今御指摘がありましたように、配置転換に関しましては、これはいろいろな意見がございました。
一つには、今回、その解雇あるいは懲戒について、立証責任の転換あるいは刑事罰を入れたことによって何か配置転換の方に行ってしまうんじゃないかというような議論もございました。
ただ、この点に関しましては、一つは、立証責任の転換に関しましては、確かにこれは、要するに分からないときにどちらに判断をするのかという問題ですので、普通は白か黒かというふうになかなか割り切れないところのゾーンの話です。解雇あるいは懲戒について立証責任の転換が行われたということによって、立証責任は配置転換については確かに転換されないとしても、主張や立証はしっかりとやっていただいて、それで裁判所がそこのところを注意して見るというような効果は出てくるだろうというふうに考えました。
それから、刑事罰の方は、これは黒か白かはっきりしている話で、配置転換の場合にはおよそ刑事罰は科されないということになりますので、そういうことではあるのですけれども、これは要するにメッセージの仕方が非常に重要になってくるかというふうに思います。
つまり、消費者庁の方で、もし今回その法改正が成りましたら、通報を理由にした配置転換は別に許されるという意味では全くないわけですね。これは違法だというふうに法律の中にも書いてあるわけでして、それが極端な解雇とか懲戒という形を取ったら刑事罰まで科されるものだと、それだけ違法な行為なんだという形でそのメッセージをしっかりと出していただくということが重要なんじゃないかというふうに思っております。
議論の推移に関しましては、先ほど申しましたように、我が国の労働関係の実態であるとか、それからその労働法制の全体を見たときにどうなのか。確かに公益通報者保護をするという視点も重要なんだけれども、そういった実態であるとか労働関係全体について考えると、なかなかそこまで行くのは難しいという形で議論が結論を得たということでございます。
15神神谷政幸(自民)
濱田参考人、ありがとうございます。
私も以前、いわゆる大企業に勤務をしていたことがありまして、そういったときにいわゆるコンプライアンス室の相談のカードというものが配られまして、それを常に全社員、同期も含めて持ち歩いていたということを今思い出しました。
そういった上で、それが一つの手段として必要でありますし、そういったものあったんですが、今お話をお聞きして、トップが常にメッセージを出していることによって、常に見てくれている、その先にトップの顔があるんだということは非常に重要だと思いましたし、それと同時に、受ける側もどう対処していいか分からない、処理して…
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16山山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授
今の御発言について申し上げます。
公益通報者保護法はいろいろな面を持っております。通報者を保護するということはありますし、それから社会全体において通報を通じて法が実現されるようにすると、違法行為をなくしていくということがあると思います。そして、もう一つ重要なことは、言わば企業のガバナンスの在り方ですね、これを良いものにしていくということがあると思います。例えば体制整備義務に関する規定などは、まさにストレートに企業として備えるべき標準的なガバナンスの体制について定めているということかというふうに思います。
それで、ということがありまして、バランスという…
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17神神谷政幸(自民)
山本参考人、ありがとうございます。
平成三十年では全く考えられなかった刑事罰の導入等も進んだということで、少し、一歩一歩前進をしているのかなというふうに感じました。
その上で、重ねてお尋ねさせていただきますが、先ほどのお話の中で、日本の現状では、配置転換が人材育成や適材適所の観点から今回、その不利益取扱いに当たるかどうかの判断が容易ではないというようなお話もありました。
先ほど少し触れさせていただいたように、私自身、いわゆる全国転勤のある企業に就業していた経験もありまして、また団体の役員というのも経験があります。
そういった上で、いわゆる裁量側が…
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- (上の発言)
18山山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授
今御指摘がありましたように、配置転換に関しましては、これはいろいろな意見がございました。
一つには、今回、その解雇あるいは懲戒について、立証責任の転換あるいは刑事罰を入れたことによって何か配置転換の方に行ってしまうんじゃないかというような議論もございました。
ただ、この点に関しましては、一つは、立証責任の転換に関しましては、確かにこれは、要するに分からないときにどちらに判断をするのかという問題ですので、普通は白か黒かというふうになかなか割り切れないところのゾーンの話です。解雇あるいは懲戒について立証責任の転換が行われたということによって、立証責任は配置転換については確かに転換されないとしても、主張や立証はしっかりとやっていただいて、それで裁判所がそこのところを注意して見るというような効果は出てくるだろうというふうに考えました。
それから、刑事罰の方は、これは黒か白かはっきりしている話で、配置転換の場合にはおよそ刑事罰は科されないということになりますので、そういうことではあるのですけれども、これは要するにメッセージの仕方が非常に重要になってくるかというふうに思います。
つまり、消費者庁の方で、もし今回その法改正が成りましたら、通報を理由にした配置転換は別に許されるという意味では全くないわけですね。これは違法だというふうに法律の中にも書いてあるわけでして、それが極端な解雇とか懲戒という形を取ったら刑事罰まで科されるものだと、それだけ違法な行為なんだという形でそのメッセージをしっかりと出していただくということが重要なんじゃないかというふうに思っております。
議論の推移に関しましては、先ほど申しましたように、我が国の労働関係の実態であるとか、それからその労働法制の全体を見たときにどうなのか。確かに公益通報者保護をするという視点も重要なんだけれども、そういった実態であるとか労働関係全体について考えると、なかなかそこまで行くのは難しいという形で議論が結論を得たということでございます。
19神神谷政幸(自民)
山本参考人、ありがとうございました。
林参考人、時間がなくなってしまい質問できず、申し訳ありませんでした。EUの事例等も参考にして、しっかりと公益通報者保護を進めていきたいと思います。
ありがとうございました。
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田島麻衣子(立憲)
立憲民主・社民・無所属の田島麻衣子と申します。
本日は、三人の参考人の方々、本当にどうもありがとうございました。
特に濱田参考人は、実体験に基づく、本当にもう魂の訴えのようなものを私感じまして、決してこの我々が今聞いたことを三年後の見直しのときも忘れてはならない、このように感じました。
まずは、山本参考人にお聞きしたいんですけれども、公益通報者保護制度の中で保護とは何であるかということを是非とも聞きたいという質問、声が濱田参考人の方からありました。是非とも、私、代表しまして山本参考人にお聞きしたいんですが、ずっとここで座長も務めてこられて、専門家だ…
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21山山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授
御質問ありがとうございます。
先ほど議論がございましたように、公益通報者保護法というのはいろいろな面があると思います。つまり、労働者と事業者との間の関係の問題、それから社会全体の問題、それから事業者としての組織の問題と、いろいろあると思います。
保護というのも、したがって様々な段階があるというふうに考えております。つまり、一番その最後のところからいいますと、不利益取扱いを受けた場合の保護という問題があると思います。しかし、その手前には、通報がちゃんとできるような、そういった不利益取扱いを受けるといったような懸念がないような形で通報ができる体制をつくる…
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