藤本武士消費者庁政策立案総括審議官

2025年5月16日・第217回国会 参議院 消費者問題に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 44 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 137 発言)

済みません、やや中身に入る細かい話なものですから、私の方からお答えさせていただきます。恐縮です。

報道機関や取引先等に対する三号通報の保護要件としましては、通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていることについての真実相当性がございます。この真実相当性の例としましては、単なる臆測や伝聞等ではなく、通報内容を裏付ける内部資料等がある場合や、関係者による信用性の高い供述がある場合などがございます。通報時において通報対象事実と併せてその根拠となるものを示していることが求められるものではございません。このため、外部通報を行うために証拠となる資料を収集し持ち出すことは必ずしも求められていないと考えております。

また、公益通報の証拠となる資料は、事実関係を調査するために重要な位置付けを占める一方で、内部資料の収集や持ち出しが通報者の判断で行われた場合には、顧客の個人情報ですとか営業秘密、営業機密等の事業者の情報管理や組織秩序に悪影響を及ぼす可能性があると考えております。

裁判例におきましては、通報に伴う資料持ち出し行為を理由とする懲戒処分を無効としたものが複数見受けられますが、通報との関連性ですとか通報者の動機、行為の態様、影響等を総合的に勘案したものと承知をしております。

このため、これまでの裁判例を踏まえますと、公益通報を理由とする資料収集、持ち出し行為について、委員御指摘のような一定の要件の下で免責する規定を導入することは現状困難ではないかと考えております。事案ごとに事情を総合勘案の上判断することが妥当ではないかと考えているところです。

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