってしまいます。
さきに述べましたように、即時の開示、その黒塗りの部分の開示を行うべきであって、それまでは私は本法案の国会審議は止めるべきであるというふうに考えております。控訴があったということでございますけれども、このような裁判の係属の現況を考えてみましても、本法案の審議につきましては、この良識の府の参議院の皆さんの御見識に強く期待をしたいと考えております。
以上でございます。
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奥村政佳(立憲)
ありがとうございます。
この墨塗り開示というのは本委員会の二〇二〇年の理事会協議事項にも既になっておりまして、与野党の先生方に、法案の賛否を超えて、この墨塗りの開示をなくして政府案の審議は国会としてあり得ないということを共有していただくことを心よりお願いを申し上げたいと思います。
ちょっと川嶋先生に偏っているので、吉村先生にもお伺いをしたいと思います。
先生のお立場から、この政府案に関してどのような御見解をお持ちであるかと。学術会議が、現行法、すなわち改正をされていない現在の学術会議法に基づいて、これは現行法の前文にもなっていますけれども、日本国民…
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38吉吉村忍東京大学名誉教授
私は現在は会員、また連携会員ではありませんけれども、学術会議の活動に過去参加していたという観点からしますと、現在の学術会議は非常勤で、また選ばれた会員の方もすばらしい研究成果、業績をお持ちの方なんですけれども、同時に、大変お忙しい方ばっかりが参加されているんですね。
ただ、そういう方たちがあえてやっぱり時間をつくり出して参加し、本当に真摯に議論に参加、審議に参加されているというのを見ますと、現在の学術会議というのが、やっぱり日本のため、また世界のためにナショナルアカデミーとしてしっかり機能していますし、そこで審議するということが、ひいては国民のため、社…
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奥村政佳(立憲)
ありがとうございます。
加えて吉村参考人にちょっとお伺いしたいんですけれども、今日の説明の中で、防災や災害対応のように、科学と政治が協調して対処することもあれば、結果的に科学的合意形成の結果と政治的意思決定が対峙するケースが出てくることがあるというふうにおっしゃっておりました。
これ僕聞いたときに、地球温暖化の問題とかここに当たるんじゃないかなと思ったんですが、要するに、つまり、科学の方は、温暖化をしている、ただ、産業の方は、それを認めるといろいろと活動が制約されてしまうのでできないみたいなことがあると思うんですが、ちょっと短めに、そういうことがあり…
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