植田和男日本銀行総裁

2025年4月17日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 63 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 126 発言)

確かに、中央銀行の収益や資本の減少が政策運営に悪影響を及ぼすという見方と及ぼさないという両方の見方があると思います。

及ぼさないという見方は、一時的に収益あるいは資本の状態が悪化したとしても、中央銀行は、長い目で見ますと、通常、収益が確保できる仕組みを備えている、あるいは、自分自身で支払決済手段を提供できるということで、政策運営能力に支障を生じないということに着目した議論だと思います。

他方で、悪影響を及ぼすという考え方は、中央銀行の財務の悪化が注目されて政策をめぐる無用の混乱が生じる場合、信認の低下につながるリスクに着目する議論でございます。

これは必ずしも本質的に矛盾する考え方ではないと思います。つまり、中央銀行は、収益や資本の減少によって直ちにオペレーショナルな意味で政策運営能力が損なわれることはないわけでございます。

ただ、そうした財務の悪化が起点となりまして、中央銀行に対する信認の低下が発生するということも場合によってはあるということでありますので、財務の健全性の配慮もしておくということが大事であるというふうに理解しております。

こうした点に配慮しつつ、適切な政策運営に努めてまいりたいと思っております。

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